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教科書文学のすすめ6「思ひつつ寝ればや人の見えつらむ夢と知りせば覚めざらましを(小野小町)」そんな恋ばかりしていた
私は、30代、既婚者です。
まるで恋をしたことなどないかのように、母親として、おばさんとして、それらしく振る舞う毎日を送っています。
しかし、私にも人並みに恋をした経験があるはずなので、この記事をきっかけに、少し思い出してみることにしました。
私は本当に見る目がないようで、友人から「なんで?」と思われるような人とお付き合いすることがほとんどでした。
偽名を使われていたり、本命じゃなかったり
教科書文学のすすめ4「咳をしても一人(尾崎放哉)」コロナ禍で感じる孤独に寄り添う
これが俳句なの?と思ったあの頃。自由律というものを知った時の衝撃。
自由律俳句とは「5・7・5のリズムにとらわれず自由に表現しようとする俳句」のことです。
自由律俳句、といえば種田山頭火か尾崎放哉を思い出すのは私だけでしょうか。
この句は尾崎放哉がどうしようもない人で、お酒に溺れて、一人ぼっちで寂しくなった時のものだと、学校で教わった記憶があります。
尾崎放哉は晩年を小豆島の西光寺の奥の院
教科書文学のすすめ2「わたしと小鳥とすずと(金子みすゞ)」みすゞ忌に思いを馳せる
3月8日は国際女性デーでしたが、今日は何の日?とふと思い立ち、調べてみると、金子みすゞさんの命日でした。
みすゞ忌法要が、山口県のお寺で執り行われているそうです。
ということで、今回は金子みすゞ「わたしと小鳥とすずと」を紹介します…と言って、本来であれば引用するところなのですが、今回は引用しないことにしました。
なぜかというと、青空文庫で金子みすゞ作品を検索すると、作者の人物像について説明す
教科書文学のすすめ1「わたしが一番きれいだったとき(茨木のり子)」この瞬間に一番きれいな人たちへ
今日は、茨木のり子「わたしが一番きれいだったとき」です。
正直、このご時世にあまりにもしんみりとしてしまう詩の紹介から「教科書文学のすすめ」をスタートするのはどうなのか?と迷いましたが、やっぱり紹介しようと思います。
朝の情報番組で、某国の銃を持つ美しい人の写真が取り上げられていました。
その写真の意図や真偽はさておき、私はその写真を見て「きれいな人だなあ、かなしいなあ」という気持ちになり、