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閑話「ぐるぐるまわる思考の話」

こちらの絵画はゴッホの『Cypresses』。

Cypressesは、和訳するとイトスギ。

イトスギの花言葉は「死、絶望、哀悼、正義の人、永遠の悲しみ、不死、再生」である。

この花言葉には由来があり、イエス・キリストが磔にされた木であるとか、ギリシア神話で美少年が姿を変えた木であるとか、そのようなことからつけられたと言われている。

「花言葉って、何を基準に決めてるの?」と事あるごとに思っていたので、長年のもやもやが一つ晴れてよかったが、謎がとけてしまい、少し寂しくもある。


着地しない思考、正解のない問


何ということはない。ただちょっと、考えるのが得意なだけだ。

そう思って生きてきた。

「あなたは、ハイハイをしだした頃から、片肘をついて頭を支え、考えごとをする子だった」と両親から聞かされたときには、笑ってしまった。

しかしその、考えすぎてしまう癖は、社会に出て仕事をするにはちょっと向いていないらしい。

1つ目の会社はとにかくきつかった。

1つのミスも許されない仕事で、お局さんとすぐにキレる上司に突っつかれながら飛び込み営業もして、毎日1箱タバコを吸って、泥のように寝た。

2つ目の会社はワンマン経営だった。

にらみをきかせた社長が、毎日見張っていた。社長の許可がなければ、何もできない、社長の要求には2つ返事で答えなければならない状況にうんざりしていた。

3つ目の会社はパワハラが黙認されていた。

参考になるものはほとんどない状況で仕事をまかされ、自分で道を切り開いた。私ほど働きたくないお局に目をつけられて、さんざんいじめ抜かれて病気になった。

その間もずっと考えていた。

「もう少し待てばこの仕事は楽しくなるのか?」
「どうすれば誰にもいじめられずにすむのか?」

何年も考えていたけれど、やっぱり最後は私が辞めた。

私はいつだって考えている。たくさんのことを何年も考えている。

たとえば、私に合う仕事は何なのか、私は何がしたいのか、私はなにものなのか。

人はなぜ騙すのか、なぜ嘲笑うのか、なぜ人前でラブラブイチャイチャしようとするのか。

それから、なぜ冷たいと水で温かいとお湯とよぶのか、なぜ人は空を飛びたがるのか、なぜ山があったらのぼるのか、なぜ日本人は桜が好きなのか、なんてことももう10年くらい考えている。

調べればわかることも、ずっと考えている。

考えるのは、大変だ。

でも、やっぱり好きだ。

ちなみに私の誕生花は「枯れ葉」で花言葉は「新春を待つ」である。

おあとがよろしいようで。

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