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うそめがね日記

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#エッセイ

奧さんが買ってきてくれたお酒が結局一番うまい

奧さんが買ってきてくれたお酒が結局一番うまい

 居酒屋には良くいくし、常に金麦などは家に常備しているのだけど、スーパーの買い物がてら奧さんが買ってきてくれるチューハイとかが一番うまい。

 お酒のうまさは「報い」のうまさだと思う。
 仕事がしんどかった日はちょっといいビール(地ビールとか)買って飲むと気分がアガる。そういうやつ。
 ただ基本的にそれは内燃機関でまかなってる感じだ。つまり自分の負荷を自分で悦楽に変換している感じ。
 うまさってエ

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芸術鑑賞する場所、H・A・I・S・Y・A

芸術鑑賞する場所、H・A・I・S・Y・A

 歯の詰め物がとれたので、6~7年ぶりくらいに歯医者さんに行ったら、
「詰め物の下で歯の神経ダメになってますね」
 と言われたので久々に歯医者さん通いをしている。

 歯医者さんに行くのはきらいじゃない。
 行く原因は虫歯というマイナスなことだし、施術内容によってはちょっと痛いし、治療費もけっこうかかるけど、嫌いじゃない。

 むかし通っていた歯医者さんには絵画が飾ってあった。
 あるひとつの歯医

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グミの先に居る

グミの先に居る

 テレワークとお菓子。
 それは切っても切り離せない。
 なんか手の届くとこにお菓子がないと落ち着かない。
 リフレッシュ、脳の栄養補給、ひとときの怠惰。
 テレワークのホームオフィスには、手の届く場所に、水筒、ハンカチ、お菓子だ。

 さて、どんなお菓子が最高だろう?

グミだ。 お菓子売り場四天王の一角、《魔性の弾性》、グミ。
 脳にクる噛みごたえ、歯で破断する瞬間のカタルシス、長い口腔滞在時

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「こういう事なのではないだろうか」もなんもねぇリアル

「こういう事なのではないだろうか」もなんもねぇリアル

 主にエッセイ的なものを書いてるので、

できごと

思ったこと

それはこういうことではないだろうか?

シメ

 みたいな構成で書くことが多い。
 けど、子どものことを書くってなると、いつも「3」いるか? と思う。

 note書くとき最近は、子どものとてつもなく可愛いムーブがあって、それを脳内に留めておくと爆発しそうなのでポンッと出して周囲を巻き込んでやれ! と思って書く。
 初期衝動だけで

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おもんぱかりが足りないかわりに遊んでる

おもんぱかりが足りないかわりに遊んでる

 仕事でもプライベートでも、伝わるかわからんけど多分伝わるだろうし伝わらないならそれはそれで良いみたいなラインをついた言葉選びをするのが好きだ。

 仕事で、部署内への周知文書を作る機会があり、
《より顧客をおもんぱかった○○を〜〉
 みたいなタイトルにした。

 同僚から「おもんぱっかったって何? 誤字??」と笑われたが「誤字じゃないよ。相手のことを考え思いを巡らせるって意味の言葉だよ」と説明し

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寝落ちスパイラル脱出大作戦

寝落ちスパイラル脱出大作戦

 寝落ちに次ぐ寝落ちを繰り返していたら、年末を迎え新しい年を迎えていた。

 子どもを寝かしつけるとき、子どもにとって最高と思われる寝心地を寝床にエンチャントしておくわけですが、そうするとつまり、「寝」を見届ける我々も寝心地に襲われ、エンド・オブ・デイする。

“ミイラ取りがミイラになる”という言葉を残した先人に「学べや!」と張ったおされそうだけど、抗えない日々はつづく。

 寝落ちしなかった場合

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真のピクニックに貫かれろ

真のピクニックに貫かれろ

 たのしいピクニックは一朝一夕で出来るものではない。

「よし、きょうはピクニックをして楽しい気分になるぞ!」と思いたったからといって、その後おこなうピクニックが楽しいものになるとは限らない。

 いや、もちろんピクニックはそれ自体が絶対の楽しさを我々に約束する、最高にファニーな行いではあるが、ここで言う『たのしいピクニック』というのは、そういう「コーヒーを飲んだらコーヒーの味がした」というような

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やるじゃんと言わせに呼びだす旧き我

やるじゃんと言わせに呼びだす旧き我

 自分の中に思春期くらいの年齢のコンプレックスだらけの自分が常にいて、ときどき、その自分が登場することがある。

 先日、仕事のウェブ会議で、50人以上のひとに対して短いスピーチをする機会があった。
 先輩、後輩、えらい人、もっとえらい人、老若男女さまざまなひとに対するスピーチである。しかもけっこう重要な場面での登壇であった。

 そのとき思ったのは、人見知りを固めたきんつばみたいだった自分からし

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アバウト・ア・BONYARI

アバウト・ア・BONYARI

 さっきまでリビングの床に寝転がってぼーっとしていた。眠たいとか疲れたとかではなく、ただ何も考えずぼんやりしていた。
 旅行先の海辺の宿で、深夜テラスに出て、波音を聴いてるときのような、かなり強強度のそれであった。

 ポメラ(子猫大の文字書き専用デバイス)に向かって何か書こうとしたけれど何も思いつかないので寝転がってリラックスすれば何か思いつくかな、という目論見であった。
 そうして寝転がったは

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知ってる公園のディメンションが別

知ってる公園のディメンションが別

 近所の公園は、近所の公園でしか無い。
 けれど、最近は一歩足を踏み入れると、景色はそのままにまるでアナザーディメンションに訪れたような空気の変化を感じるようになった。

 現在、1才4ヶ月の娘が産まれてから起こった大きな変革のひとつに、町の風景が一変した、というものがある、
 別に町の風景は変わってないのだけれど、意味が変わった。

 例えばベビーカーで出かけるとき、地下鉄の階段は「駅構内への入

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「せっかく」はメトロシティのスクラップ

「せっかく」はメトロシティのスクラップ

 最近、夜寝るのがめちゃめちゃ早い。
 晩ご飯食べて、子どもとお風呂に入ったあと、子どもが眠るまでいっしょに布団に横になってるとぼくも寝ちゃうのだ。

 ほんとは、子どもが寝た後、リビングに這い出してからのおとなの時間を楽しみたいのだが、ここ1週間ぐらい連敗している。寝かしつけ後に布団から脱出できない。
 夜、寝落ちせずにいられたらやりたいことがたくさんある。でもそれが何もできずに翌日を迎えること

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生鮮を吸う、雨の日の商店街散歩

生鮮を吸う、雨の日の商店街散歩

 雨の休日、どうすごすかというと、商店街にいくしかない。

 緊急事態宣言でおおきな商業施設は休業しててアウトだ。密をさけるために、ピクニックという手も雨では使えない。けっこう詰んでいる。

 我ら夫婦はおさんぽが趣味だが、1歳の娘もいるし、雨のなかもりもり歩くのもしんどい。

 となると、商店街にいくしかないのである。屋根、連なる商店、良い感じのローカル感由来のいろんな発見。さいこうに楽しそう。

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おれのソロホリデー

おれのソロホリデー

 先日、奧さんが泊まりがけで帰省した日とぼくの休日が重なり、めちゃくちゃ久々のソロホリデーとなった。
 赤ちゃんがいて奧さんがいて、みんなで過ごす休日はめちゃめちゃ楽しいし、休日のたびに楽しい思い出と写真が増え、しあわせな気持ちを得ることができる。それはそれとして、ひとりだから出来る過ごし方もあると思う。
 思いがけず去来した、けっこう大きな塊のひとりの時間。家族を気にせず好きに使うことのできる時

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忘れてた馬脚をあばく高輝度のふたり

忘れてた馬脚をあばく高輝度のふたり

 メインの仕事は在宅化となりかれこれ2ヶ月は出社していない。
 だがモチベーションとパフォーマンスの維持にもだいぶ慣れてきて良い調子だ。なんだか、自分を律することのできるタフガイという心境である。

 そんな折り、いつもぼくが出張コーヒー屋として出店させていただいているイベントが、自粛による延期を経て3ヶ月ぶりに開催された。もちろんぼくは参加してコーヒーを淹れた。
 久々に不特定多数の身内以外の人

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