深海の愛 shinkainoai

官能小説を書いています。家庭内で起こる性愛、情交がテーマです。

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マガジン

  • コラム

    実際に起こった近親相姦のエピソードや、神話、伝承をまとめています。

  • レビュー

    あくまでも個人の感想です。ネタバレ含みます。近親相姦、家庭内恋愛などをテーマに、映画、書籍、漫画、AVの中から気になったものを紹介します。

  • 官能小説

    閉ざされた家庭で繰り広げられる、母と息子、兄と妹、叔母と甥など、近親者同士の性を描いた小説を置いています。

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固定された記事

官能小説「美代子さんのおっぱい」

(1) 「こんなこと誰にも言ったらあかんよ……」  布団の上に胡座をかくように座った美代子さんは、着ていたブラウスのボタンを外し、下に着ていたシミーズを捲り上げ…

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近親相姦に纏わる悲恋の物語:兄と妹、母と子など、日本各地の伝承

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妹をヌードのモデルに…「右腕を伸ばして座っている裸像」エゴン・シーレとゲルトルート・シーレ

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中国の兄妹始祖神話 伏羲と女媧

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肉体が若返っていく謎めいた女に溺れた男映画『飛ぶ夢をしばらく見ない』(1990年、須川栄三監督)レビュー

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官能小説「不自然な母親」第1話

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愛し合う兄妹 処刑台に上ったラヴァレ家のジュリアンとマルグリット

 1603年12月2日、21歳と17歳の兄と妹がパリのグレーヴ広場で処刑されました。二人はフランス北部の裕福なラヴァレ家に生まれたジュリアンとマルグリットです。仲の良い兄…

子孫を残すために息子と…… 手塚治虫『火の鳥 望郷編』レビュー

 小学校低学年の頃、近所の歯医者さんの待合室で、手塚治虫さんの『火の鳥 未来編』を何気に手に取って読みはじめ、そのストーリーに衝撃を受けた記憶があります。  火…

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官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」後編

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人里離れた山村で、未亡人の母は息子の性を受け止める。中山あい子『奥山相姦』レビュー

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戦で夫を失った嫁と姑の情欲の物語『鬼婆』(1964年、新藤兼人監督)レビュー

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落語の世界の近親相姦 「故郷へ錦」〜母に恋した作次郎〜

 落語の世界で男女の性愛をネタにしたものを『艶笑落語』『バレ噺』というそうです。『バレ噺』のバレ(破礼)は「隠しているものをばらす」という意味からきているそうで…

官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」中編

 再び横になって肩を抱き、興奮する母を宥めた。  母は僕にしがみついたまま落胆するように息を吐いていたが、気持ちが落ち着くと、目を閉じたまま静かになった。 「大…

官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」前編

(1) 「健二、あんた何時に着くんや?」 「富雄の駅をさっき出た。あと10分くらいで着くと思う」  バスターミナルを出たタクシーが富雄川沿いの県道を真っ直ぐに進む。…

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官能小説「美代子さんのおっぱい」

官能小説「美代子さんのおっぱい」

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「こんなこと誰にも言ったらあかんよ……」

 布団の上に胡座をかくように座った美代子さんは、着ていたブラウスのボタンを外し、下に着ていたシミーズを捲り上げた。大きな胸がぼろりと零れ落ちると、そっと手を引き、僕を自分の体の方へ引き寄せる。

「こないだみたいに強引なのは嫌やからな……」

 脂肪の膨らみの頂きに薄ピンク色の丸い乳輪があった。その乳輪にそっと口をつけると、美代子さんは右手を伸

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近親相姦に纏わる悲恋の物語:兄と妹、母と子など、日本各地の伝承

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◎船明の兄妹地蔵

 浜松市天竜区船明には「船明の兄妹地蔵」または「行者山の道祖神」と呼ばれる兄妹地蔵があります。

 天竜川沿いの船明の村に暮らしていた仲の良い兄妹が、年頃になっても縁談がなかったために夫婦のように暮らし始めるのですが、やがて二人の間柄は村の噂となり、罪の重さを感じた二人は、手と手をしっかり握り合って天竜川の船明渕に身を投げてしまうのです。そんな二人を哀れんで作られたのがこの兄妹

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妹をヌードのモデルに…「右腕を伸ばして座っている裸像」エゴン・シーレとゲルトルート・シーレ

妹をヌードのモデルに…「右腕を伸ばして座っている裸像」エゴン・シーレとゲルトルート・シーレ

 ウィーン・ミュージアムのコレクションから発見された「右腕を伸ばして座っている裸像」は、 オーストリアの画家エゴン・シーレ(Egon Schiele)が1910年に妹のゲルトルート(ゲルティ)・シーレ(Gertrude Schiele)をモデルに制作した水彩画です。

 ゲルティはこの時代、ヌードで生計を立てていた兄の絵画モデルを度々引き受けています。二人は兄妹でありながら、近親相姦の関係にあった

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中国の兄妹始祖神話 伏羲と女媧

中国の兄妹始祖神話 伏羲と女媧

 古代中国神話に登場する伏羲(ふくぎ)は、妹である女媧(じょか)と夫婦であったとされています。大洪水が起きたときに二人だけが生き延び、それが人類の始祖となったという伝説上の人物で、2人の肖像はよく蛇身人首の姿で描かれます。

 伏羲は『易経』繋辞下伝によれば、易における8つの基本図像である八卦(はっけ)を作った人物とされます。また、結縄の政に代えて書契(文字)をつくり、蜘蛛の巣に倣って網を発明し、

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肉体が若返っていく謎めいた女に溺れた男映画『飛ぶ夢をしばらく見ない』(1990年、須川栄三監督)レビュー

肉体が若返っていく謎めいた女に溺れた男映画『飛ぶ夢をしばらく見ない』(1990年、須川栄三監督)レビュー

 『飛ぶ夢をしばらく見ない』(1990年)は山田太一さんの同名小説を映画化した官能ロマンス作品です。突然肉体が若返っていく謎めいた女性と、彼女に翻弄される中年男性の約一年間の短い恋が描かれます。

 ちなみに『異人たちとの夏』『遠くの声を捜して』『飛ぶ夢をしばらく見ない』の三作を山田太一さんのファンタジー三部作と呼ぶそうです。メガホンを取るのは『螢川』の須川栄三監督です。突然肉体が若返っていく謎め

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官能小説「不自然な母親」第1話

官能小説「不自然な母親」第1話

 JR長岡京駅を降りて、阪急バスに乗り、15分ほど揺られると、奥海印寺のバス停に着く。

 ポンポン山(旧加茂勢山)のちょうど麓にあるこの地域は、少しごみごみとして騒がしい駅前と違い、小泉川の清流があり、その川の下流に沿って、長閑な田園風景が広がっている。

 先にバスを降りると、僕は民家の庭に咲いていた馬酔木(アセビ)の花をぼんやりと見つめていた。料金を払い終え、バスから降りてきた母が、背中を向

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アメリカ:近親相姦を容認した新興宗教

アメリカ:近親相姦を容認した新興宗教

 アメリカに近親相姦を容認し、大きな社会問題を引き起こした有名なカルト教団があります。「チルドレン・オブ・ゴッド」です。この教団の教祖であり予言者の故デビッド・バーグは、近親相姦などを禁じる「人間の法律」(主にアメリカの州の法律など)に異論を唱え、近親相姦や自由なセックスを推奨しました。彼はそのことで後に世間からの強い反発に遭います。

 ちなみにこの教団の初期の信者にはリヴァー・フェニックスとホ

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愛し合う兄妹 処刑台に上ったラヴァレ家のジュリアンとマルグリット

愛し合う兄妹 処刑台に上ったラヴァレ家のジュリアンとマルグリット

 1603年12月2日、21歳と17歳の兄と妹がパリのグレーヴ広場で処刑されました。二人はフランス北部の裕福なラヴァレ家に生まれたジュリアンとマルグリットです。仲の良い兄と妹だったそうですが、いつの頃から男女の関係に陥り、近親相姦の罪を犯して斬首されたのです。

 1603年というと、日本では徳川家康が征夷大将軍に任命された年です。ラヴァレ家はそんな時代、フランス北部のノルマンディー地区で強い権力

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子孫を残すために息子と…… 手塚治虫『火の鳥 望郷編』レビュー

子孫を残すために息子と…… 手塚治虫『火の鳥 望郷編』レビュー

 小学校低学年の頃、近所の歯医者さんの待合室で、手塚治虫さんの『火の鳥 未来編』を何気に手に取って読みはじめ、そのストーリーに衝撃を受けた記憶があります。

 火の鳥から不老不死の力をもらった主人公が、終末の世界で、孤独感に苛まれ、自分の胸を撃ち抜くシーンが出てくるのです。まだ7歳か8歳くらいの子供だったので、漫画の中で、主人公が自殺を試みるという想像もつかない描写に、本を一度閉じてしまうほど、強

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「大越史記」より ベトナムの皇帝が性的不能を姉で克服?

「大越史記」より ベトナムの皇帝が性的不能を姉で克服?

 現在のベトナム北部を1225年から1400年まで支配した陳朝大越(Trần triều)の第7代皇帝・陳裕宗(Trần Dụ Tông)はインポテンツだったそうです。

 彼は第5代皇帝・明宗の十男で、開祐13年(1341年)に長兄の憲宗が早世すると、わずか6歳で皇帝に擁立されましたが、いざ子供を作る年齢になると、インポテンツであることが発覚してしまいます。

 皇帝である以上、世継ぎを作らなけ

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官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」後編

官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」後編

(9)

 翌日、昼の新幹線に乗り、東京に戻った。
 風邪が残っていたが、母の薬が思った以上に効き、一晩自宅で眠って朝を迎えると、体がすっかり楽になっていた。

 会社に行くと、専務に呼び出された。近くにある小さな喫茶店に連れて行かれ、突然昇給を告げられる。

「来月から営業手当とは別に主任手当として2万円つける。今後もしっかりな」

 営業部は人の移りが激しく、僕は入社して2年も経たないうちに古

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人里離れた山村で、未亡人の母は息子の性を受け止める。中山あい子『奥山相姦』レビュー

人里離れた山村で、未亡人の母は息子の性を受け止める。中山あい子『奥山相姦』レビュー

 作家・中山あい子さんの『奥山相姦』(講談社、1971年)は、赤根川上流の小部落を舞台に、夫を戦争で亡くし、寡婦となった母のすえと、25歳にして痴呆症を患う息子の近親相姦を描く短編小説です。
 
 以下、小説の物語です(途中までですが、ネタバレを含みます)

 太平洋戦争のさなか、ニューギニアで夫が戦死し、寡婦となったすえは以後、夫の母である姑のハツ(78歳)と、夫との間に生まれた若年性の痴呆症を

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戦で夫を失った嫁と姑の情欲の物語『鬼婆』(1964年、新藤兼人監督)レビュー

戦で夫を失った嫁と姑の情欲の物語『鬼婆』(1964年、新藤兼人監督)レビュー

 『鬼婆』は1964年に撮られた日本のホラー映画です。新藤兼人監督がメガホンを取っています。

 ホラーといっても、別に怖い映画を見せられるわけではなく、14世紀を舞台に、湿地帯の村で戦に出た夫の帰りを待つ母と嫁、そこにふらりと現れる中年男が繰り広げる性の人間ドラマが描かれるだけです。

 この時代の作品にしては意外なほど濡れ場やヌードシーンの多い映画で、官能作品として見た場合でも隠れた名作だと思

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落語の世界の近親相姦 「故郷へ錦」〜母に恋した作次郎〜

落語の世界の近親相姦 「故郷へ錦」〜母に恋した作次郎〜

 落語の世界で男女の性愛をネタにしたものを『艶笑落語』『バレ噺』というそうです。『バレ噺』のバレ(破礼)は「隠しているものをばらす」という意味からきているそうです。

 調べると、近親相姦を題材とした艶笑落語もありました。「故郷へ錦」という落語です。いつ頃書かれたものかわかりませんが、母子相姦が題材となっています。落語の言葉のままだとストーリーが伝わりにくいので、小説風に要約したストーリーを下記に

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官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」中編

官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」中編

 再び横になって肩を抱き、興奮する母を宥めた。
 母は僕にしがみついたまま落胆するように息を吐いていたが、気持ちが落ち着くと、目を閉じたまま静かになった。

「大丈夫か……」
「もう大丈夫や。おっちゃんに電話せな……」

 姿勢を変えようと思ったが、母は背中にしがみついたまま、体を離そうとしなかった。

「時間聞くわ」
「ナイターやろ」
「今何時?」
「まだ8時前や。2時ごろ待ち合わせたらええんち

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官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」前編

官能小説「母の柔肌〜大和路編〜」前編

(1)

「健二、あんた何時に着くんや?」
「富雄の駅をさっき出た。あと10分くらいで着くと思う」

 バスターミナルを出たタクシーが富雄川沿いの県道を真っ直ぐに進む。
 窓から流れる景色を見ると、自分が通った中学や、よく遊んだ場所、よく歩いた道が、次々と目に飛び込んできて懐かしい気持ちになった。

「今日パートは?」
「あんたが来るいうから休んだよ」
「そう……」
「お昼食べてへんのやろ。用意し

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