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コラム

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実際に起こった近親相姦のエピソードや、神話、伝承をまとめています。
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妹をヌードのモデルに…「右腕を伸ばして座っている裸像」エゴン・シーレとゲルトルート・シーレ

妹をヌードのモデルに…「右腕を伸ばして座っている裸像」エゴン・シーレとゲルトルート・シーレ

 ウィーン・ミュージアムのコレクションから発見された「右腕を伸ばして座っている裸像」は、 オーストリアの画家エゴン・シーレ(Egon Schiele)が1910年に妹のゲルトルート(ゲルティ)・シーレ(Gertrude Schiele)をモデルに制作した水彩画です。

 ゲルティはこの時代、ヌードで生計を立てていた兄の絵画モデルを度々引き受けています。二人は兄妹でありながら、近親相姦の関係にあった

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中国の兄妹始祖神話 伏羲と女媧

中国の兄妹始祖神話 伏羲と女媧

 古代中国神話に登場する伏羲(ふくぎ)は、妹である女媧(じょか)と夫婦であったとされています。大洪水が起きたときに二人だけが生き延び、それが人類の始祖となったという伝説上の人物で、2人の肖像はよく蛇身人首の姿で描かれます。

 伏羲は『易経』繋辞下伝によれば、易における8つの基本図像である八卦(はっけ)を作った人物とされます。また、結縄の政に代えて書契(文字)をつくり、蜘蛛の巣に倣って網を発明し、

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アメリカ:近親相姦を容認した新興宗教

アメリカ:近親相姦を容認した新興宗教

 アメリカに近親相姦を容認し、大きな社会問題を引き起こした有名なカルト教団があります。「チルドレン・オブ・ゴッド」です。この教団の教祖であり予言者の故デビッド・バーグは、近親相姦などを禁じる「人間の法律」(主にアメリカの州の法律など)に異論を唱え、近親相姦や自由なセックスを推奨しました。彼はそのことで後に世間からの強い反発に遭います。

 ちなみにこの教団の初期の信者にはリヴァー・フェニックスとホ

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愛し合う兄妹 処刑台に上ったラヴァレ家のジュリアンとマルグリット

愛し合う兄妹 処刑台に上ったラヴァレ家のジュリアンとマルグリット

 1603年12月2日、21歳と17歳の兄と妹がパリのグレーヴ広場で処刑されました。二人はフランス北部の裕福なラヴァレ家に生まれたジュリアンとマルグリットです。仲の良い兄と妹だったそうですが、いつの頃から男女の関係に陥り、近親相姦の罪を犯して斬首されたのです。

 1603年というと、日本では徳川家康が征夷大将軍に任命された年です。ラヴァレ家はそんな時代、フランス北部のノルマンディー地区で強い権力

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「大越史記」より ベトナムの皇帝が性的不能を姉で克服?

「大越史記」より ベトナムの皇帝が性的不能を姉で克服?

 現在のベトナム北部を1225年から1400年まで支配した陳朝大越(Trần triều)の第7代皇帝・陳裕宗(Trần Dụ Tông)はインポテンツだったそうです。

 彼は第5代皇帝・明宗の十男で、開祐13年(1341年)に長兄の憲宗が早世すると、わずか6歳で皇帝に擁立されましたが、いざ子供を作る年齢になると、インポテンツであることが発覚してしまいます。

 皇帝である以上、世継ぎを作らなけ

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落語の世界の近親相姦 「故郷へ錦」〜母に恋した作次郎〜

落語の世界の近親相姦 「故郷へ錦」〜母に恋した作次郎〜

 落語の世界で男女の性愛をネタにしたものを『艶笑落語』『バレ噺』というそうです。『バレ噺』のバレ(破礼)は「隠しているものをばらす」という意味からきているそうです。

 調べると、近親相姦を題材とした艶笑落語もありました。「故郷へ錦」という落語です。いつ頃書かれたものかわかりませんが、母子相姦が題材となっています。落語の言葉のままだとストーリーが伝わりにくいので、小説風に要約したストーリーを下記に

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日記に書き残された父との近親相姦〜アナイス・ニン〜

日記に書き残された父との近親相姦〜アナイス・ニン〜

 1903年にフランスで生まれたアナイス・ニンは11歳の時から1977年に亡くなるまでの63年間、膨大な量の日記を書き続け、これが後に彼女の作家としての代表作となりました。自分の内面を赤裸々に書き込んだこの日記には、奔放だった彼女の性の経験なども、当時の時代背景を考えれば、大胆すぎるほど自由な表現で書き込まれています。この中には実の父親との近親相姦の経験なども含まれ、これは後に書籍化もされました。

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人食い近親相姦一族・ソニービーンの伝説

人食い近親相姦一族・ソニービーンの伝説

 ロンドンのとある監獄が保有する犯罪カタログに、15世紀頃、スコットランドにいたという食人一族の長・アレクサンダー・“ソニー”・ビーン(Alexander Sawney Beane)の記述が残っています。本当に実在したかどうかは怪しい人のようですが、サウス・エアシャイアの洞窟は、ソニー・ビーンの一族が暮らしたと言い伝えが残る場所として今もスコットランドの観光地となっています。

 ソニー・ビーン

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