記事一覧
憧れの「土喰う生活」
昨日、映画「土を喰らう十二カ月」を見てきた。それ以来、なんか私は焦っている。小説家の水上勉さんの晩年のエッセイ『土を喰う日々』を元にした物語で、二十四節季に合わせ、若くない小説家の日々が淡々と描かれていた。
水上勉さんの短編集『寺泊』などは私も読んだことがあるが、それほどの強い思い入れもなく、ただ予告編を見て気になったので、何の下準備もせずぼんやりと見ていたのだが、途中から、座禅の警策(きょう
ありがとう、曽田文子さん
曽田文子著『さいごのスケッチBook』(自費出版、非売品)ができあがり、文子さんから指定された方々への配送が終わった。国会図書館への納本、新潟と愛媛の公立図書館への寄贈も受けていただけ、大きな宿題を終えた気分だ。
自費出版だからこそ、できる本がある。価値のある一冊だと私は思う。
できあがってみると厚みが一センチほどの薄い本だが、曽田文子さんの人生がぎゅっと詰まっている。生前の文子さんを知る方
戸籍を読む 亡霊との和解
ふと思いたって両親の上の代の戸籍をさかのぼれるところまで取り寄せてみた。私は亡父からは、親きょうだい、ましてや先祖についてなど、聞いたことがなかった。特に語ることのない平穏なものだからかと思いきや、意外な事実にやっと気がついた。
郵送請求で届いた古い戸籍を改めてじっくり確認してみると。いちばん古い戸籍にある高祖父、ひいひいじいさんは、なんと、他家から養子に入っていた。その妻の高祖母、ひいひいばあ