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いつかのための詩集

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どこかで酒と出会うための詩集。
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#夜

【ショートエッセイ+詩】星が歌う夜、きみたちは眠る

今日言いたいことは「いよいよ限界レベルで寂しい!」ということです。どうもりょーさけです。

妻の里帰り出産のため海を渡った家族と離れ、はや3ヶ月。はや3ヶ月。長っ3ヶ月。

長男出産のときもこれくらい離れてたんですけど、今回はね、うん、妻だけでなく育ってきて日々かわいい姿を見ていた長男もね、うん、離れたからね、

5倍増し、寂しい!!!!(2倍じゃないのどういうわけか5倍なのです)ということで、そ

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【ショートエッセイ+詩】たばこにまつわる憧れなど。

【ショートエッセイ+詩】たばこにまつわる憧れなど。

本日は冒頭にショートエッセイを、その後に詩を載せます。少しばかり書いた動機だとか、何を描きたかったとかを書きたいなと思いこんな形式にしてみました。では、始めますか。

唐突だけれど、わたしはたばこを吸ったことがないのです。ふかしたことも、ありません。

中学生の頃は早熟な(?)同級生がそれを(あまり美味しくなさそうに)顔をしかめて吸っているのを見て「うわー、吸ってるよ」と思っていました。しかも後で

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ついたり、きえたり、願ったり

ついたり、きえたり、願ったり

明滅 明滅

今日も、また

明滅 明滅

あかりがつき、消える
 
 
 

またひとつ

部屋の明かりが灯りました

オレンジのカーテン

中には

ダークブラウンの年代物テーブル

その上に

ニトリのテーブルウェア

ずらり

家族の笑顔がありました

似てる顔似ていない顔

総じて笑顔

明るいな

またひとつ

部屋明かりが灯りました

ピンクのサンダル

ベランダから

叫ぶ人

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ねえ、けむりの傍で眠ろう

ねえ、けむりの傍で眠ろう

あれは強い雨の日だったよ

君はバッグを傘にして走る

ヘッドライトに照らされて

濡れた瞳の欠片をみたよ 

スマホが

君は人混みとぶつかるように

落ちた 落ちた 落ちた

走りきってた 息が先駆け

僕は消え入る霧の虜の木

君が座る すっと

僕が立つ さっと

隣が 隣で 雨が強まってく

手で顔を隠す

開く 瞳を見た 見た

加速していく夜の光が

なんだか今日は蛍に思えて

いつ

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ももいろ月夜にまたあいましょう

ももいろ月夜にまたあいましょう

ももいろ月夜にまたあいましょう

コップの水をいっぱいにして

こぼしてすてて またあいましょう

だんだだんだんだ

だんだだんだんだ

キレイなおじょうさんが

またしゃくに触る

コップですかした心を見上げて

空の輪郭が君に手をふる まあ

これでよかった と なき笑いましょう

だんだだんだんだ

だんだだんだんだ

そこの紳士もぶっころしたい

ももいろ月夜にまたあいましょう

悲しみ

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ふりかえりふりかえるふかいえり

ふりかえりふりかえるふかいえり

ふりかえりふりかえる

ながい髪 ゆれた

ふりかえりふりかえる

右足はすくんだ

ふりかえりふりかえる

ふかいえりおりたたむ

ふかいえりおりたたむ

ふかいよるにたたずむ

ふかいえりおりたたむ

ふかいなタバコに酔う

ふかいえりふりかえる

展開するあらましを紡いだ

ハンカチの角をたどって指がある

ふかいえり編んでゆく指がある

ふりかえりわらったわらった君

ルービックキューブの

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夜空に生まれた僕たちは

夜空に生まれた僕たちは

夜空に生まれた僕たちは飛んでいる

夜空に生まれた僕たちはなじっている

夜空に生まれた僕たちは開けている

夜空に生まれた僕たちは、凍っている

夜空に生まれた僕たちは切望する

夜空に生まれた僕たちは絶望する

夜空に生まれた僕たちは感嘆する

まるで何もなかったところに生まれた酸素のような 時

夜空に生まれた僕たちは軽蔑する

それしているようでされているようで

夜空に生まれた僕たちは後

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中華まんのうた

中華まんのうた

印象的だったのは中学の時で

帰り道にこれを食うやつは

尊敬の眼差しで

見られてはふっと 笑顔になってた

だいたい彼女もいる なんでだ

(根も葉もない 愛のある話です)
 
 

いつだったかあんまんばっかり

どかどかドカドカ と

注文してたおじいさん

は きっと糖尿か高血圧で

今際にもあんまんを食べる

(いいなあ いいなあ)
 
 

三歳児 ピザまんで当惑

豆のように固まっ

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ライドオンライトライト

ライドオンライトライト

おわりにしよう かよこ

闇、暗がりに僕らの僕らを返す

1、2、3の右足で水たまりを踏み潰す

―星屑までもが踊っている踊っている跳ね切る水

1、2、3の速さで駆け抜ける季節

ひまわり畑が泣いている

ソフトクリームが灰色に溶ける胡麻

稲光ばかりが耳を殴り塞ぐ

 
 

雨があがったら
 
うん
 
雨あがったら―
 
うん?うん

 
 

ハイヒールかつんかつんかっ響く季節

1、2

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寒空にテント

寒空にテント

寒空にテント

広げてあなたと眠りましょう

なあにすこしの

距離はありますが

広げてあなたと眠りましょう

寒空にテント

ペグを打ちつつ笑いましょう

たまに指でも

負傷しながら

ペグを打ちつつ笑いましょう

寒空にテント

風が吹いたら飛ばされましょう

右手があれば

怖くはないかな

風が吹いたら飛ばされましょう

寒空に、点、と

寒空に、点、と

寒空に、点、と

つなげてあ

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熱帯夜なんやかんや

熱帯夜なんやかんや

【今日の投稿の3文まとめ】
①ムシムシした夜、寝る前3分の情景を詩にしました。
②性別は想定してません。歳は多分24くらいです。
③空想です。

では、書いていきます。

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熱帯夜なんやかんや

指先からあふれる今日の余りの熱

冷えた足の先にある

明日の気配を少し感じる

熱帯夜なんやかんや

花火みたいにくしゃみがとんでく

飛沫が窓の障子越しの街灯に照らされて

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なつのよるなつのよる

なつのよるなつのよる

アリは憧れるだろうか

ハトに憧れるだろうか

アリは憧れるだろうか

フナに憧れるだろうか

アリは憧れるだろうか

サイに憧れるだろうか

アリは憧れるだろうか

ヒトに憧れるだろうか

ヒトは全てに憧れる

全てはヒトに憧れることはない



いがいにも壮大な

片思いの歴史を少し読み解いて

ぽん

とふくらむ妻の腹にそっと

手を添えたことがあった

なつのよる なつのよる