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【ショートエッセイ+詩】たばこにまつわる憧れなど。

本日は冒頭にショートエッセイを、その後に詩を載せます。少しばかり書いた動機だとか、何を描きたかったとかを書きたいなと思いこんな形式にしてみました。では、始めますか。

唐突だけれど、わたしはたばこを吸ったことがないのです。ふかしたことも、ありません。

中学生の頃は早熟な(?)同級生がそれを(あまり美味しくなさそうに)顔をしかめて吸っているのを見て「うわー、吸ってるよ」と思っていました。しかも後で気づいたのですが、多分あの人は吸ってなかった気がする。ふかしてたんだろうな、あれは。口に当ててすぐ離して煙はいてたもの。

高校生の頃は「たばこはきらいだけど、たばこを吸ってる男の人の手は好き」という謎の告白を同級生にうけて「ほう」と思っていました。走るのだけが取り柄だったので、吸うまでは至りませんでしたが。ちなみにその同級生は女性です。好きな子だったら吸っていたかもしれないなあ。

大学の中盤以降は酒とのお付き合いが始まってしまったので、ますます吸うわけにはいかなくなりました。ただでさえ鈍い嗅覚と味覚がこれ以上鈍くなったらこれすら楽しめなくなる、という危機感があるからです。

…と、そういうふうに外からたばこを眺めて生きてきたのですが。なんとなくかっこよいな、というイメージは消えないのです。や、もちろんニオイは嫌いですヨ。

しかし吸う人たちはけっこうアレにお金を取られてる感じがするけど、大丈夫なのかな?(酒で散財してるやつが何を言う)


きっとこの先僕がたばこを実際に吸うことはないでしょう。ただ、そのなんとなくのイメージも持ち続ける気がする。その憧れを言葉に溶かして、せめて詩の中でだけでも吸ってみようかな、というのが今日の試みです。段々ファンタジーっぽくなるかも。
まあ、空想ですので。たばこの煙のような、妄想ですので。

ちょいとだけ、お付き合いください。

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満月の夜草原でたばこをふかしてみた
とても気分がよかった
ここには誰もいないから
その先のことなど考えず
 ぷかぷかぷかぷか
きらびやかですらあった
天の川まで届く地上からの
ぼんやりとした虚像であった
しかし
星に見られている気がしたので
ぼくは星に対する言い訳を考えなければならない
「こんなところでたばこを吸うのかい」
「いけないのだろか」
「いけないと思うから、そういったのではないかい」
ここまで考えてぼくは嫌になってしまった
そうしてまたたばこをふかす
美しい思い出たちを
そっともやで包むために
どうかどうか
断罪された煙のようなひとたちが
天の川でくらいは
一年に一回は祝福されますようにと
 ぷーかぷかぷーかぷか
ぼくの礼服は
星星の川で
ちゃんと洗っておいてくれ
それでは

ゴハッ
うわ
ゴホッゴホッゴハッガッ

ゴホァッ…ふう
フーーー
(やっぱり、吸うもんじゃないナアもう)

それでは
また

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と、こんな感じです。
現実で慣れてないと空想でも吸えないものなのですね。
精進しまーす。また!明日!

(どうやって?!)

酒と2人のこども達に関心があります。酒文化に貢献するため、もしくはよりよい子育てのために使わせて頂きます。