見出し画像

ねえ、けむりの傍で眠ろう


あれは強い雨の日だったよ

君はバッグを傘にして走る

ヘッドライトに照らされて

濡れた瞳の欠片をみたよ 

スマホが

君は人混みとぶつかるように

落ちた 落ちた 落ちた

走りきってた 息が先駆け

僕は消え入る霧の虜の木

君が座る すっと

僕が立つ さっと

隣が 隣で 雨が強まってく

手で顔を隠す

開く 瞳を見た 見た

加速していく夜の光が

なんだか今日は蛍に思えて

いつかのあの子とのあぜ道を

重ねて破って今がひらめいた

ああ 雨がまたざざざざざ

雨は降る誰の気も知らず勝手にふ

たりのひとつをかっさらってく不

意の所業になぜだか僕の右胸がめ

くれていったよ、左は露出して血

液が蒸発暴発の類、抱えて唇の前

に立ち香るさざなみとか、君の笑

顔を思い描いて東の空が、明るく

ならない東の空が、何故か恨めし

く君に触れてた、蒸発していく君

の歌、蒸発していく僕の歌、ねえ

けむりの傍で眠ろう、キスしたい





酒と2人のこども達に関心があります。酒文化に貢献するため、もしくはよりよい子育てのために使わせて頂きます。