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言葉を紡ぐ余裕がない、忘れることに精一杯。
こころがぐちゃぐちゃで。言葉を紡ぐことがうまくできない。編もうとする舟は難破船。航路が見えない。海図がない。進まざるか。んー。ヨーソロー。
髭男「プリテンダー」
いまさらなのですが、髭男のプリテンダーって、とても心が苦しくなる、いい曲だと思うのです。
藤原さんの掠れ声と裏声と抜けた声が微妙に入れ替わるのもいいし、PVも綺麗で素敵だと思う。あの主人公のなんとも言えぬ表情と最後に振り絞った勇気には賞賛します。
そんな中、1番はやはり歌詞。
韻を踏んだあれは、技巧や言い回しに留まることなく、どんどん自分のリアルに突き立てていく肉切りナイフのように思うのです。
考えた。何かをしながらもずっと考えてた。自分のかっこ悪さ。君への迷惑さ。これからのこと。分かってた。答えは前からあった。知ってた。なのに見ぬふりをしてた。そして調子に乗ってた。自業自得。ああ。やってみる。適度な温度と適切な言葉で最適な表情と態度。できないかもだけれどやる。
やっぱり好きなのです。感じる空気に距離があっても、話す言葉に硬さがあっても、向けられるその目、その表情、その仕草。その少し甘えたような話し方。決して発してはならない言葉たちがぐんぐん棘を伸ばして内臓を打ち破ろうとする。それにぐっと堪えながら、君を横目で見る。悔しいけれど否めない。