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個人的に好きな芥川関連記事

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2024年5月の記事一覧

#325 AI実験_俳句の解釈 「むらさきは君が日傘やくれやすき」芥川龍之介(AI解説・画像生成)

#325 AI実験_俳句の解釈 「むらさきは君が日傘やくれやすき」芥川龍之介(AI解説・画像生成)

むらさきは君が日傘やくれやすき
芥川龍之介"Purple is your parasol, easy to fade into twilight."
Akutagawa Ryunosuke

解説:

芥川龍之介の俳句「むらさきは君が日傘やくれやすき」を解説します。

風物詩

この俳句に登場する「日傘」は、日本の初夏の風物詩として知られています。日差しが強くなり始めるこの時期、特に女性は日傘をさ

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ナポレオン・ハント 芥川龍之介編

ナポレオン・ハント 芥川龍之介編

こんにちは
架空書店「鹿書房」店主、伍月鹿です

最近は「ゆるキャン△」シリーズを観ていたので、キャンプ道具が気になり始めています
キャンプをしよう、と思い立つほどアウトドアな人間ではないのですが、キャンプ道具って機能的で面白いですよね
いつか焚火の前でコーヒーを飲む、みたいなことはしてみたいなあ

今日は新企画です!
名付けて「ナポレオン・ハント」

何気なく読書をしていると、思いもよらぬところ

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[勝手に芥川研究#3] 山川直人の「澄江堂主人」をオススメしたい

[勝手に芥川研究#3] 山川直人の「澄江堂主人」をオススメしたい

昨日、山川直人の「澄江堂主人」上中下を読了しました。漫画ですが、読むのに2日かかりました。作画的に好みが分かれるところですが、個人的には

活字も含めて最近読んだ本のなかで一番感動しました!

涙なくして読めないシーンも。少なくとも、芥川龍之介ファン的には読んでおきたい漫画だと思います。

澄江堂とは、言うまでもなく芥川龍之介の書斎の扁額です。最初は餓鬼窟でしたが30歳の頃改名しています。

「澄

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[勝手に芥川研究#2]泉鏡花を読もう!~泉鏡花と芥川

[勝手に芥川研究#2]泉鏡花を読もう!~泉鏡花と芥川

芥川の通夜では、先輩総代として泉鏡花が、友人総代として菊池寛が弔辞を述べています。盟友だった菊池寛の弔辞も素晴らしいですが、泉鏡花のそれは極めて美しく慈愛に満ちていて感動します。

芥川は、作家になる以前、鴎外や漱石はもちろんですが、それ以上に泉鏡花を愛読していました。初めて小説らしい小説を読んだのは泉鏡花の「化銀杏」だと述べています。
そして、一九二五年から谷崎潤一郎ら六名とともに「鏡花全集」全

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#384 羅城門はなぜ修理できなかったのか?

#384 羅城門はなぜ修理できなかったのか?

芥川龍之介の小説『羅生門』に登場する羅生門。
正式には「羅城門」と言い、いわば平安京の正門である。

『羅生門』には、以下のような記述がある。

『羅生門』の時代設定には諸説があるが、平安時代後半~末期(1000年代)くらいと言われている。

この頃、都は荒れ果て、羅城門は修理されることなく朽ち果てていたとされている。

ここで歴史の教科書を見てほしい。
1000年代と言えば、藤原道長を筆頭に藤原

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芥川龍之介『蜘蛛の糸』全文にツッコミを入れてみた。

芥川龍之介『蜘蛛の糸』全文にツッコミを入れてみた。

以下、本文は青空文庫からの引用である。

はい!なんでしょうか!!!(いちいちつっこまなくてよろしい)

御釈迦様が日本に転生しました!!!『パリピ孔明』みたいですね!!!

みなさんを代表して「蕊」の意味を調べました。花の生殖器官のこと。つまりおしべとめしべ。こういうときしか使わない漢字ってコスパ悪すぎじゃない???

いや、勝手に朝だと決めつけないでもろて…。

想像するとかるいホラーですよね

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「#メルカリで見つけたもの」~文藝春秋2015年9月号特装版(芥川龍之介追悼號復刻版)

「#メルカリで見つけたもの」~文藝春秋2015年9月号特装版(芥川龍之介追悼號復刻版)

手に入れました。探したけど高価なものが多かったのですが、メルカリで400円ほどだったので購入。今日届きましたが全然読んでない感じで美品でした。
もちろんお目当ては、付録の芥川追悼の復刻。
追悼文その他の散文は、既に書籍として保有していますが、同時代の資料としてこれは欲しかった!

だからめちゃうれしい!
梱包も丁寧で出品者さん、ありがとう!

ちなみにメルカリは初です。普段はヤフオクなので笑

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【読書】「大川の水」芥川龍之介 〜龍之介さん、涙していて可愛い〜

【読書】「大川の水」芥川龍之介 〜龍之介さん、涙していて可愛い〜

芥川龍之介の随筆が好きだ。
正直、小説は、堅苦しい感じがして難しかった。
角川文庫の『羅生門・鼻・芋粥』に収録されている「尾形了斎覚え書」は、漢字が多くて読みづらそうだったから、飛ばした。

そんななかで、「大川の水」に出会った。
川の水の描写が目に浮かぶようだったし、何よりも、「大川」を、そして「東京」を愛する芥川の心が素敵で感動した。

「大川」そして「東京」への「好き」が伝わってくる。
心が

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芥川龍之介『煙草と悪魔』から考える、耳への種の収納方法

芥川龍之介『煙草と悪魔』から考える、耳への種の収納方法

 朝の通勤電車、運よく座席に腰を下ろすことができた。昨日の睡眠不足を解消しようかと思ったが、次の駅でおばあさんが乗ってきたので、勇気を出して席を譲る。物珍しそうに筆者を観察しながら、「ありがとうねえ。優しい子だねえ」と目を細め、「お礼にこれをどうぞ」と筆者の手のひらに「何かの植物の種」を乗せた。

 突如として見知らぬおばあさんから「何かの植物の種」をもらった筆者。その場で振り払うわけにもいかず、

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日本近代文学館芥川龍之介展

日本近代文学館芥川龍之介展

天気も良かったので最寄り駅の駒場東大前からでは無く、代々木上原から歩くことにした。

大通りを越えると閑静な住宅地となり、歩いて10分程だが坂もあって良い運動になった。
道中立派な家やそこに止まってる高級車が多いが、空き地も気になった。

駒場公園には有名な旧前田邸の洋館がある、今回は文学館と併設されたカフェで過ごしたが、もし訪れる際は時間が許すならこちらの見学もオススメしたい。

入り口で300

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「自殺憎悪」 斎藤茂吉

「自殺憎悪」 斎藤茂吉

※素人が、個人の趣味の範囲で入力したものです。
※一通り見直してはいますが、誤字脱字等の見過ごしがあるかもしれません。悪しからずご容赦ください。

※自殺に関する描写があります。ご留意ください。
※今日の社会において不適切と思われる表現が使用されている箇所がありますが、底本のまま掲載しました。

自殺憎悪 斎藤茂吉

 この自殺憎悪といふのは、他が自殺することに対する憎悪。或は自殺する者に対する憎

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【読書】羅生門(芥川龍之介)『なら、しゃあないよなぁ!』

【読書】羅生門(芥川龍之介)『なら、しゃあないよなぁ!』

※学校の教科書的な読みは、頭のいい人にお任せします。


これは、奴隷が盗人にクラスチェンジする話だ。

下人(奴隷)は、羅生門で老婆にこんなことを言われる。

3回も「仕方がない」が出てくる。

「しゃあないんじゃ」と連呼しているババアが浮かんできてちょっと笑える。

それを聞いた下人は、「じゃあ、俺もしゃあないよな!」ってババアの着物を剥ぎ取る。

笑い話か?これは。



同時に、ババ

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芥川龍之介「鼻」

芥川龍之介「鼻」

学生時代、国語科が1番好きだった。

考えてみれば、小さい頃から本が好き。小学生からずっと、4月の始業式の教科書配布日は、ワクワクしてその場で中身を読み始め、帰り道も読み、家に着いてからも読んでいた。
中学校や高校の実力試験に出てくる現代文も、問題を解くために読むというよりはいつも興味深く読み、続きが気になる出典名は必ずメモし、図書室や本屋さんに走った。
大学時代は図書館の書庫に初めて入り、本棚が

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