マガジンのカバー画像

読書記録。

17
運営しているクリエイター

記事一覧

中国の美容院。

中国の美容院。

こちらの本を読み終わりました。

中国にしょっちゅう来ているものの、知らないことをたくさん学べました。

ジャック・マーと金融行政の衝突、アント上場延期の背景など・・。

ピンときた部分としては、中国の行政サービス、昔は本当に愛想も悪いし面倒で嫌だったけど、だいぶ改善してきた、でも運が悪いとなぜなのか”罵倒される”こともある、というくだり。

行政サービスも、民間のフードデリバリーや、配車・カーシ

もっとみる
デジタル・アナログチャイナ

デジタル・アナログチャイナ

朝ごはんに、いろいろ買いました。

買ったのは、

このようなローカルなお店。

お店の奥では、餡を作り、皮で包む作業をやっています。

注文は口頭です。アナログですね。

中国の食堂ではすっかり机のQRコードを読み取り、スマホでメニューを確認してそのまま注文、支払い、というスタイルが定着してますが、こういった肉まん屋さんなど朝食系のお店は、注文はまだ口頭です。

お客さんがあまりいないときはいい

もっとみる
さてと本でも。(読書記録_14)

さてと本でも。(読書記録_14)

最近、活字離れしていました。

ただ、旅の機会に本でも読もう、という気持ちになりました。

この二冊、いずれも「移動」に関わりがあり、旅のお供に良さそう。

「プロ野球と鉄道」は、プロ野球の発展に鉄道が寄与した貢献は大きいとして、両者の歴史と関係性を紐解いていくもの。

「つばさよつばさ」は、浅田次郎さんのJAL機内誌の連載エッセイですね。
すでに4冊ぐらい文庫化されていて、これは第1集。

最初

もっとみる
中国という国についての最初の印象。「上海パノラマウォーク」(読書記録_13)

中国という国についての最初の印象。「上海パノラマウォーク」(読書記録_13)

ときどき、冗談めかして妻にも言うのですが、中国という国についての最初の印象は一言、「ダサい」というものでした。

中学生ぐらいのときに見たテレビ番組で、中国(たぶん上海)のある家族についてのノンフィクションをやっていて、「ダサい」、「遅れている」という印象を持ったのが、中国についての第一印象でした。

紹介されていた市民のエンターテインメントのサーカス・・番組では、小さな金網のドーム状の檻をバイク

もっとみる
季節を味わう。「味と映画の歳時記」(読書記録_12)

季節を味わう。「味と映画の歳時記」(読書記録_12)

池波正太郎「味と映画の歳時記」を読んでいます。

章立てが1〜12月に分かれていて、味と映画にまつわるエッセイが収められています。

非常に読みやすく、また、著者の季節ごとの味の思い出と、映画の思い出の結びつきが心に沁みます。

お正月におばあちゃんが作ってくれる橙の汁のお湯割りジュースや、戦後の焼け野原に現れたトタン屋根の小屋のかき氷屋で氷水を食べ、東京復興の息吹を感じる…。

六月の「鮎とさく

もっとみる
旅の供に本の贅沢。(読書記録_11)

旅の供に本の贅沢。(読書記録_11)

上海に移動してきました。

機中で読めるかなと思ったのですが、早朝移動で何しろ眠く、寝落ち時間があったため、機中で半分、こちらに着いて半分、というように読み終えました。

著者の浅田次郎氏が書いているとおり、エッセイなのでどこからでも読んでいいのですが、几帳面に1ページ目から読み通しました。

このエッセイはJALの機内誌に連載されていたもので、JALに乗る時は楽しみにしていたものです。

著者に

もっとみる
来週また上海、で持っていく本選び。(読書記録_10)

来週また上海、で持っていく本選び。(読書記録_10)

かなりあいだが空いてしまいました。

今回の日本滞在、しゅくしゅくとto doリストを潰していき、来週からまた上海。

(妻の体調も良く、息子も上海の学校にだいぶ慣れてきた様子。)

で、上海で読む本を選びました。

このうち、「ぼくは始祖鳥になりたい」は学生時代に読んで感動したもの。

夜に見る方の夢の世界観に近かったような。不思議な既視感があったような。

文庫で手に入れたので、また読んでみよ

もっとみる
山本一力「辰巳八景」、ほぼ読み終わり。(読書記録_09)

山本一力「辰巳八景」、ほぼ読み終わり。(読書記録_09)

こちら、ほぼ読み終わり。

山本一力さんの小説は読んだことがなかったのですが、図書館で立ち読みした雑誌のインタビューを見て興味を持ち手にとりました。

江戸時代の人情話、恋話が八つの短編に収められています。

縄田一男さんの解説にある通り、長唄の「巽(辰巳)八景」をなぞらえた八つの短編であり、各篇に永代、八幡、佃島などの”八景”が登場します。

また、各篇、以下の通り主人公たちの職業が丹念に描かれ

もっとみる
習近平の中国 百年の夢と現実(読書記録_08)

習近平の中国 百年の夢と現実(読書記録_08)

こちら読了。

中国・台湾・香港関連の新書は見かけると手に取ってしまいます。そして購入することも多い。

しかし、積読してしまうことが多く、この本もそのうちの一冊でした。

中国滞在中にあたり今回改めて手に取ってみたところ、スイスイ読めました。

◆◆

少し前の本で、習近平体制2期目発足の年に書かれたもので、3期目の可能性(及び一強体制の懸念)にも触れており、実際異例の3期目に突入しましたね。

もっとみる
香港 中国と向き合う自由都市(読書記録_07)

香港 中国と向き合う自由都市(読書記録_07)

こちらの本を読み終わりました。

香港中心部を市民が79日間にわたり占拠した「雨傘運動」が起きたのが2014年の秋。

その翌年に出版された本なので、まだ「雨傘運動」の記憶が新しい頃。

本書は、ノンポリ国際都市・香港が「中国化」に対して見せる猛反発の意味の解読、ひいては「香港とは何なのか」を分析したものです。

私は約二年香港に住んでいたのですが、「雨傘運動」の少し前でした。

街からは政治的な

もっとみる
中国人のお金の使い道(読書記録_06)

中国人のお金の使い道(読書記録_06)

こちら読了。

さくさく読み終えました。

”豊かになった中国人”のお金の使い方の変容、つまるところ、価値観の変容を大づかみに知ることができます。

これも「積読」してしまっていたところ、なぜか中国滞在中だとさくさく読めます。当事者意識が違うのかな、、

収録されている個別のインタビュー事例が、どちらかというと富裕層寄りの人が多くて、印象としてはゆとりのある生活を送っている人が多いな・・と感じまし

もっとみる
人新世の「資本論」、読み終わり。(読書記録_05)

人新世の「資本論」、読み終わり。(読書記録_05)

先日の記事では、第3章まで読んだところでした。
本日、最後まで読み終わりました。

感想としては、前回前半まで読んだあとのものとあまり変わらないのですが・・。

このような感想を持ちました。

個人的に刺さった部分を一箇所だけ引用すると、、

この部分。

経済成長という旗印のもと生きてきた我々。日本は先進国と(まだ)言える生活水準を保っていますが、たしかに、果たして「幸福の実感」を得ているかとい

もっとみる
人新世の「資本論」、今さら読み。(読書記録_04)

人新世の「資本論」、今さら読み。(読書記録_04)

まだ途中、第三章を読み終わったところです。

話題になったのは結構前ですよね。

これも積読してしまっていました。

これから読む【第4章「人新世」のマルクス】がこの本のクライマックスなのかもしれませんが、第3章まででもけっこう考えさせられました。

短くまとめるのは難しいのですが、

・・浅くしか読めてないかもしれませんが、この辺りのことを、資本主義の成果や矛盾について、経済学者の主張や潮流をな

もっとみる
積読とかB級とか。(読書記録_03)

積読とかB級とか。(読書記録_03)

積読してしまっていた本。

変化が早いと言われる中国に関する本で、4年前の本・・ということで「今更読んでもな・・」と積読してしまっていました。

しかし、中国に持ってきたらなぜかさくさくと読めます。

まあ、こちらに持ってきた本が少ないので「これを読むしかない。」という意識も強く働くのですが・・。

こちらの本、「中国のいま」を描き出す、という主旨で中国専門家5人による共同執筆で書かれています。

もっとみる