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週刊少年松山洋

家庭用ゲームソフト開発を行うゲーム会社・株式会社サイバーコネクトツー代表取締役・松山洋の継続課金マガジン。ゲーム・漫画・アニメ・映画などエンターテインメント業界の話を中心に毎週記… もっと読む
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2020年8月の記事一覧

第270号『仕事は嫌々ながらやるもんだって誰かが決めた世界』

第270号『仕事は嫌々ながらやるもんだって誰かが決めた世界』

今と昔ではもちろん時代も背景も文化・風潮も違いますので価値観だってなんなら法律だって異なります。

私が子供の頃に多くの大人達から聞かされた言葉がありました。

「若いうちの苦労は買ってでもしろ」

本当に何度も何度も聞かされました。親にも学校の先生にも親戚のおばさんにもおじさんにも友達の親にすら言われたこともありました。

そういう時代だったのでしょう。

戦後の高度経済成長時代のことを考えると

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第269号『これは「呪い」を解く物語』

第269号『これは「呪い」を解く物語』

これは「呪い」を解く物語――

『ジョジョリオン』の冒頭で荒木飛呂彦は『ジョジョの奇妙な冒険 Part8』をこう宣言して物語を開始しました。

今回の記事は前回(第268号)の続きとなる話です。(良かったら前号と合わせてお読みください)

長くこの世界で仕事をしていると気が付いたら色んなルールや制約に慣れてしまい、それはもうまるで『呪い』のように我々の心に刻まれてしまっているということです。

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第268号『戦うのではなく闘う』

第268号『戦うのではなく闘う』

「少年ジャンプに登場するキャラクターは戦っているのではなく闘っているのです。なので全てのセリフを修正してもらっていいですか?」

この指示を初めて受けたのは集英社の会議室で行われる監修会の席でした。

もう20年くらい前の話です。

意味わかりますか?

ゲーム内のシナリオに記載された全ての「戦う」というテキストを「闘う」という文字に修正変更してください、という指摘でした。

その頃の私は少年ジャ

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第267号『漫画家のギャラは原稿料ではなく掲載料』

第267号『漫画家のギャラは原稿料ではなく掲載料』

「出版社から貰ってる原稿料が安すぎて生活できない・やっていけない」

なんて話を漫画家界隈ではよく聞きます。これは別に今に始まった話では無く昔からよく聞きます。

ただ最近ちょっと気になるのがこういった発言が多くなってきたこと。

「原稿料が安すぎて制作費がまかなえない」

こうした発言を目にするたびに「あれ?」と私は違和感を覚えます。

少しずつ時代が変化してきていることもあるのですが、ひょっと

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第266号『梨泰院クラス』は原作漫画も面白い!

第266号『梨泰院クラス』は原作漫画も面白い!

ネットフリックスのオリジナルドラマ『梨泰院クラス』が大ヒットしています。私も配信直後に一気に全16話を視聴してドハマリしました。

物語は若者たちのビジネスや恋を描きながらも15年かけた復讐劇となっていますので、まぁ私の大好物です。おかげで本当に夢中になって観ることができましたし、ホント面白かった!

常にネットフリックスの視聴ランキングでも1位から3位の間に留まっていることを考えると視聴者はどん

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