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アメリカトップクラスの好待遇でも逃げ出すフォードの単純作業


好条件でもやりたくない仕事ってありますよね。

自動車メーカーフォードは、アメリカトップクラスの賃金を出して従業員を集めていましたが、生産性向上を意識しすぎて単純作業ばかりさせるので、従業員は逃げ出してしまいました。

今回は、ヘンリー・フォードの従業員を大切にする思いとは裏腹に、好条件の職場なのに逃げ出した従業員たちについて紹介していきます。

ヘンリー・フォードは従業員を大切にする社長だった


ヘンリー・フォードは、アメリカの大衆向けに車を開発した人物です。
高くて買えなかった車を安く提供して、馬に代わる大衆の足として世界に普及させました。


工場の近くに住んでいた労働者は、フォードの安い車のおかげで環境の良い郊外に大きな一軒家を持つことが出来るようになりました。


フォードは、「経営者たる者は、より多くの賃金を従業員に払うべき」という経営観を持っており、大衆のためにより多くの賃金を払いたいと願っていました。

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トップクラスの好待遇で従業員を募集したところ、アメリカ中から応募者が殺到しました。

好待遇で従業員を雇う理由

フォードの工場は、24時間体制3交代でフル生産していました。

そのため、従業員の数は多ければ多いほど生産でき、高い賃金をもらう従業員は、給料の後にフォード車を買う顧客になりました。

さらに、フォード車は売れるので雇用を生みフォードは成長し続けました。

好条件でも逃げ出す従業員

アメリカでもトップクラスの賃金をもらっていても、フォードの従業員はドンドン辞めていきました。

原因は、生産性向上のために行った「作業の時間・動作分析」による人間を機械のように働かせる仕組みでした。

タイヤフレームに鉄輪をはめる工程では、1人がタイヤフレームと鉄輪をはめ、もう1人はプレス機に挟んで一体化します。

4秒間に1回、1日8時間で約7000回のペースで同じ作業を繰り返すのです。

フォードが生産性を高めるために行った「徹底した分業」と「流れ作業」のせいで単純作業ばかり続き、労働者の心を壊してしまったのです。

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過酷な労働のうわさはすぐに広まり、大量の従業員が辞めていくことになりました。

最後に

今回は、ヘンリー・フォードの従業員を大切にする思いとは裏腹に、好条件の職場であっても逃げ出した従業員たちについて紹介しました。


ヘンリー・フォードは、「経営者たる者は、より多くの賃金を従業員に払うべき」という経営観を持っており、大衆のためにより多くの賃金を払いたいと願っていました。

アメリカでもトップクラスの賃金を支払うことを知った民衆は、フォードで働こうと各地から応募してきました。


しかし、労働者たちは就労してすぐに退職するようになりました。
フォードの工場は、好待遇でしたが生産性を追い求めすぎるあまり、人間を機械の一部のように扱うようになっていたからです。




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