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あしたの小窓から。

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小窓のむこうに、ちいさな「あした」が見える。 ここでは音楽、教育、投資、霊性などについて、考えたり感じたりしたことをつれづれに綴っています。
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#男が男になるとき

祭りのそと。

祭りのそと。

昨日、三重県桑名市の「石取祭(いしどりまつり)」に行ってきた。

 桑名南部を流れる町屋川の清らかな石を採って祭地を浄(きよ)めるため春日神社に石を奉納する祭りで、毎年8月第1日曜日とその前日の土曜日に執り行われています。
 町々から曳き出される祭車は、太鼓と鉦で囃しながら町々を練り回ります。

と、あるとおり、着くなり、道路に並ぶたくさんの祭車が目に入り、市中に響きわたる太鼓と鉦の音色が聞こえて

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叫べという。

叫べという。

「叫べ」という この確かな心を

という曲が Radwimps にあるが、僕は今日ちょっと叫びたい気分だった。

でも、うちはマンションで、しかも壁が薄い。
だから思いっきり叫ぶことなんてできない。
島国日本の住宅事情は、叫ぶことには向いていない。

そうは言っても、日常の中で叫びたいことってある。
暴れたいことも、なんなら殴ってやりたいって思うことも、ありますよね。僕だけですか。

そういうもの

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さすらいもしないで。

さすらいもしないで。

さすらいもしないで
このまま死なねえぞ
(奥田民生『さすらい』より)

前回の「男が『男になる』とき」の最後はこの曲だったな、と思い出しながら、僕は頭を流れる「敗戦の弁」に悩まされていた。

来週 21日(木・祝)の『魂うた®︎』開催に必要な人数を集めなければならない。そのことを意識すると「ダメだったときの言い訳」が脳内で自動再生される。

「まだやるのか」とか「次はどうするのか」とか、誰も聞いて

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傷つけられたら牙を剥け。

傷つけられたら牙を剥け。

CHAGE AND ASKAの『YAH YAH YAH』は、フジテレビ系のドラマ『振り返れば奴がいる』の主題歌だった。脚本はあの三谷幸喜さん。

織田裕二演じるダークヒーロー司馬が、めちゃくちゃ魅力的だったことを憶えている。そして『SAY YES』を爆発的にヒットさせたチャゲアスが、それまでのイメージにはない攻撃的なこの曲で再び200万枚を超えるメガヒットを記録したことも。

つかんだ拳を使えずに

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いきいきとする。

いきいきとする。

昨日、「面食い」の話をしてましてね、

僕自身、自分のことを「面食い」だと思ってきたのですが、どうもそれは雑誌に載るような美人ばかりを追っかけてきたわけではなかったらしい。

それよりも人が時に見せる、ハッとするほどいきいきとした表情を捉えて「かわいい」とか「きれい」と言っていたことが判明。

それはいつも、突然に起こるんです。
一時間目と二時間目のあいだだとか、放課後ちらっと見た部活動の最中だと

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『魂うた®︎』のすきなとこ。

『魂うた®︎』のすきなとこ。

昨日ひらいたワークショップで、参加した人に『魂うた(魂と繋がる歌の唄い方)』の話をしたら、すごく久しぶりにやりたい気持ちがよみがえった。

人にお金を払って来てもらう。
そのことを思うと『魂うた』の案内はどうしても「その場を通じて、どういういいことがあるか」という話になりやすい。

温泉でいうと「薬効」。
ラドンとか硫黄が入っていて、疲れがとれるとか、肩こりがなおるとかそういうことね。

『魂うた

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男の心の傷の治し方

男の心の傷の治し方

風邪をひいた。
風邪をひくと、からだの感じがいちいち変だ。考えることも暗くなる。

だからだろうか、いま「支配」のことが気になっている。

人はたぶん、誰かに支配されることを最も嫌う。
けれど人はまた、追い詰められると、人を支配し、服従させようとする生き物でもある。

児童虐待についての記事を読み漁りながら、そんなことを考えた。
そして、そこには傷ついた男性性が現れているように思えた。

なにかの

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ワークショップの、そのあとに。

ワークショップの、そのあとに。

僕はいままでたくさんのワークショップに行き、感銘を受けてきた。

いまでもそうで、二月に妻が橋本久仁彦さんを呼んだ円坐の余韻にふと心が惹かれたりする。

でも、大事なのは、ワークショップは終わるということ。
そのあとはくるりと前を向いて、自分の人生を生きるのだ。

僕は時々、前を向いたあとの自分の人生にがっかりすることがある。
どんなにワークショップでいきいきしても、日常で「全然だめじゃん」という

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わたしがわたしじゃ、だめなんですか。

わたしがわたしじゃ、だめなんですか。

私以外私じゃないの
当たり前だけどね
(ゲスの極み乙女『私以外私じゃないの』より)

昨日、弱音を書いて公開して、反響を眺めていたら、こつんとある問いに行き当たった。

「わたしがわたしじゃ、だめなんですか」

思いついたら、まるで、みんながそれを抱えているように見えた。

勉強ができない子ども。
女っぽくない女性。
仕事ができない会社員。
良妻になれない奥さん。
いくさが嫌いな武士。
子育てがに

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こんな私でいきてゆく。

こんな私でいきてゆく。

たとえば、狩猟時代に狩りが苦手な男は、どんなふうに暮らしていたのだろう。

たとえば、武士の世にいくさが嫌いな男は、どうしたらよかったのだろうか。

僕はときどき「男であること」が嫌になることがある。

たとえばそれは、部屋に入り込んだ虫を「叩いて!」と言われるとき。
家族みんなが離れている中で、ひとりスリッパを構える。

でも、僕だってこわい。

そんな自分を「けしからん」「情けない」「武士の風

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未来人からの挑戦状。

未来人からの挑戦状。

「男の中にも女性性がある」

と聞いたのは、いつの頃だったか。

はじめて聞いたときには、本当に驚いた。
生まれてこの方、僕は自分を男性だと思ってきたからだ。

でも、そう言われると納得のいくこともある。
例えば、僕は女性の話を「要するに」とまとめて怒られることがまずない。『話を聞かない男、地図の読めない女』という本があったが、どちらかというと、話は聞くが地図の読めない男だ。

そうこうしているう

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2019年に「男」であるということ。

2019年に「男」であるということ。

「男が『男になる』とき」開催三日前。
僕は「男になることは、こんなにもややこしいものか」と考えている。

いま、僕の目には、人間関係に怯える多くの男性の姿が見える。

たとえば、昨年4月に児童館の学習会で、
「これからは自分たちで話し合って決めてね」
と言ったとき、サポーターの大学生たちは硬直した。

その後のミーティングでは、重たい沈黙が流れた。
みんな見合っていた。
お互いが何を言うか、言われ

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男が「男になる」には。

男が「男になる」には。

昨日、こんな記事が目に留まった。

女性が「鬼嫁」の状態になる原因は、男性にある、という記事。

「男が『男になる』とき」という場をひらいている自分の動機とも重なっていたので、はじめは「超いいね」を押して、シェアしようと思っていた。

でも思い直した。
読んでいて、僕自身が気持ちよくなかったからだ。

そして、その不快感は、目下、課題に思っていることとつながっていた。

「この言い方で、本当に男の

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ピットフォール

ピットフォール

Tonight I'm gonna have myself a real good time
I feel alive
(QUEEN『Don't stop me now』)

11月、僕は猛烈に走っていた。

「男が『男になる』とき」というワークショップの開催に向けて、ものすごい熱量で発信を続けていた。

朝起きると、途端に書きたいことが溢れた。
見つけたニーズの大きさから、反響が反響を呼び、ブロ

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