見出し画像

坂月さかな 『プラネタリウム・ゴースト・トラベル』 : きれいで静かで、 懐かしいところ

書評:坂月さかな『プラネタリウム・ゴースト・トラベル』(パイインターナショナル )

私は未見なのだが、昔、林海象という映画監督の作品に『夢みるように眠りたい』という作品があった。本作の根底に流れるのも、「静かな眠り」願望だと言えるだろう。

画像1

表紙画を見ればわかるとおり、作者・坂月さかなは、鴨沢祐仁、たむらしげる、ますむらひろし、コマツシンヤらの系譜に連なる作家である。
だが、前記のガロ系作家に比べると、レトロな雰囲気は薄く、宮沢賢治や稲垣足穂の影響もほとんど感じられなくて、いかにも「エヴァ以後」の新世代作家らしい軽妙さがある。その点を、プラスと取るかマイナスと取るかは、好みの問題であろう。

画像2

初出:2021年4月26日「Amazonレビュー」
  (2021年10月15日、管理者により削除)
再録:2021年5月14日「アレクセイの花園」
  (2022年8月1日、閉鎖により閲覧不能)

 ○ ○ ○


 ○ ○ ○




















この記事が参加している募集

読書感想文