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#超短編小説
マイクロノベル集/君はいったい何者だ? 030
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「急がば回れなんて嘘さ。まっすぐ行った方が早いに決まってる」よく気づいたね。そう、そうなんだよ。山道というのは回り込むように続いているだろう? 俺はまっすぐ行く。その方が早いからね。君も一緒に来たまえ。「遠慮します」天狗は孤独だなあ。
227(903)
おもちゃを片付けていたら、ずっと忘れていたロボットが出てきた。正義のロボット、起動! 君は悪のネズミ戦士と闘うロボット。ティッ
マイクロノベル集/君はいったい何者だ? 028
216(856)
孫悟空でも飛び出せなかったお釈迦様の手のひらの上? 偉そうに言ったって、ここはたかが島国じゃないの。私の本質はコピー。分身の術で占拠するなんて朝飯前。宇宙だって栗まんじゅうで滅びるの。朝にはあなたの世界にあふれ出して見せるわ。
217(860)
変身! 風を受けるように身体を反らせて、天空より降り注ぐエネルギーを全身で吸収する。呼気は灼熱の大気を押し流し、夏はその姿を変える。
マイクロノベル集/君はいったい何者だ? 027
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飲み屋で二人のバクチ打ちが飲んでいる。テーブルにはずらりと並んだショットグラス。それを交互に一杯ずつあおる。「店長、大丈夫ですかね?」「お金を払わなかったことはないよ」そういう問題かなあ? 「あのお……月末払いで」あっ、定職に就いてるんだ。
212(847)
「むかし、セーラームーンに憧れてね」暴れる酔っ払いを回し蹴り一発で倒した女性店員は、照れくさそうに告白した。でも、パンツ