マガジンのカバー画像

中小企業とデザイン

10
運営しているクリエイター

記事一覧

「商品のこだわり」と同じぐらい「伝える」こともこだわってますか?

「商品のこだわり」と同じぐらい「伝える」こともこだわってますか?

一般的に商品やサービスを紹介するときに
「うちはここにこだわってます!」とアピールすると思いますが、
「なんか伝わっていないのでは!?」と思ったことはありませんか?

発信側と受け手側はまるっきり違う

いざ発信側に立ってみるとわかると思いますが、伝えたいことは山ほど出てきます。特に商品開発に携わっているとあれもこれも伝えたくなるものです。
その内容を伝えたとしても受け手側の視点に立ってみるとその

もっとみる
なぜ企業のグラフィックデザインは統一性がないのか

なぜ企業のグラフィックデザインは統一性がないのか

グラフィックデザインやブランディングにおいて統一性は一貫性を伝えるためにも重要なことです。しかし、一方で統一性は重要だとわかっていても、なんか微妙にテイストが違う。などズレがあったりして統一性がないままにいろいろと発信してしまっている企業をよく目にします。それはなぜなのか考えてみました。

ディレクター不在
ディレクターというとテレビや映画、デザイン業界でよく耳にする肩書きですが、他の様々な業界に

もっとみる
ロゴは作った後放置されやすい

ロゴは作った後放置されやすい

ロゴマークは作って終わりではなく、運用しなくてはなりません。ロゴは一度作ってそれがずっと続くことが理想的ですが「時代に合わせて紙からデジタル」「自社のサービス展開によるイメージチェンジ」など様々な要因でロゴが“今”に合わなくなってくることがあります。

私は中小企業や小規模のビジネスをされている方とのお仕事をする中で、ロゴが「ある」だけで、それが企業の方向性に合っているのだろうかと疑問に思うことが

もっとみる
クライアントとデザイナーのパワーバランスがデザイン成功のカギ

クライアントとデザイナーのパワーバランスがデザイン成功のカギ

クライアントからの発注でデザインがスタートする場合、必ず訪れるデザイナーとクライアントのパワーバランス。
このパワーバランスがデザインの良し悪しを決めているのは言うまでもありません。

クライアント > デザイナーの場合クライアントの意図通りにデザイナーは制作するが、デザイナーは「多分ちょっとこの方向性は違うんではないか」と思うものもクライアントのパワーが強いと意見しなくなってしまう。あくまでもク

もっとみる
「絵に描いた餅」はビジョン

「絵に描いた餅」はビジョン

「ビジョンはなんですか?」はなかなか答えづらい質問です。
バシッと答えられる人もいますが、改めて聞かれるとなかなか焦点を絞って回答するのは難しかったりします。ビジョンとはそもそもなにかというと、理想像というのが近いのかと思います。

ビジョンとは:将来のある時点でどのような発展を遂げていたか、成長していたいかなどの構想や未来像。またそれらを文章などで描いたもの。会社全体の未来像を経営ビジョン、事業

もっとみる
日本の中小企業にはリブランディングが必要。

日本の中小企業にはリブランディングが必要。

普段ブランディングを考えていると、企業の「らしさ」を探すことも大事だが、次の方向性も同時に考えることが必要なのではないかと思い始めました。というのもブランディングで「らしさ」は見つけられた、ではこれからどうする?というところで行き詰まるケースを多く目にします。そう考えると「らしさ」を見つけながら、方向性や時代に合っているかなどを模索する必要があり、「リブランディング」という考え方が必要なのではない

もっとみる
個性とブランディングの関係

個性とブランディングの関係

ブランディングを考える上で「個性」はなにかを考えることは非常に重要です。「○○といったらこれ。」のような連想ができるとほぼブランディングとして成功していると思います。
ただ、この個性の偏らせ方と表現が中途半端だと世の中に埋もれます。

言うのは簡単ですが、この「連想してもらう」は非常に大変です。
ブランディングのかなりの割合は「個性」を認識してもらうことだと言っても過言ではありません。

なので、

もっとみる
ビジネスが小規模なほどデザインは尖らせた方が良い。

ビジネスが小規模なほどデザインは尖らせた方が良い。

デザインをする時、なんとなくこんな感じでと何かを参考にしている例はありませんか。
もちろんわかりやすくデザインされているものは重要ですが、そこに何かしらの「尖り」がないと人に気づいてもらえません。SNS等を見ていても、流れてくる情報は尖りがないと止まりません。

尖りとは何かに突出しているという意味で、そこの「尖り」を鋭くすればするほど人に印象を与えられ、それを継続しているとそれがいつのまにかブラ

もっとみる
企業の世界観とは

企業の世界観とは

デザインやブランディングの仕事をしているとよく出てくるキーワード「世界観」。世界観とはなんとなくわかるが、どういったことなのか少し考えてみます。また、どう世界観を作っていくかも少しまとめます。

まず世界観を調べてみると、
1. 世界およびその中で生きている人間に対して、人間のありかたという点からみた統一的な解釈、意義づけ。知的なものにとどまらず、情意的な評価が加わり、人生観よりも含むものが大きい

もっとみる
「中間工程」だから見えづらい日本の中小企業

「中間工程」だから見えづらい日本の中小企業

最終形(見える形*)を持っているところとそうでないところでは、伝えやすさがだいぶ変わってきます。
*世間に出回る商品。生活者が様々なところで目にする商品やサービスのこと。

中間工程
「日本の中小企業」というと大きいくくりの中で、一つの視点でそれを分解していくと、最終のアウトプットが世の中に出るものを持っているのと、持っていない「中間工程」の企業があるという分解できます。

分業制が多い日本の企業

もっとみる