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Mocaの読書感想★

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Mocaが読んだ小説文庫についての読書感想を紹介するマガジンです。 読んだ本もしくは面白かった本の記事を挙げていきます。 宜しくお願いします。
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#読書感想文

『AXアックス(伊坂幸太郎)』読書感想

タイトル:『AXアックス』

著作者:伊坂幸太郎

出版社:KADOKAWA

★感想家族小説と犯罪小説を合わせたかのような小説。
伊坂幸太郎の作品は、結構、生き方の教訓について述べられているし、シュールでシンプルな作品だと思う。
「兜」の印は章立ての段落で区切りをつけているのかもしくは、主人公の立場の切り替えのスポット当てのためにつけているのかが理解不能である。
その妻子持ちで、想像力の豊かであ

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『火の鳥宇宙・生命編』(手塚治虫)読書感想

★感想今回の『火の鳥』は、人型の火の鳥が出てくるちょっとした近未来の話なのである。
前半の「宇宙編」では、「望郷編」に登場した牧村が突如、ミイラになるという話なのである。
いかにも、世にも奇妙な物語のようなストーリーだった。
牧村の性格上は、傲慢であって、他の宇宙人を殺害してしまうような最低な人間である。
だから、火の鳥が怒って、牧村を罰として赤ちゃんに若返て、赤ちゃんから大人へ、大人から赤ちゃん

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『パトリック・メルローズ1:ネイバーマインド』(エドワードセント・オービン)読書感想

タイトル:『パトリック・メルローズ1
:ネイバーマインド』

著者:エドワードセント・オービン

出版社:早川書房

★感想まだドラマ観ていないけれども、先ず原作から読んでから観ようと思った。ベネディクト・カンバーバッチが出演しているドラマである“パトリック・メルローズ”。麻薬依存やアルコール依存をテーマにした話なのである。原作の本書を読んでみると、ヤバかったです。
まずは、パトリック・メルローズ

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『10分間ミステリー The Best』(『このミステリーがすごい』大賞編集部)読書感想

タイトル:『10分間ミステリー The Best』

編集者:『このミステリーがすごい』
大賞編集部

出版社:宝島社文庫

★感想ミステリー小説の作家が「このミス」によって選ばれた10分間のミステリー短編集アンソロジーなのである。
通勤中の電車の中でもスキマ時間の休憩でも、読めれそうな短編集なのである。
それぞれのミステリー小説では、感動的な展開であったり、切ない展開であったり、ホラーもしくは

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『4ページミステリー60の奇妙な事件震える黒』(蒼井上鷹)読書感想

タイトル:『4ページミステリー60の奇妙な事件震える黒』

著者:蒼井上鷹

出版社:双葉文庫

★感想61編の短編ミステリー小説。
ミステリー小説っていうより、まるで「世にも奇妙な物語」のような奇妙な事件を読者と共に考える話。
61作品あるので、4ページ完結作品なので、スキマ時間帯に読める。
この作品には、3つの隠されたキーワードがある。
1つ目は犯人は実は主人公。
物語を読んでいたらわかるけど

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手塚治虫『火の鳥乱世編vol.7,8』読書感想

手塚治虫『火の鳥乱世編vol.7,8』読書感想

★感想・乱世編(上)
今回は源平合戦(平安時代後期〜鎌倉時代)に関する話なのである。
弁慶と牛若丸って、どこかで聞いたことがあるっていうことは、そういうことだったんだ。ある意味、日本史の勉強に習った。
天狗の正体は我王!?
鳳凰編に出てきた我王って、400歳ぐらい生きているんだ。
仙人!?え、いつ、永遠の血(火の鳥)を飲んだんだ!?
我王が見た夢とは...。
猿と犬は源氏と平氏と例えられ、弁慶にも

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『ジョイランド』(スティーブン・キング)読書感想

『ジョイランド』(スティーブン・キング)読書感想

タイトル:『ジョイランド』

著者:スティーブン・キング

出版社:文春文庫

★感想スティーブン・キングの作品でホラーとか多いので、ホラーを期待していたが、ミステリー小説だった。
なんだ、てっきり、遊園地が呪われているかと思った。
まあ、幽霊屋敷で殺人事件が起きたら、恐らく呪われているうちに入るのでしょう。
キングのミステリーが慣れていないせいなのか、あまりにもハマらなかった。
でも、何故かこの

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『魔王』(伊坂幸太郎)読書感想

タイトル:『魔王』

著者:伊坂幸太郎

出版社:講談社文庫

★感想てっきり、シューベルトの『魔王』をテーマにした作品かと思っていた。もちろんその要素は出てくるが...。
社会的や政治的の要素を踏まえたテーマであり、その超能力によって、人の心を操り、社会や自分の人生を変えていくというテーマである。
いかにも、ファッシズムという社会はまるでジョージ・オーエルの『一九八四年』を感じさせるような社会だ

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『死の舞踏〜恐怖についての10章〜』(スティーブン・キング)読書感想

『死の舞踏〜恐怖についての10章〜』(スティーブン・キング)読書感想

タイトル:『死の舞踏』

著者:スティーブン・キング

訳者:安野玲

出版社:ちくま文庫

★感想スティーブンキングにとってのホラー作品の自伝エッセイ。
参考書かと思うほど、付録に参考文献・引用した作品がある。ほとんどは作品内の台詞は引用している。
スティーブン・キングにとっては、ホラー映画を観ていたり、ホラーに関する小説を読んで、参考しているなぁと実感した。
だから、あれだけのモダンホラー作家

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手塚治虫『火の鳥望郷編』読書感想

★感想『火の鳥』の6巻目。
時系列によれば、「復活編」と「未来編」以前のストーリーである。
ある意味、泣ける話だと思った。
これはもう、今の地球、これからの地球にあってはならないという話である。
テーマとしては、人類の文明によって、原罪を生み出すことによって、文明は崩壊するというテーマである。
今回は地球から別惑星に移住したロミとジョージは惑星内でどのように生活するかの話である。
勿論、ムーピーが

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手塚治虫『火の鳥復活編・羽衣編vol.5』読書感想

手塚治虫『火の鳥復活編・羽衣編vol.5』読書感想

タイトル:『火の鳥復活編・羽衣編vol.5』

著者:手塚治虫

★感想今回の5巻目の『火の鳥』は2巻目の「未来編」に出てきたロボットのロビタの話である。
※のび太ではありません。ロビタです。
これは、ロビタのバックストーリーを描かれている。

「ロビタというロボットは何故、元々人間なのか」

「人間とロボットが愛情を持つとどうなるのか」

が今回のテーマである。

人間とロボットとの価値観は勿論

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『東大生の本棚「読解力」と「思考力」を鍛える本の読み方・選び方』(西岡壱誠)読書感想

タイトル:『東大生の本棚「読解力」と「思考力」を鍛える本の読み方・選び方』

著者:西岡壱誠

この本書を選んだ理由は、東大式の読書法することで、もっと読解力と思考能力を身に着けたいと思った。

★感想東大式の読書法。
読書は「思考力(想像力)」と「読解力」を高めることと、充分とした知識を得られることである。
読書をする際には、作品を芋づる式で紐づけて、作品内の理解をするためには、「この主人公はな

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『トム・ゴードンを恋した少女』(スティーブン・キング)読書感想

『トム・ゴードンを恋した少女』(スティーブン・キング)読書感想

タイトル:『トム・ゴードンを恋した少女』著者:スティーブン・キング訳:池田真紀子出版社:新潮文庫

★感想スティーブン・キングの長編小説。
未だに映画化にはなっていないが、実にこの作品は有名なのであろうか。

私はスティーブン・キングの作品で好きな作品は、「IT」「シャイニング」である。
「スタンド・バイ・ミー」もスティーブン・キングの作品なのである。

この本書は一応ホラー要素は含まれていている

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『スタンド・バイ・ミー−恐怖の四季秋冬編』(スティーブン・キング)読書感想

タイトル:『スタンド・バイ・ミー−恐怖の四季秋冬編』
著者:スティーブン・キング
訳:山田順子
出版社:新潮文庫
過去に観た映画の有名なジュブナイル冒険物語である『スタンド・バイ・ミー』がいかにも面白かったので、図書館から原作の本を借りて読むことにした。

★感想この小説は図書館で“スタンド・バイ・ミー”があったので、借りて読んだ。

書店だったら本を購入することで、金の無駄になるから、図書館で在

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