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手塚治虫『火の鳥乱世編vol.7,8』読書感想

★感想

・乱世編(上)
今回は源平合戦(平安時代後期〜鎌倉時代)に関する話なのである。
弁慶と牛若丸って、どこかで聞いたことがあるっていうことは、そういうことだったんだ。ある意味、日本史の勉強に習った。
天狗の正体は我王!?
鳳凰編に出てきた我王って、400歳ぐらい生きているんだ。
仙人!?え、いつ、永遠の血(火の鳥)を飲んだんだ!?
我王が見た夢とは...。
猿と犬は源氏と平氏と例えられ、弁慶にも牛若丸にも関係があった。
まあ、いわゆる犬猿の仲
弁慶は弁太であり、農民であり、木こりでもあった。
その恋人であるおぶうが平氏の武士に拉致され、平清盛の側室のものになってしまった。
家が燃やされ、大切な恋人を失われた弁太にとっては、怒りと憎しみを持ち、平氏の武士を丸太で倒した。
都に憧れていたおぶうは元の農民に戻れずに、平清盛に洗脳され、平氏の側室として生きるなんて、なんて悲惨なこと。
しかも、この漫画に出てくる平清盛はクズだし、スケベだし、嫌なやつだ。
その上、火の鳥の血が欲しがるなんて。
偽物の火の鳥はクジャク!?
まあ確かに似ているけれども...。
果たして、おぶうと弁太の運命はどうなるのかは下巻に続く。


・乱世編(下)
平清盛が亡くなったあと、まだまだ、源氏と平氏との戦いはまだまだ続く。
牛若丸が源義経。弁太は義経の部下である弁慶。
おぶうは何故か平氏のところの人間になってしまった。
あれだけ、弁太はおぶうのことを愛していたのに...。
源義経(牛若丸)は戦争主義であり、弁太にとっては平和主義である。
弁太にとっては、農民育ちなので、誰にも犠牲されずに平和に暮らしていきたいと思っている。
源義経と弁太は性格が正反対なのである。だから、犬と猿の比喩にとっては、源平関係だけではなく、義経と弁太にも関係がある。
最後は悲惨だった。


★オススメだと思うところ

源平合戦について知りたい方、歴史好きな方、手塚治虫のファンの方はオススメです

★おわりに

『火の鳥乱世編』は源氏と平氏との戦いだけれども、いい国作って生きていくには、戦争なのかもしれない。戦争では、誰か(身内等を巻き添えさせる)犠牲して、結局、滅びていくのであろう。

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