マガジンのカバー画像

UXライティングとその周辺

41
UXライティングについての記事や、UXUIに関係する記事を収集。 最初から読むとUXライティングの理解が徐々に深まるよう、なんとなく並べています。
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事
SlackのUXライティングの考え方

SlackのUXライティングの考え方

2020年1月に行われた Design Matters Tokyo のセッションでUXライティングについて学んだので記事にまとめます。
Slack社でUXライティングに取り組んでいるアンドリューさんのお話で、実際にUXライティングするワークショップも体験したので共有したいと思います。

Slack社のアンドリューさん

UXライティングとはUXライティングとは、ソフトウェアやインターフェースを言葉

もっとみる
『機能面』と『情緒面』の2つの側面を意識する。Takramと考える「UXライティング」ラクスル社内勉強会レポート

『機能面』と『情緒面』の2つの側面を意識する。Takramと考える「UXライティング」ラクスル社内勉強会レポート

こんにちは、「RAKSUL DESIGN MAGAZINE」です。
デザイン・イノベーション・ファーム「Takram」とラクスルの2社で、定期的に開催している勉強会。先日は「UXライティング」をテーマにした勉強会を行いました。

ラクスルは2020年にデザイン推進室を発足して以来、デザイン経営を軸に事業を展開しています。今回勉強会のテーマとして設定した「UXライティング」は、ことば(伝え方)をデザ

もっとみる
予期的UXとコピーライティング(とUXライティング)

予期的UXとコピーライティング(とUXライティング)

遠くかけ離れたものに同質性を見出せるのは、鋭い洞察力のあかしである。

ーアリストテレス(古代ギリシャの哲学者)

これは、私が非常に好きな言葉で、物事の思考を深める際に、指針となっている言葉のひとつです。全く異なる領域の本を読んだり考察を進めていく中で、「これは同じことを言っているな」と感じたり、二つの異なる領域が交差することで、新たな発見が生まれる瞬間があり、強い知的興奮を覚えることがあります

もっとみる
言葉が、サービスに「人と人のコミュニケーション」を宿す──書評『UXライティングの教科書』

言葉が、サービスに「人と人のコミュニケーション」を宿す──書評『UXライティングの教科書』

デザインにおけるライターの役割とはなんだろう?

UXデザインの隆盛にともない、その言葉が指し示す領域は拡張しつづけている。「UXライティング」という、ともすると聞き慣れないこの言葉も、UXデザインが細分化した一領域として注目を集めはじめている。

UXライティングとは、基本的な思想をUXデザインと共有しつつ、それを“言葉のちから”によって成し遂げようとするものだ。これは特別に新しい概念でも取り組

もっとみる

UXライターが解説する超実践的UXライティング入門

はじめに

私は事業会社(楽天→スタートアップ)でUXライティングを専門としてプロダクトの開発に携わっています。しかし、事業会社で私のような専任のUXライターやコピーライターを雇用している企業は決して多くありません。

多くの場合、UXデザイナーやUIデザイナー、エンジニア、プロダクトマネージャー、マーケターなど、UXライティングに比較的近い立場の方が、自分自身でUIテキストを書かなければならない

もっとみる
UXライターの仕事は「言葉でプロダクトに命を吹き込むこと」

UXライターの仕事は「言葉でプロダクトに命を吹き込むこと」

昨日2/4、SlackのUXライターであるアンドリュー・シュミットさんが登壇するセッションに参加しました。

(写真の画質が絶望的ですみません)

参加したきっかけは、こちらの記事です。

先月末に行われたDesign Matters Tokyoでのアンドリューさんのセッションのレポートなのですが、わたしが知る限りインターネット上にあるUXライティングに関する日本語のドキュメントの中で最も価値のあ

もっとみる
書評:Strategic Writing for UX(UXのための戦略的ライティング)

書評:Strategic Writing for UX(UXのための戦略的ライティング)

UXライティングに関する数少ない書籍の1つ『Strategic Writing for UX』。ソフトウェアやWebサービスのUIテキストを書く人にはおすすめの本だと思ったので、面白かったところを紹介したい。

未経験でUIテキストを書くことになった人は特に、4章「Apply UX Text Patterns(UXテキストのパターンを適用する)」だけでも読むと良さそう。画面タイトル、ボタンやリンク

もっとみる
「UXライティング」とは何か?Evernote、Mediumに関わったUXライターが語る

「UXライティング」とは何か?Evernote、Mediumに関わったUXライターが語る

今日は、WeWork Marunouchi Kitaguchiで開催されたイベントに参加。テーマは、海外で注目が集まっていると聞いていた「UXライティング」について。

ゲストとして登壇したのは、AIスタートアップスタジオのAll Turtlesの共同創業者であり、EvernoteやMediumなどのUXライティングを手掛けてきたJessica Collier氏。

All Turtlesは、Ev

もっとみる
ダークパターンに加担しない、UXライティングの手引き【翻訳】

ダークパターンに加担しない、UXライティングの手引き【翻訳】

たった一つの言葉によって、ユーザーを望まぬ行動へと誘導してしまうかもしれない。

DropboxやSlackでUXライティングやコピーライティングに携わったAndrea Drugay氏は、UXライティングにおいてもダークパターンが存在すると語ります。

Drugay氏がDropbox Designに寄稿した『The role of UX writing in design ethics』では、ユー

もっとみる
プロダクトライターとは何者か?

プロダクトライターとは何者か?

少し前から「プロダクトライター」と名乗っています。
といっても、1年前に作った名刺の肩書は迷った末に「UXライター」と載せていて、まだたんまり名刺が残っているのでしばらくそのまま行くと思います。次に名刺を作り直すときは「プロダクトライター」と印刷したい。

プロダクトライターという明確な職種は、おそらくないと思います。私が勝手に名乗っている職業です。試しに「プロダクトライター」でぐぐってみると

もっとみる
機能的UXライティングと情緒的UXライティング

機能的UXライティングと情緒的UXライティング

最近UXライティングに関する話題を以前より見かけることが多くなり、それに触発されるように、私も改めてUXライティングについて考える機会が多くなりました。

そこで今回は、最近考えている機能的UXライティングと情緒的UXライティングという私が勝手に作った概念について、考えをまとめてみたいと思います。

本noteで扱うUXライティングの定義について今回のnoteでは、下記の定義をUXライティングとし

もっとみる
UXライティングについて考える。「使う人に寄り添った文章」はなぜ大切?

UXライティングについて考える。「使う人に寄り添った文章」はなぜ大切?

プロダクトのおしらせ系の文章は、「やってほしいこと」があった上で、使う人にわかりやすく伝えるというのが役割です。でもそれだけだと、コンテンツ過多な状況では難しいのでは? と感じることが増えてきました。

なぜなら読む側は、つねに「読まない」「行動しない」という選択ができるから。

これからのプロダクトは、使う人の感情に寄り添い(共感して)、使う人の言葉で説明できるという新しいスキルが求められるので

もっとみる
コピーライティングとUXライティングの考え方の違いについて

コピーライティングとUXライティングの考え方の違いについて

わたしは広告会社で10年ほどコピーライターとして勤務した後、転職してIT系の事業会社でUXライターをしています。

そんなキャリアなので、コピーライティングとUXライティングの違いについてよく考えるのですが、最近読んだこちらの記事でも、コピーライティングとUXライティングの違いについて軽く言及されていました。

通常のコピーライティングは主に販促を目的としたライティングであり、UXコピーライティン

もっとみる
ソフトウェアと人との距離を近づける、ことばづかいや画面デザイン事例まとめ

ソフトウェアと人との距離を近づける、ことばづかいや画面デザイン事例まとめ

「UXライティング」について勉強したり、その意識で記事を書いたりするうちに、他のサービスの中でも「使う人のことが考えられている」「このオンボーディングは参考になりそう」というものをたくさん見つけるようになりました。

それらをスクショしてまとめていた資料(Notionページ)を、社内にシェアしたところ、思ったより反応がよかったので、この機会にまとめてみることにしました。

・・・

1. Twit

もっとみる