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バイデン大統領が韓国と日本に来たけどそれぞれの国の狙いとは?

韓国は何をしてほしいのか。
日本は何をしてほしいのか。
米国は何しに来たのか。

今回は細々としたミクロの話よりも大きなマクロの視点から少しずつ分かる範囲で紐解いてみましょう。

        ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

まず5/21に米国バイデン大統領は韓国のユン新大統領と首脳会談を実施しました。

アメリカの狙いは安全保障のみです。
中国・北朝鮮に隣接する韓国は重要な位置にいるので「分かっているな」と新大統領を歓迎するフリをしながら釘を刺しました。

一方、韓国は現在自国通貨であるウォンの下落・貿易赤字により国益が著しく低い状態で大ピンチです。
なのでアメリカでも日本でもとにかく通貨スワップというウォンが落ちても落ちる前のレートで通貨を交換できる制度の復活を強く望んでいました。

ウォンが安くなれば韓国からの貿易で利益が出るんじゃないかという考えの人もいるでしょうが、韓国は自国で開発せずに外国から輸入して自国で組み立ててそれを輸出することで利益を得ているので、ウォンが安いと最初の輸入段階で外国から持ってくる段階で大きな損失が出てしまいます。
それを輸出して利益を出せば良いかもしれませんが、開発やアレンジが苦手で丸パクリでやってきた韓国では輸出時に高くしても売れないので結局安くせざるを得ず輸出すればするほど損失が出る状態になっています。

要は製造コストが高い割りに高品質ではないので高く売れず、売れただけ損失額が膨らんでいる状態です。
2022年2-4月の韓国の貿易赤字は14年ぶりの最低水準でした。

韓国の価値が低いと見なした世界中の投資家たちは「これから立ち直るだろう。だからウォンはお買い得。」ではなく「もっと落ちていくだろうな。」と考えウォンを買わないので落ちる一方という状態です。

米国や日本が手助けするというニュースが飛び込めば投資家の目線も変わる可能性があります。

ですが今回の米韓首脳会談ではアメリカが韓国を救済する関連のニュースはありませんでした。
もしポジティブで建設的な話し合いであったならこぞってアメリカや韓国ニュースで報道されるのは間違いありません。

韓国の車の工場をアメリカで作るどうこうというどうでもいいニュースしかありませんでした。
アメリカは韓国の車でなく自国の車の方が売りたいでしょう。
アメリカだってコロナやウクライナ情勢からの立ち直しに必死な状態です。他国経済より自国経済を優先するのは当然のことです。

つまり、アメリカにとっては韓国に「中国や北朝鮮に目を光らせておけよ」と言いに来ただけの事務連絡みたいな会談だったということですね。

アメリカと韓国の狙いはちぐはぐでした。

       ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆

5/22 バイデン大統領は日本へ。
5/23に岸田首相と日米首脳会談を行いました。

こちらでもバイデン大統領は安全保障を中心として話し合いを実施しました。
ですが日本にとっても現状の日本の安全・国防はとても重要な局面であり渇望しているものでした。
特にアメリカが日本を守る意志があると世界に発信することには大きな意味がありました。

中国トップは自身の既得損益や利益・権力の求心力を保つ為に台湾に侵攻する可能性が極めて高いことは周知の事実です。
北朝鮮はアメリカに構ってほしくてアメリカの方向(つまり日本に向けて)ミサイル発射実験を繰り返しています。
ロシアは日本が素早くウクライナに支援、そしてロシアの制裁に加担したことによりロシアに反抗的だとして飛行機を飛ばして挑発を繰り返しています。

日本の国防は今とても重要です。
平和ボケなことはただの隙であり日本を守る為の行動が必要です。

日本が防衛力の強化をすると日本が攻めると思われ攻撃されるから日本は平和をアピールした方がいいと論点違いのことを言う人もいますが、逆です。
北朝鮮のミサイルの精度もあがり戦争により強い兵器の現実を舞台にした実験がウクライナで繰り返されています。
日本の自衛隊は世界でも有数の武力であると言われています。
時代遅れの防御力であると認識されると短期で攻めて実質支配しやすいと思われるでしょう。

アメリカが国防に力を入れろと言う前に岸田首相は国防に力を入れるとバイデン大統領に言いました。

話はすいすい進みバイデン大統領は元々進めようとした対中国の話をこれでもかというほど繰り返しました。

日本としてもアメリカの後ろ盾の再確認は大きな意味がありますが、核の傘に関してのニュアンスはとても難しい問題です。

日本の世論的には日本に核兵器があることの忌避感は強いです。
でもその抑止力は強力です。
ウクライナと違いアメリカが軍事的に守るし、核で手助けすることも普通にあると中国などへ示すことは強力な戦争回避の抑止力になります。
岸田首相は広島出身。
核に関する話や演説は繰り返しされてきたことでしょう。

国防と世論、これらの板挟みをうまくさばかなくてはなりません。


そして今回は日本が常任理事国に入るのはどうかという話も日本側からしました。
この提案にバイデン大統領も頷きます。
好戦的な中国やロシアが世界平和のトップに位置しているこの現状は時代にそぐわないのは明らかです。
今回ロシアのウクライナへの暴挙を止められる可能性が高かった常任理事国にロシアが入っていたせいで国連が機能しなかったのです。
何のための機関なのか分かりません。
バイデン氏の日本の常任理事国への参入提案に対する受け入れはリップサービスかもしれませんが、これがきっかけで日本の世界への影響力強化が高まる可能性も十分考えられます。

これまで第二次世界大戦の敗戦国が常任理事国に入ることはできませんでしたが、時代の変化が訪れる可能性があります。

世界の住民が何を求めているのか。
社会主義・共産主義国家のこれまでの行動を見直してこの散らばった状況を収束する必要があるのではないでしょうか。

ちょっと話が日本とアメリカに留まらなくなってきたので一旦整理します。

アメリカと日本の首脳会談では防衛力・安全保障という観点から狙いが一致していました。
建設的な意見交換となりアメリカの日本への評価の高さを再認識することができました。

ただし、アメリカにとっての脅威はあくまで中国が中心です。
日本は中国、ロシア、北朝鮮と程度の差はあれど防衛対象国は多いです。

「日本はアメリカに守って貰えるから安心でしょ。」と短絡的に考えるのではなく、それぞれの国の狙いのピントを合わせて状況変化によって微修正しながら情報精査していきましょう。

では今回はこんなところでノシ

メルカ

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