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日々の泡

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日々思いついたこと、考えたこと、害にも薬にもならない話をとりとめもなく書いています。
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#人生

突然、運命論者になる人

突然、運命論者になる人

どこにでもいるだろう。
普段は、神も仏も信じていないのに、突然、自分の人生が誰かに操られているかのような言動をとる人。
その最もわかりやすい例が、
「どうして俺だけが」
と悲観し始める人。
「どうして俺だけが」と、さもそこにはあらかじめ定められた運命があったかのように。

まあ、上手くいかないことが重なると誰でもこんなふうに考えたくはなるものだ。
僕だってそうだ。

しかし、本当はこんなことで嘆い

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この世に死んだ人はいない

この世に死んだ人はいない

当然のことだが、この世には死んだ人はいない。
死んだ人は死んだ瞬間に、あの世があるならあの世へ行っているし、あの世がないなら、それまでのことだ。

死んだらどうなるのか。
その前に、そもそも死とは何なのか。
これは、死んだ人にしかわからない。
でも、この世に死んだ人はいないので、誰もわからない。
死んだ人に聞くわけにはいかない。

ゾンビに聞けばいいのかもしれないが、未だに、話のできるゾンビに出会

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問題は、死んでみなけりゃわからないことだ

問題は、死んでみなけりゃわからないことだ

死ぬ時には、幸せな人生だったと思って死にたい。
いい人生だったと思って死ねるように。

よく耳にするし、よく目にする。

でも、それって本当に可能なのだろうか。

僕は、長年勤めた会社を辞めて、今はいわゆる「リタイア」して、「第二の人生」を歩んでいる。
人生にリタイアなんてあるものか、第一の人生、第二の人生って、いったいなんだ、と言いたいがそこには今は踏み込まない。。

会社を辞めて、間も無く2年

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ただ始めればいい、さりげなく〜「自分の時間」

ただ始めればいい、さりげなく〜「自分の時間」

昨年、退職を機に、ビジネス書、自己啓発書の類はほとんど処分してしまった。
これからも、もしかしたら読むかもしれない、読むほどでなくても、ふとページをくりたくなるかもしれない、そんな本だけを残した。
そうすると、残ったのはたったの5冊ほどになってしまった。
そのなかの一冊が、アーノルド・ベネット「自分の時間」
原題は、How to Live on 24Hours a Day 1日24時間でどう生きる

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電話を3本取ったら、次は世界を眺めよう

電話を3本取ったら、次は世界を眺めよう

新入社員の方々は、今日あたりから本格的に配属、あるいは研修の開始だろうか。

新入社員というと、ほとんどの会社でまずは通らなければならない関門がある。
それが、電話応対というやつだ。

配属先に行くと、
「じゃあ、まずは電話取ろうか」
「とりあえず、そこ座って、電話取っといてよ」
こんな感じで始まっていく。

最初は、
「わからない時は、すぐに保留にしてかわってくれればいいよ」
「僕が隣で聞いてる

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思ってたんと違う世界

思ってたんと違う世界

思ってたんと違う。

実際の刑事があんなに街中で撃ち合うことはない。
そんなことがあったら、えらいこっちゃでは済まない。
それくらいはわかる。
それ以外でも、僕たちがドラマや映画で見ているのと違うことがよくあるらしい。

例えば、ドラマのように刑事が殺害現場などに真っ先に踏み込んで、「ん、これは? 」などということは、まずないらしい。
実際には、鑑識の作業が一通り終わるまでは、誰も現場には入れない

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体調が悪いが良くわからない

体調が悪いが良くわからない

体調が悪いて何やねん。

若い頃は思っていた。

学校を出て、タクシー会社の管理職として就職して長らく働いてきた。
就職してすぐの頃は、ドライバーは自分の父かあるいはそれ以上の人ばかり。
台数の多い営業所だったので、毎日数人の休みが出る。

風邪をひいた、頭痛がする、腰が痛い等々。

その中によく出てくるのが、
「体調が悪いので休ませてくれ」

えっ、どうしましたと聞いても、
「いやあ、なんか体調

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語ってくれ、ここから先のことを

語ってくれ、ここから先のことを

ここから先のことを語って欲しい。

ここから先というのは、僕が今いると思われる高齢者の入り口から先のことだ。
ふと、これから先のことを考えた時に、何もわからないことに気がついた。

学校を出て、就職して、結婚して、子供ができる。
仕事では、できる限り昇格し、昇給することを目指す。
家庭では、子育てを頑張り、家事もできる限り進んでこなす。
ここまでは、10代の頃でも想像できた。

さて、子供の手が離

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今年のMY漢字は?

今年のMY漢字は?

今年の漢字が発表された。
「金」
これを「きん」と読むか「かね」と読むかはあなた次第。

そこで、自分なりに一年を振り返って、今年の漢字を考えてみた。
いろいろ浮かんできたが、最終的に今年の漢字は

「初」

今年は5月に急性膵炎で初めての入院をした。
単身赴任先で急に苦しくなり、自分で救急車を要請した。これも初。
2週間の入院生活。
最初の10日間は絶食。体重は約8キロ減。
途中からは放散痛で、

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あなた、本当に一般人?

あなた、本当に一般人?

あなたは一般人だろうか。

明解さんで調べてみると、
①特別の身分や地位を持たない、世間の普通の人。
②問題とする事柄に関係していない人。

どうもよくわかったようでわからない、一般的な回答だ。

芸能人やアナウンサーの結婚が話題になって、お相手は「一般人です」ということがよくある。
このニュースを見ている我々は、ああ自分と同じ一般人かと、なぜかホッとしてその芸能人やアナウンサーに束の間の親しみを

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僕には主義がない、あるのは味わいだけ

僕には主義がない、あるのは味わいだけ

僕には主義というものがない。
この年まで生きてきてお恥ずかしいことだと思う。
だが、事実なのだから仕方がない。
こうでなければならない、こうでなければ受け入れないというガン!としたものがない。
生活の上でも、思想的にもまったくそんなものを持ち合わせていない。

若い頃から、そうした主義を持っている人が羨ましかった。
人間関係においても、自分の主義にのっとってイエス・ノーとはっきり言える人がまぶしか

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最後の日のこと

最後の日のこと

最後の日はあっけなく終わった。
何かを期待していた訳でもなかったのだが。

何を最後の日と言うのかは人それぞれだ。

小中高、さらには大学の卒業式。
体育系のクラブ活動なら3年生の最後の試合。
恋人との最後の夜。
独身最後の日。
プロジェクトが目標を達成した日。
あるいは道半ばで挫折した日。
誰も経験したことのない地球最後の日。

私も一通りの最後を経験している(地球最後の日以外は)。
しかし今回

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しあわせってなんだっけ

しあわせってなんだっけ

幸福とは何か、そんなことに僕ごときが答えを出せる筈もない。

過去著された幸福論はいったいいくつあるのだろうか。
思いつくだけでも、ラッセル、ヒルティ、バートランド、等々。
怠惰な僕はどれも読みきったことがなかったと思う。

学生時代に新宿のビヤガーデンで夕陽に照らされた高層ビルを眺めながらジョッキを傾けた時、結婚して仕事を終えて帰宅したときに2人で暮らし始めたアパートの窓の明かりを見上げた時、わ

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夏の終わりはいつも郷愁に満ちている

夏の終わりはいつも郷愁に満ちている

夏の終わりはいつも郷愁に満ちている。

多くの人にとって夏の終わりとは8月の終わりを指すのではないだろうか。

小学校6年になる少し前に私立の中学を受験することにした。
いわゆるお受験というやつだ。当時はそんな言葉はなかったが。

両親も反対することなく受け入れてくれた。
それだけの余裕はあったということだろう。
進学塾にも通い始めた。

そして猛勉強の甲斐あって中高一貫校に入学することができた。

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