朝倉 恵@さくらインターネット研究所

幼稚園教諭からIT系企業へ転職し、現在は北海道の教育に寄与するため教育学研究の道を志し…

朝倉 恵@さくらインターネット研究所

幼稚園教諭からIT系企業へ転職し、現在は北海道の教育に寄与するため教育学研究の道を志して活動中。

マガジン

  • 北海道の先生

    北海道には子どもたちの幸せを願い、その教育に心血を注ぐ素晴らしい先生がたくさんいらっしゃいます。教育学を学ぶ過程でたくさんの先生にお会いしますが、先生方がどんな教育観を持ち、どんな信念をもって教育に当たっているのか、そしてそれは教育学という学問の中でどんな意味を持っているのか、もっと世の中の人に知ってもらいたいと思っています。 このマガジンは、筆者が出会った「北海道の先生」にインタビューし、紹介する記事によって構成されます。先生も普段意識していないような教育観や教育学的な意味を二人三脚で見つけ出し、インタビューに協力してくださった先生にとっても自分自身の実践をより高められるきっかけになることを願っています。そして、学校にかかわる全ての方(子ども、保護者も含めて)が教育に対する理解を深め、北海道の教育がより良いものになるよう願っています。

  • 学校教育を考える

    • 15本

    一般社団法人ソフトウェア協会(SAJ)プログラミング教育委員会による「学校教育」をテーマにしたマガジンです。学校現場の課題や事例、教育委員会や省庁が行う取り組みなどについて、メンバーの見解などを投稿していきます。

記事一覧

大学院修了とキャリアについての考察

2024年3月19日(火)、北海道とは言え3月中旬としては珍しく雪かきが必要なほどの積雪に見舞われたこの日、藤女子大学人間生活学研究科を修了し、修士(人間生活学)の学位…

Chromebookを文房具に!主体的・対話的で深い学びを目指した八雲町の取り組み【教員研修編】

「北海道の先生」連載第4回は、前回に引き続き八雲町のGIGAスクール構想に焦点を当てます。ぜひ前回の記事と併せてお読みください! 1人1台端末がChromebookに決まり、そ…

小学校統合に児童と地域の希望を見出すワークショップの在り方とは

少子化に伴って学校の形が変わりつつあります。学校の統合もそのひとつ。 複数の小学校が合併したり、小中学校が合併して義務教育学校になったりと、様々な動きがあります…

Chromebookを文房具に!主体的・対話的で深い学びを目指した八雲町の取り組み【学習環境整備編】

「北海道の先生」連載第3回は、八雲町のGIGAスクール構想に伴う学習環境整備に焦点を当てます。 GIGAスクール構想のように大規模な予算をかけて取り組む施策では、課題を…

元エンジニアがITパスポート試験を受験する意味について考える

先日ITパスポート試験に無事合格しました。 実は、受験するかどうかについてはいろいろと考えることがあり、結果的に受験してみて良かったと思えたので、そのことについて…

ICT推進リーダー教諭のリーダーシップと集団的主体への拡張

私は2018年から北海道新冠町で情報活用能力育成やプログラミング教育のアドバイザーとして活動しています。 連載「北海道の先生」の第2回は、学校でのプログラミング教育普…

【中学校】Teams+GoodNotesを活用した教材提示による合理的配慮事例

私は2018年から北海道新冠町で情報活用能力育成やプログラミング教育のアドバイザーとして活動しています。 今回は、2022年10月27日に行われた中学校での授業実践をご紹介…

朝倉 恵の記事について

最終更新日:2022年10月6日 note自著(Webサイト)宮城教育大学附属小学校によるコンピュータサイエンス教育の取り組み紹介と、その意義に対する考察, 2022年12月6日公開 …

朝倉 恵の研究・業績について

最終更新日:2024年3月21日 略歴修士(人間生活学) さくらインターネット研究所研究員、日本臨床教育学会会員、情報処理学会会員、NPO法人こども・コムステーション・い…

さくらインターネット研究所に異動しました

2022年8月1日付で、社長室からさくらインターネット研究所に異動しました。 今回の記事は、私の研究テーマ、研究所への異動に対する決意を含めた経緯や、これから始まる研…

【小中学校】Teamsを使ったICT活用推進の取り組みと集合研修の事例

IT企業であるさくらインターネットに勤務しながら、複業やボランティアでの教育支援活動、そして大学院の学生…と、二足では足りずにどんどん「わらじ」が増える今日この頃…

Power Automate&Teamsを利用した情報取集と情報共有【RSS通知編】

主に学校の先生向けに、Microsoft365で利用できるPower Automate(パワーオートメイト)というサービスとTeamsを使って自動的に情報収集とチャンネルへ共有する方法をご紹…

オンラインすごろくでリーダーシップを探せ!2年目の授業で学んだこと

今年も、「女性リーダーシップ論」のゲスト講師のご依頼をいただきました。 3回目の今年も、コロナの状況によりオンラインでの授業が事前に決定し、昨年と同じような内容の…

大学院入学とこれからの「大人の」学び 2

私は、2021年4月2日(金)に、藤女子大学の大学院に入学しました。 これからの大学院生活への決意を込め、入学式のことや今の心情、自分が考えた学びについてなどを綴りた…

大学院入学とこれからの「大人の」学び 1

私は、2021年4月2日(金)に、藤女子大学の大学院に入学しました。 これからの大学院生活への決意を込め、入学式のことや今の心情、自分が考えた学びについてなどを綴りた…

大切な友達を亡くした話

2021年3月22日、とても大切な友達が天国に旅立ってしまいました。 悲しくて悲しくて、なかなか気持ちを切り替えられずにいました。 彼女への感謝の気持ちや、彼女がどんな…

大学院修了とキャリアについての考察

大学院修了とキャリアについての考察

2024年3月19日(火)、北海道とは言え3月中旬としては珍しく雪かきが必要なほどの積雪に見舞われたこの日、藤女子大学人間生活学研究科を修了し、修士(人間生活学)の学位を授与されました。
3年にわたる大学院での学び、そしてその経験がキャリアに与えた影響について振り返ってみたいと思います。

大学院進学に迷っている方、社会人の学びに興味のある方にとって少しでも参考になればと思います。

大学院進学時

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Chromebookを文房具に!主体的・対話的で深い学びを目指した八雲町の取り組み【教員研修編】

Chromebookを文房具に!主体的・対話的で深い学びを目指した八雲町の取り組み【教員研修編】

「北海道の先生」連載第4回は、前回に引き続き八雲町のGIGAスクール構想に焦点を当てます。ぜひ前回の記事と併せてお読みください!

1人1台端末がChromebookに決まり、それを学習で活用するために八雲町が力を入れたのは教員研修です。
前回の記事にも登場いただいた八雲町立落部中学校の池田 忠寛教頭へのインタビューをもとに、効果的な教員研修の在り方について考察していきます。

GIGAスクール構

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小学校統合に児童と地域の希望を見出すワークショップの在り方とは

小学校統合に児童と地域の希望を見出すワークショップの在り方とは

少子化に伴って学校の形が変わりつつあります。学校の統合もそのひとつ。
複数の小学校が合併したり、小中学校が合併して義務教育学校になったりと、様々な動きがあります。

こうした取り組みに対し、文部科学省は「公立小学校・中学校の適正規模・適正配置等に関する手引」の中で以下のように述べ、地域コミュニティの核としての性格への配慮を求めています。

丁寧な議論とはなんでしょうか。話し合いによって葛藤を乗り越

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Chromebookを文房具に!主体的・対話的で深い学びを目指した八雲町の取り組み【学習環境整備編】

Chromebookを文房具に!主体的・対話的で深い学びを目指した八雲町の取り組み【学習環境整備編】

「北海道の先生」連載第3回は、八雲町のGIGAスクール構想に伴う学習環境整備に焦点を当てます。

GIGAスクール構想のように大規模な予算をかけて取り組む施策では、課題を整理し一つ一つ適切に対応していく力が成功を左右する大変重要なポイントになります。八雲町はいち早くその環境を整え、児童生徒への1人1台端末配布や、毎日の持ち帰りを実現させた成功事例と言えると思います。

しかも、その推進をIT企業や

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元エンジニアがITパスポート試験を受験する意味について考える

元エンジニアがITパスポート試験を受験する意味について考える

先日ITパスポート試験に無事合格しました。
実は、受験するかどうかについてはいろいろと考えることがあり、結果的に受験してみて良かったと思えたので、そのことについてざっくばらんに書いていこうと思います。
エンジニアの方や元・非エンジニアの方、学生の皆さんがこの試験にチャレンジしてみようと思うきっかけになればと考えています。

ITパスポート試験とはITパスポート試験は情報処理の促進に関する法律に定め

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ICT推進リーダー教諭のリーダーシップと集団的主体への拡張

ICT推進リーダー教諭のリーダーシップと集団的主体への拡張

私は2018年から北海道新冠町で情報活用能力育成やプログラミング教育のアドバイザーとして活動しています。
連載「北海道の先生」の第2回は、学校でのプログラミング教育普及やICT活用推進において主に体制作りの面でのリーダーシップや、その過程においてみられた行為の個人的主体から集団的主体への拡張※1についてフォーカスします。

特に情報活用能力育成の面において、小規模な自治体の抱える課題は大きく、新冠

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【中学校】Teams+GoodNotesを活用した教材提示による合理的配慮事例

【中学校】Teams+GoodNotesを活用した教材提示による合理的配慮事例

私は2018年から北海道新冠町で情報活用能力育成やプログラミング教育のアドバイザーとして活動しています。

今回は、2022年10月27日に行われた中学校での授業実践をご紹介します。
Teamsを活用するアイディアのひとつとして、また様々な特性を持つ生徒に対する合理的配慮の事例として、ぜひたくさんの先生方に参考にしていただければと思います。

また、iPad向けのアプリであるGoodNotesにつ

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朝倉 恵の記事について

朝倉 恵の記事について

最終更新日:2022年10月6日

note自著(Webサイト)宮城教育大学附属小学校によるコンピュータサイエンス教育の取り組み紹介と、その意義に対する考察, 2022年12月6日公開

価値発見に焦点化した振り返りワークショップの意義と、その教育学的分析, 2022年10月21日公開

SDGs出前授業で、大人は子どもたちと共に何を学ぶのか, 2022年7月19日公開

【石狩データセンター10

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朝倉 恵の研究・業績について

朝倉 恵の研究・業績について

最終更新日:2024年3月21日

略歴修士(人間生活学)
さくらインターネット研究所研究員、日本臨床教育学会会員、情報処理学会会員、NPO法人こども・コムステーション・いしかり理事、新冠町ICT教育アドバイザー、青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラム修了ワークショップデザイナー

藤女子短期大学保育科を卒業後、13年間札幌市や石狩市にて幼児教育(幼稚園教諭・保育士)に従事する。その後

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さくらインターネット研究所に異動しました

さくらインターネット研究所に異動しました

2022年8月1日付で、社長室からさくらインターネット研究所に異動しました。
今回の記事は、私の研究テーマ、研究所への異動に対する決意を含めた経緯や、これから始まる研究所での業務への期待、自身への期待などについて書いていきたいと思います。

さくらインターネット研究所で何を研究するのか?私の専門は「教育学」です。教育学の中でも「臨床教育学」という学問を主体として、2021年から藤女子大学大学院の修

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【小中学校】Teamsを使ったICT活用推進の取り組みと集合研修の事例

【小中学校】Teamsを使ったICT活用推進の取り組みと集合研修の事例

IT企業であるさくらインターネットに勤務しながら、複業やボランティアでの教育支援活動、そして大学院の学生…と、二足では足りずにどんどん「わらじ」が増える今日この頃。
しばらくnoteの執筆はお休みしていましたが、久しぶりの投稿です。

今回は、新冠町における教育委員会・教員・民間の3者による連携と、2021年8月5日に開催された新冠町の「令和3年度第1回ICT教育研修会」を、いずれもMicroso

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Power Automate&Teamsを利用した情報取集と情報共有【RSS通知編】

主に学校の先生向けに、Microsoft365で利用できるPower Automate(パワーオートメイト)というサービスとTeamsを使って自動的に情報収集とチャンネルへ共有する方法をご紹介します。
手順に従ってやれば比較的簡単にできますので、ぜひチャレンジしてみてください!
ここではOffice365エデュケーションプラン A1ライセンスをお持ちの方を想定して説明していきます。

Power

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オンラインすごろくでリーダーシップを探せ!2年目の授業で学んだこと

オンラインすごろくでリーダーシップを探せ!2年目の授業で学んだこと

今年も、「女性リーダーシップ論」のゲスト講師のご依頼をいただきました。
3回目の今年も、コロナの状況によりオンラインでの授業が事前に決定し、昨年と同じような内容のワークショップで臨むことにしました。

今回は、オンラインでの授業2回目ということで、この授業を通して私自身が学んだこと、この授業の担当教授とお話しして感じたことなどをまとめたいと思います。

過去2回の授業については、こちらをご覧くださ

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大学院入学とこれからの「大人の」学び 2

大学院入学とこれからの「大人の」学び 2

私は、2021年4月2日(金)に、藤女子大学の大学院に入学しました。
これからの大学院生活への決意を込め、入学式のことや今の心情、自分が考えた学びについてなどを綴りたいと思います。

前半の記事はこちら

この記事はその後半、大人になってから考えた学びについてや、大学院入学に至った心境の変化についてまとめます。

勉強をがんばってきた人たちと出会う幼稚園教諭をしていた頃や、地元である北海道に住んで

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大学院入学とこれからの「大人の」学び 1

大学院入学とこれからの「大人の」学び 1

私は、2021年4月2日(金)に、藤女子大学の大学院に入学しました。
これからの大学院生活への決意を込め、入学式のことや今の心情、自分が考えた学びについてなどを綴りたいと思います。

この記事はその前半、大学院の入学式と、子どもの頃からの勉強嫌いの歴史についてまとめます。

50歳の新入生代表

入学式は、文学部と人間生活学部、そして大学院を2つのグループに分け、2部制で行われました。
コロナ禍で

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大切な友達を亡くした話

大切な友達を亡くした話

2021年3月22日、とても大切な友達が天国に旅立ってしまいました。
悲しくて悲しくて、なかなか気持ちを切り替えられずにいました。
彼女への感謝の気持ちや、彼女がどんなに素晴らしい人だったか、楽しかった思い出をここに残して、気持ちを切り替え前向きに生きていこうと思います。

そして、彼女を知らなかった人にも彼女の残した音楽を知ってもらい、好きになってもらいたいと思います。

野口 茜という人友達は

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