ぴんちゃん
【小中学校】Teamsを使ったICT活用推進の取り組みと集合研修の事例
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【小中学校】Teamsを使ったICT活用推進の取り組みと集合研修の事例

ぴんちゃん

IT企業であるさくらインターネットに勤務しながら、複業やボランティアでの教育支援活動、そして大学院の学生…と、二足では足りずにどんどん「わらじ」が増える今日この頃。
しばらくnoteの執筆はお休みしていましたが、久しぶりの投稿です。

今回は、新冠町における教育委員会・教員・民間の3者による連携と、2021年8月5日に開催された新冠町の「令和3年度第1回ICT教育研修会」を、いずれもMicrosoft Teamsを使いオンラインとオフラインを使い分けながら進めてきた事例を紹介します。

新冠町ICT・プログラミング教育推進委員会の取り組み

私は、2018年7月27日にプログラミング教育講習会の講師をご依頼いただいたことをきっかけに、新冠町の小中学校におけるプログラミング教育やICT活用に対するアドバイザーとして継続して関わってきました。当初は主に集合研修の講師として年2回ほど単発でご依頼いただいていましたが、GIGAスクール構想に向けた環境整備についても情報提供などの面で協力する機会がありました。
2019年までは教育委員会の担当者と電話やメールで連絡を取り合い、要請があれば都度現地で打ち合わせを実施しています。しかし同じ道内とは言え私の居住地から新冠町は130kmほど離れており、出張費等を考えると頻繁に依頼を行うことは費用面でのハードルがあります。地元にICT教育の専門家がいるわけでもなく、新冠町教育委員会としてもどのような体制で学校を支えていくのか、苦慮されていたのではないかと思います。

2020年、コロナによって学校の運営に大きな影響がもたらされました。比較的順調にGIGAスクールの準備を進めていた新冠町は、2020年10月末頃にGIGA端末の納品が完了、まずは休校時にオンラインで児童・生徒とコミュニケーションを取れるようにすることを最優先課題として利用促進に取り組みました。2020年9月には私が講師となって先生方向けにTeamsの研修会を実施し、その後端末の取り扱いルールの作成、家庭への持ち帰り実験など急ピッチで進んでいく準備状況の共有をオンラインで都度いただきながら、こちらからも他自治体の事例などの情報提供や助言を行いました。

2020年度下期からは教育委員会が主催するICT・プログラミング教育推進委員会の活動も活発になり、教育委員会・小中学校の教員代表者・アドバイザーである私と端末の設定等の支援を行う地元のIT企業が月に1回オンラインで打ち合わせを開催する体制ができました。
打ち合わせはTeamsを使って参加者はそれぞれの居場所から移動をせず参加し、資料を共有しました。

Teamsを使った資料共有

このような体制の元で実現できたことを整理してみます。

  1. 学校のICT活用を、教育委員会、教員、民間の3者が一緒に考えられる

  2. 知りたい情報を持っている人とオンラインでつながり、直接情報を得ることができる

  3. 移動にかかる負担(時間・金銭)が減らせる

1については、様々な角度からアイディアを出すことでより良い結果が得られることも多いですし、何より情報を得るための時間を作り出すことが難しい忙しい先生方にとっては効率的に情報を得て物事を進めることにもつながります。もちろん、3者の信頼関係や目指す方向性への合意がなければ逆の結果にもなり得るでしょうが、新冠町の場合ははじめに教育委員会がそのビジョンをしっかりと持ち、進めてきたことが良い結果につながったのではないでしょうか。

2については、Teamsを使って地域外の実践者から教育の実践事例を聞いて参考にすることなどが積極的にできるようになりました。文科省の「ICT活用教育アドバイザー事業」を利用することで費用の心配もなく気軽に利用できます。また、他自治体の教育委員会とお互いに情報交換するという場合もあるでしょう。

新冠町では人口や学校数が同じぐらいの自治体の取り組みが知りたいということで、長野県喬木村教育委員会・CIO補佐/ICT支援員の長坂亮介先生にお話を伺いました。視察などはなかなか実現が難しい面もありますが、Teamsを使ったオンラインであればもっと気軽にいろいろな事例を知ることができます。

3については、私自身複業という形でアドバイザーを継続していけるのは移動にかかる負担が非常に少ないからです。ICT活用教育の専門家を1人自治体で抱えるとなると特に費用面で自治体側の非常に大きな負担になります。そういう点では新冠町とはうまく利害が一致し、良い関係を保てているのだと思います。

新冠町ICT・プログラミング教育推進委員会の活動全体を通じて感じることは、このような体制作りは特に北海道でたくさんの自治体に真似していただきたいということです。どこの地域にもICT教育の専門家がいるわけではなく、IT企業すらない地域もたくさんある中で、できるだけ負担を抑えて効果的な取り組みをしていくためにはTeamsのようなコミュニケーションツールの利用は欠かせません。
ただ、ツールの利用をするだけではなく、特に教育委員会が自治体としてどのような教育を目指していくのか、どのような方法でそれを叶えていくのかを主体的に考えリードする姿勢が大切です。私自身IT企業に勤めていますが小学校や中学校の教員経験もないですし、ICT活用教育アドバイザー事業のアドバイザーの先生方のように著名な先生でもありません。ですが、自分たちの必要とする「ちょうど良い支援」を新冠町教育委員会がしっかりと考え、アドバイザーに選んでくださったことに精いっぱい応えたいと思っています。各自治体に「頼れる」アドバイザーをぜひ見つけていただきたい、そのためにはコミュニケーションツールを活用して、できるだけ広い視野で自分たちに合うアドバイザーを探していただけたらと思います。

新冠町令和3年度第1回ICT教育研修会

ここからは、2021年8月5日に開催された「令和3年度第1回ICT教育研修会」について紹介していきます。
この研修会は、前述した新冠町ICT・プログラミング教育推進委員会、中でも各学校から代表で参加している先生方が企画して実施されました。各学校の先生方が受けたい研修として、Teams活用の要望が多かったためです。講師は私が実施する案も出たのですが、まん延防止等重点措置の発令が想定されていた時期でもあり、すでに活用を積極的に実施している新冠中学校の大光先生に講師をお願いすることになりました。

会場の体育館で先生方が少人数のグループに分かれ、課題提出や回収、フィードバックなど実際に操作を試しながら実技を学びます。
私はリモート参加という形になりましたが、教育委員会の方が台車に載せたPCを各テーブルに運び、先生方の様子を見守りました。

Aグループの様子をオンラインで見守る

最後に助言を求められた際には、Teamsの活用事例などを紹介したYouTubeや授業・校務活用素材ポータルを紹介し、「コロナで学びを止めない」だけでなく、当初のGIGAスクール構想の目的であるより深い学びにつながる活用ができるよう実践を重ねていきましょうとエールを送りました。

オンラインによる助言でTeamsの活用事例が満載のYouTubeチャンネルを紹介

おわりに

子どもたちが学校で情報活用能力(ICTのスキル、プログラミングなども含む)を身に着けていくためには、普段からの活用が大切ではありますが、学校や先生にはそれによる大きな負担があります。それを支える教育委員会にもその負担はのしかかっています。
こういった大きな負担を、教育行政や学校に任せっきりにせず、学校の外にいるからこそできる支援や、学校と社会がつながってもっと良くなっていくにはどうしたら良いのかをこれからも研究していきたいと思っています。

私はマイクロソフト認定教育イノベーター(MIEE) 2021-2022に認定いただき、コミュニティに参加させていただきました。
MIEEに参加できたからこそ生まれた先生方とのつながりを、これからも生かしていきたいと思います。
2022年7月7日まで次の年度のMIEEを募集していますので、この記事をお読みいただいた教育関係者の方もぜひチャレンジしてみてください。きっと世界が広がります!


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幼稚園教諭からIT系企業へ転職し、現在は教育とITとの狭間で人のお役に立てる仕事を模索しています。