中山恭

ひのえうま。獅子座。AB型。在南仏ニース二十年。成人したお子ら四人。2022年フランス…

中山恭

ひのえうま。獅子座。AB型。在南仏ニース二十年。成人したお子ら四人。2022年フランス人夫と離婚して六人家族からおひとりさま生活へ。書くことが好きなんだ。近々やってくるひのえうまの年が楽しみ。さあ、これからだ。 https://nicenice.exblog.jp

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髪の毛、どうしてる?

髪の毛を切ってもらうのが好きだ。 三歳になるかならない頃だと思う。 近所の床屋さんへ行って髪の毛を切ってもらうことがあった。 家に帰ると母親が 「あら。切ってもら…

中山恭
3か月前
14

漢字に意味はありません。

通り慣れた道に見慣れない提灯がかかっているのが見えた。 ん?立ち止まって目をこらす。 『焼肉』。 ?! うわー、焼肉屋さんなんてできたんだー。 思わず近づいてみる…

中山恭
3か月前
8

ありがとう、そこにいてくれて。

休暇明けの初日。 アルバイト先でのわたしの推し、ミゲルがいう。 「(一月後、バイバイするよ)」。 ミゲルはベネズエラ人。 スペイン語が母国語で英語が得意。 フラン…

中山恭
4か月前
9

前夜。

って、なんの? ……、アルバイト再開の。 三週間の休暇中はわたくし、しあわせでした。 寝る時のしあわせ感。 起きる時のしあわせ感。 く。 明朝八時より通常運転にな…

中山恭
4か月前
10

土曜日、うろうろ。

またまた肉屋へやって来た。 明日、下宿人くんがドイツから戻ってくる。 一週間、飲まず食わずの旅から帰ってくるのだ。 出かける時は豚の角煮で見送った。 お出迎えはビ…

中山恭
4か月前
6

あたたかーい。

午前中のうちにお出かけ。 かなり暖かそうなのでいつもより軽装で。 手芸店を目指す。 お目当てのものを探すことはすっかりあきらめている。 街中へ出てバーゲンに突入し…

中山恭
4か月前
6

手芸難民。

幼稚園児が使うリュックサックを縫っている。 それ用の金具?を探している。 手芸屋さんになくて、今朝はあそこなら!というお店を目指す。 家の前から出ているバスに乗…

中山恭
4か月前
6

夢を見た。

わたし。若い。中学生くらいか。 上の歯が二本、抜けた。 わっちゃー、と思っていると三本目がグラグラしている。 これも取れそう、と思って触ったらほんとうに取れた。 …

中山恭
4か月前
5

精神科医へ。

二回目の受診。 統合失調症の診断を受けている長男。 十八歳に診断されて今年二十四歳になるからもう六年だ。 長男にどう接すればいいのかわたし自身が精神科医に相談し…

中山恭
4か月前
18

図書クラブ。

「え、本、好きなの?」 そんな会話のやりとりがあって、家が近所だから 本の貸し借りができたらいいねと言い合い、 自然発生的に図書クラブが誕生した。 わたしと大きな…

中山恭
4か月前
13

日曜日の朝、肉屋へ。

昨日の夜、ぼんやりと献立を考えた。 月曜日から下宿人くんが一週間、ドイツへ。 サッカー観戦の旅なのだって。 二泊六日。 つまりほとんどバスか電車泊。若いわ。 なに…

中山恭
4か月前
7

靴を洗う。

昨日のどしゃ降りとうってかわって晴天の今日。 そうだ!靴を洗おう。 連日履いている雪道ようのブーツ。 数年前にセール品で買ったこれがここのところ大活躍。 中がボワ…

中山恭
4か月前
7

同僚。祈り。世界平和。

昨年末、日本人の同僚ができた。 女性でかつ五十代。 フラットかつニュートラルな態度で接した、と思う。 なんの偏見もなかったし。 単純に仲良くなれたらいいな、とも思…

中山恭
4か月前
10

一月三日。

年末の仕事納めの日は大掃除で いつものように日付が変わってずいぶんたった頃に終わった。 同僚がバイクで家まで送ってくれた。 その時借りたヘルメットを返してほしいと…

中山恭
4か月前
5

二日目2024年。

ジュンちゃんから電話。 大晦日、元旦とレストランのアルバイトをこなした彼女。 ひと仕事終えてほっとしている様子。 お茶でもするう? わたしのお茶する、は100パーセ…

中山恭
4か月前
6

ニースの元旦。

新年を一緒にお祝いしよう。 前日に回ってきたグループメッセージ。 コロナ禍だったここ数年、こんなことも久しぶり。 朝九時過ぎ、家を出る。 思ったより寒くない。 カ…

中山恭
4か月前
4

髪の毛、どうしてる?

髪の毛を切ってもらうのが好きだ。

三歳になるかならない頃だと思う。
近所の床屋さんへ行って髪の毛を切ってもらうことがあった。

家に帰ると母親が
「あら。切ってもらってきたの?じゃあ、お金払いに行かないと」
そう言ってお金を払いに行ってくれていた。

そう、わたしは三歳の頃からずーっと好きなのだ。
髪の毛を切ってもらうのが。

わたしは毛量が豊かだ。

若い時はそれが気に入らなかったのだけど

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漢字に意味はありません。

通り慣れた道に見慣れない提灯がかかっているのが見えた。
ん?立ち止まって目をこらす。

『焼肉』。

?!

うわー、焼肉屋さんなんてできたんだー。
思わず近づいてみると今まで通りのヴェトナム料理の店。

あ、そっか。だよねだよねそーだよね。
ひとりつっこみをしつつ苦笑いしつつ通り過ぎる。

漢字は漢字を読めない者にとったら
それは意味のない記号なのだ。
あるいは『絵』。

わたしにとってのハング

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ありがとう、そこにいてくれて。

休暇明けの初日。
アルバイト先でのわたしの推し、ミゲルがいう。

「(一月後、バイバイするよ)」。
ミゲルはベネズエラ人。

スペイン語が母国語で英語が得意。
フランス語は理解力はあるが自分からは話さない。

この時も英語だった。
英語の苦手なわたし。

「(え、なになに。なんて言ったの?)」

二、三度そんなやり取りをする。
ようやくミゲルが店を辞めることを理解する。

わたしたちは最初からこう

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前夜。

って、なんの?

……、アルバイト再開の。

三週間の休暇中はわたくし、しあわせでした。
寝る時のしあわせ感。
起きる時のしあわせ感。
く。

明朝八時より通常運転になります。
通常運転中もしあわせなんだよ。ほんとほんと。

会いたい同僚、
会いたくない同僚、
どちらともどうぞまたよろしく。

さあて。
がんばるぞ。

土曜日、うろうろ。

またまた肉屋へやって来た。
明日、下宿人くんがドイツから戻ってくる。

一週間、飲まず食わずの旅から帰ってくるのだ。
出かける時は豚の角煮で見送った。
お出迎えはビーフシチューにしよう。

朝、お腹が痛くてなかなか起きられず
肉屋に到着したのはお昼の十二時近い。

週末は混む。
わたしの斜め前のムッシューが順番を越されたとかなんとか。
教育がなってないとかなんとか言い出している。
まあね。勝手にぐ

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あたたかーい。

午前中のうちにお出かけ。
かなり暖かそうなのでいつもより軽装で。

手芸店を目指す。
お目当てのものを探すことはすっかりあきらめている。

街中へ出てバーゲンに突入していることを知る。
そうか。バーゲンか。

手芸店にはもちろん探しものはない。
いや、もう探しているわけではないのだが
もしあるといけないのでちょいと店内を見回してみただけのこと。

気分を変えたくなり
大型スーパーマーケットへ。

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手芸難民。

幼稚園児が使うリュックサックを縫っている。

それ用の金具?を探している。
手芸屋さんになくて、今朝はあそこなら!というお店を目指す。

家の前から出ているバスに乗ってみる。
バス停はわたしの住むアパートから道を挟んだところにある。

自分の住むアパートをこんな角度から眺めるのは新鮮。
三つの建物がピッタリとくっついて建っている。

雨戸のしまっているところが多い。
あら。あのお宅、なんだかすてき

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夢を見た。

わたし。若い。中学生くらいか。

上の歯が二本、抜けた。
わっちゃー、と思っていると三本目がグラグラしている。
これも取れそう、と思って触ったらほんとうに取れた。

上の歯、中心から左側が三本。

親やらきょうだいやらが周りにいて
みんな和やかに笑っている。

悲壮感はない。
「明日アルバイト行けないわ」
と思う。

夢はここで終わり。

むかーし、
歯の抜ける夢は性的欲求不満の現れやから
見ても

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精神科医へ。

二回目の受診。

統合失調症の診断を受けている長男。
十八歳に診断されて今年二十四歳になるからもう六年だ。

長男にどう接すればいいのかわたし自身が精神科医に相談した方がいい
とフランス人の友人にすすめられ
なるほどそんな手もあるかと受診してみた。

去年のはじめに二軒、電話で問い合わせると
二軒とも「新規の患者は取らない」と断られてしまった。
どんだけ多いんじゃ精神病患者。

その二軒は友人から

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図書クラブ。

「え、本、好きなの?」

そんな会話のやりとりがあって、家が近所だから
本の貸し借りができたらいいねと言い合い、
自然発生的に図書クラブが誕生した。

わたしと大きな本棚を所有している友人とジュンちゃんの三人。
昨日は今年初で二回目のクラブ活動。

大きな本棚を持つ友人の本棚にはわたしの読んだことのない本が
それはもう数え切れないほど並んでいてそれを眺めるだけであがる。

お茶を入れてもらって身の

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日曜日の朝、肉屋へ。

昨日の夜、ぼんやりと献立を考えた。

月曜日から下宿人くんが一週間、ドイツへ。
サッカー観戦の旅なのだって。

二泊六日。
つまりほとんどバスか電車泊。若いわ。

なに作ろうかなあ。
あ!そういえばまだ豚の角煮、作ってないな。

というわけで
日曜日の朝、肉屋へ出かける。

いつも並んでいる肉屋だが今朝はそうでもない。
時間は九時過ぎ。

わたしの前のおそらくアフリカ系のマダムが
爆買い中。
クル

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靴を洗う。

昨日のどしゃ降りとうってかわって晴天の今日。
そうだ!靴を洗おう。

連日履いている雪道ようのブーツ。
数年前にセール品で買ったこれがここのところ大活躍。

中がボワになっていてあたたかい。
雪道ようだから雨の日もはける。

年中バスケットで通す派のわたしだがこの時期はバスケットだと足先が冷たくなる。
このブーツだとそれがなくてとーっても楽。

側面の白い部分に石けんをつけて歯ブラシでこする。

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同僚。祈り。世界平和。

昨年末、日本人の同僚ができた。
女性でかつ五十代。

フラットかつニュートラルな態度で接した、と思う。
なんの偏見もなかったし。
単純に仲良くなれたらいいな、とも思ったし。

そんなこちらの思いとは裏腹に
彼女と話せば話すほど、しんどくなっていく。

あれ?なんだろこれは。

話が、通じない。
話が、交差しない。
話が、発展しない。
彼女の言ってることが、なんのことかよくわからない!

して欲しい

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一月三日。

年末の仕事納めの日は大掃除で
いつものように日付が変わってずいぶんたった頃に終わった。

同僚がバイクで家まで送ってくれた。
その時借りたヘルメットを返してほしいとの連絡が。

あの日はお互いにいらない食材をたくさんもらって
彼女もヘルメットを持ち帰る余裕がなかったのだ。

ウチへ取りに来るとかいうことだったがタイミングが合わず。
ちょっと考えてお店に持っていくのがいいような気がした。

お互いに

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二日目2024年。

ジュンちゃんから電話。

大晦日、元旦とレストランのアルバイトをこなした彼女。
ひと仕事終えてほっとしている様子。

お茶でもするう?

わたしのお茶する、は100パーセント、ウチでお茶する、の意味だ。
外でお茶するより百倍くつろげる。

近所にある気になっているケーキ屋さんのケーキを頼む。
うわー!やっとあそこのケーキが食べれる、とちょっとあがる。

まだパジャマだったのでせめて着替えておくかと

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ニースの元旦。

新年を一緒にお祝いしよう。

前日に回ってきたグループメッセージ。
コロナ禍だったここ数年、こんなことも久しぶり。

朝九時過ぎ、家を出る。
思ったより寒くない。

カフェが開店準備をしている。
え。元旦に開けるの。

何もかもが閉まっていて
シーン!としている街中を期待していたのに。
フランス人っていつの間にこんなに働き者になっちまったんだ。

心配していたトラムもちょうど来た。
わたしともう一

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