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#book
『のっけから失礼します』 三浦しをん
コロナで週末外出自粛要請が出てから、ガラっと気分が変わった。私の町の図書館も閉まってしまった。Beforeコロナ時に選んだ本が家にあるけれど、今それが読みたい気分じゃない。在宅仕事でなまった体にマスクを装着して本屋に出かけた。ああ、これだよ、今求めている本は。
三浦しをんのエッセイは「約束されている」。何が?面白さが、彼女ならではの独特な世界が。私は彼女のエッセイが大好きで、図書館で読んでいない
『ピカソは本当に偉いのか?』 西岡文彦
「ピカソは人たらしで、そのおかげで作品が評価された」というようなくだりでこの本が紹介されていたので手にとった。最近、本選びがうまく行っていなかったけれど、この本は面白かった。(マンガは豊作。)
ピカソの絵の価格をキャンバスサイズで割り、平米あたりの金額を出すと、50億円だという。日本の土地公示価格で最高の都心一等地は2500万円/平米程度なので、金額的に200倍の価値になるという。なぜそんなに高
『板谷バカ三代』 ゲッツ板谷
その訃報を知ったのは大晦日。
実家に帰ろうと身支度をしていた私はベッドに腰掛けてぼんやりした。あけみさんが亡くなった。亡くなっていた。あーそうかー……そうだ、あれ開けよう。今が開ける時だ…と彼女にもらっていた袋を開けて出てきたのがこの本。何だよう、もう。なんで『置かれた場所で咲きなさい』みたいな本じゃないんだ。あんなに気を持たせることを袋に書いたくせに。そういえば、彼女と最初に会った時も、あの人は
『賢者の石、売ります』/『科学オタがマイナスイオンの部署に異動しました』朱野帰子
『科学オタがマイナスイオンの部署に異動しました』とタイトルを改名した小説がTwitterでバズっていたので、読んでみた。図書館にあった元のタイトルの方だけど。私にとってとてもタイムリーな本だった。
あらすじは改名後のタイトルが示す通り。主人公の賢児は子供の頃から科学が好きな文系科学オタである。彼が「似非科学」とされるマイナスイオンをはじめとした美容家電の部署に異動になり、科学的根拠がない製品を断