kyokota(きょこた)
読書(漫画以外)の記録。 名前が覚えられないため、外国の本があまり読めない。まほろ市出身。 Instagramにも載せています。 https://www.instagram.com/kyokota_log/
映画や動画の感想。Instagramのアーカイブです。 https://www.instagram.com/kyokota_log/
段ボールに本を詰めたらすごい重さになって驚く。イタリアの山深い村には本の行商を生業とする人たちがいたという。今のように文庫本がない時代は、さらに重かろう。 貧しく、売るものがなかったから、村人たちは石を売りにでかけた。そして軽くなった荷には本をいれて売り歩くようになった。大きな町の真ん中に露店を開き、町から町へ、本を売り歩く。客の要望を聞き、本を届ける彼らは、客や出版社の信頼を集める。識字率の向上にも貢献する。時に禁書を忍ばせ、思想を運んだこともあったという。彼らの子孫はそ
女と美容師の会話。 私、今つまらない本を読んでいて。読み進めるか、止めるか迷っていて。 面白いね、人生みたい。 1/3読んだところで気づいたんです。この本、愚痴ばっかりだってことに。半分まで読んでもそうで。主人公はチャイ屋の息子で父親に殴られながら、学校に行かずスパイスをすりつぶして暮らす。ひょんなことから教育を受ける機会に恵まれて、その後替え玉受験のビジネスを始める。今回のクライアントもバカ息子で、要は幼少期も今もくそったれ、っていうことがずっと書いてある。本の半分あ
生活に不満があるとして。それが行政や政治に大きな原因があるとして。私なら、そして日本に住む多くの人たちは、どうするだろう?おそらく仲間うちで愚痴を言い合ったり、SNSに不満をぶちまけるだけだろう。せめて、選挙で「ちゃんと」投票するくらいなんじゃないか。でも、この本に出てくるシングルマザーたちは、行動を起こした。 2014年にロンドンで実際に起きた占拠事件を元にした小説。2012年のロンドンオリンピックを機に裕福ではない人たちが住む東ロンドンの再開発が進み、地価が高騰していく
彼らが、幸せでありますように。健やかで楽しい時間が1秒でも多くありますように。登場人物や作者である羽海野チカ先生に心から思う。これは祈りだ。私は神ではなく、『3月のライオン』関係者に混じり気のない気持ちを捧げる。 部屋を片付けていたら見つかった16巻。つい読み返して涙を浮かべて、そういえば新しい巻が出ていたような、とスマホに巻数をメモして笑顔いっぱいの零と二階堂くんの表紙を本屋で見つける。大丈夫、巻は飛んでいない。 どんなに努力して、犠牲を払っても、全員が勝てるわけではな
朝井リョウのエッセイとラジオが大好きだ。へなちょこで、くだらなくて、下世話な彼。そういえば彼の小説をちゃんと読んだことがない。友達が「今『正欲』を読んでいる」っていっていたっけ。 これは、私にとってすごい小説だった。とてもお勧めなので、これから読む人の邪魔にならないよう、極力あらすじには触れない。朝井リョウ、お腹弱くてアメリカでもトイレを詰まらせていたのに、あんた、すごいよ!!!心から賛美する。 小説の序盤で、ある犯罪により成人男性3人が逮捕されるニュースが引用される。私
ジェーン・スーさんのインスタに出てきて、すごいタイトルだし、読むことにした。あの、整形や買い物をたくさんするすごい人の本、読んだことなかったな。 本を読み始めたら彼女が47歳で初めてデリヘルをする、という話だった。やってみてどうだったのか、何を感じるのか、お客さんはどんな人か、個室で2人っきりになって、どうなるのか。デリヘルをしたことを知人に話すとどういう反応をするのか。男の場合、女の場合でリアクションは異なるとおう。自分はなぜ体を売ろうと思ったか。日本で求められる女性の役
白湯のように、しんみりおいしくて、自分にするする入っていって、温めてくれた。益田ミリさんのエッセイ。 夜の新大阪から東京行きの新幹線。一人暮らしの家に粗大ごみを持ち帰ったこと。一人カラオケのこと。新宿でお笑いライブを見て、帰りに九段下の桜を見に行く話。大きな出来事ではないが、死ぬ前の走馬灯で幸せな場面として出てきそう。 益田さんはよく妄想をする。私は妄想よりひたすら分析をするタイプなので、他の人の頭の中はこんな風になっているのかとびっくりする。 エベレストに登頂したとか
私が密かにお慕いしている食いしん坊師匠、ツレヅレハナコさんが帯を書いている本。 ブロッコリーの炒め物、ひき肉と春雨の炒め物を作ったらおいしかった。春雨は生姜とにんにくと塩、ごま油の調味料だけでひき肉と相まって、シンプルにおいしい。ブロッコリーもシンプルなのにマヨネーズを付けて食べるのとは別の切り口でおいしい。表紙に書いてあるように、手軽であっさり。(誰か作ってくれるなら)毎日食べたい。 冒頭のマンガも読みやすくて、酒徒さんがどんな人かもわかって入りやすかった。また作ってい
作品作りのモチベーションや自信の高低の波。高い時は良いけれど、「もう止めてしまおう」と思うほどコンディションが低くなることが、もの作りをする人ならあるだろう。 65歳を過ぎて映画作りを始めたうみ子さんは諸々の疲労が溜まって倒れてしまう。自分は若くないし、映画を作るのは途方もなく、正解もなく、苦しい。やめてしまおうか。何のために映画を撮るのか、自問自答と他人との関わりの中で探っていく様は、なんだかんだ言ってかっこいい。こんな熱くて重くてモヤモヤと形がない気持ちをマンガとして表
市役所から博物館に出向した薄井透を主人公に、生物の不思議や、それらに魅了された人間たちを描くマンガ。7-9巻は、水族館の人、クジラの研究者、科学絵本を作る人、レプリカを作る人、などなど。 興味深いエピソードを本当に丁寧に描いている。ただ、絵やキャラクター、構成など、伸びしろがまだまだあると思う。期待。 『へんなものみっけ!』7,8,9巻 早良朋 #マンガ #漫画
いずれも安定のクオリティ。『ミステリ…』について、田村由美先生はなんであんなにフラットにものを見ることができるんだろう。偏見や世間の思い込みとかそういうものを取っ払って純粋に世界を見ているのでは。とてつもなく聡明でありなからひけらかさないし、すごいお方だ。トマトスープ先生はもう、存分にこのまま突っ走ってほしい。 これらのマンガは70代の母も楽しみにしているので、『きのうなに食べた?』と共に実家に持っていく。受験期はマンガを仕舞われたり、一部の青春こじらせ系など(岡崎京子、浅
私がネタバレするのはもったいなさすぎるので、感想はこれだけにしておく ・シロさんがすばらしい ・ドラマを見ている人は特装版をぜひ ・ケンジは相変わらずかわいい 『きのう何食べた?』22巻 よしながふみ #きのう何たべた? #よしながふみ #マンガ #読書感想文
『香川にモスクかできるまで』…香川県にモスクを作るなんて、とても大変そう。「探検についてのブックガイド」として川内有緒さんが挙げていたリストの中の一冊。東京や横浜、大阪、神戸だったら多様な国籍の人がいそうけれど、香川?なぜ? 香川で溶接工として働く、長渕剛ファンのインドネシア人のフィカルさん。日本人の奥さんと娘たちと暮らす彼は、香川にモスクを作りたいと言う。 この本を読んで知ったが、香川県には、2022年時点で約800人のインドネシア系ムスリムからなるコミュニティーが存在
「気晴らしがしたい…スマホばっかり見てしまうのやめたい…読みやすくてただ面白い本が読みたい…」と本屋を徘徊している時に出会った本。私はお金が大好きで、湯水のように持続的にお金を使いたい。お金持ちはどんな暮らしをしているのかテイストだけでもインプットしたい。興味津々。 一泊400万円のスイートルームに泊まる、総資産3兆円のお金持ち佐々井さん。彼は自分に賞金をかけて、世界各国を舞台にSNSで現在地を知らせ、鬼ごっこを実施していたという。その付き人になったのは、ディープなことで名
その日、私はとても疲れていて、甘やかで優しい何かに包まれたくて、書店にいた。『とわの庭』小川糸。小川さんなら夢のように軽く、ふわっと優しく包んでくれるだろうと、本をレジに持っていった。 話はそう簡単ではなかった。主人公は盲目の少女 十和子。母親と二人っきりで暮らしている。家の外には出たことがない。私からしたら人生のリセットボタンを押したくなるような環境で彼女は成長する。 そんな彼女が、再生していく。彼女は決して自分を哀れんだりしない。世界に溢れる豊かな香りを味わい、喜びに
タイの山奥で会ったスーパー小学生、セーシェルで古今東西のエロ画(日本は春画)を集めていたおやじ、留学中に出会ったユーゴスラヴィア人。その後ユーゴスラヴィアでは紛争が起きたけれど彼は無事なのか。 「旅先で会ったあの人は今どうしているだろう?」そんな案件を募って、高野さんが実際に探しに行くノンフィクション。 依頼者の記憶(場所すらあいまいなこともある)や写真といったわずかな手がかりと共にそのエリアに飛び、聞き込みと経験からくる推測などからその人を探していく。国境地帯等では様々