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本と手しごと、植物を愛する東京在住者。 「末長く、毎日たのしく過ごしたい。もちろん今日も。」 http://kyokota.net/ 子宮筋腫体験記録はこちらのURLに移動しました。 http://kyokota.net/category/others/we/

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『海が走るエンドロール』5巻 たらちねジョン

作品作りのモチベーションや自信の高低の波。高い時は良いけれど、「もう止めてしまおう」と思うほどコンディションが低くなることが、もの作りをする人ならあるだろう。 65歳を過ぎて映画作りを始めたうみ子さんは諸々の疲労が溜まって倒れてしまう。自分は若くないし、映画を作るのは途方もなく、正解もなく、苦しい。やめてしまおうか。何のために映画を撮るのか、自問自答と他人との関わりの中で探っていく様は、なんだかんだ言ってかっこいい。こんな熱くて重くてモヤモヤと形がない気持ちをマンガとして表

    • 『へんなものみっけ!』7,8,9巻 早良朋

      市役所から博物館に出向した薄井透を主人公に、生物の不思議や、それらに魅了された人間たちを描くマンガ。7-9巻は、水族館の人、クジラの研究者、科学絵本を作る人、レプリカを作る人、などなど。 興味深いエピソードを本当に丁寧に描いている。ただ、絵やキャラクター、構成など、伸びしろがまだまだあると思う。期待。 『へんなものみっけ!』7,8,9巻 早良朋 #マンガ #漫画

      • 『ミステリと言う勿れ』 『天幕のジャードゥーガル』

        いずれも安定のクオリティ。『ミステリ…』について、田村由美先生はなんであんなにフラットにものを見ることができるんだろう。偏見や世間の思い込みとかそういうものを取っ払って純粋に世界を見ているのでは。とてつもなく聡明でありなからひけらかさないし、すごいお方だ。トマトスープ先生はもう、存分にこのまま突っ走ってほしい。 これらのマンガは70代の母も楽しみにしているので、『きのうなに食べた?』と共に実家に持っていく。受験期はマンガを仕舞われたり、一部の青春こじらせ系など(岡崎京子、浅

        • 『きのう何食べた?』22巻 よしながふみ

          私がネタバレするのはもったいなさすぎるので、感想はこれだけにしておく ・シロさんがすばらしい ・ドラマを見ている人は特装版をぜひ ・ケンジは相変わらずかわいい 『きのう何食べた?』22巻 よしながふみ #きのう何たべた? #よしながふみ #マンガ #読書感想文

        『海が走るエンドロール』5巻 たらちねジョン

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        最近ちょっと顔が良くなった話、美人を妬むのを止めた話。

        『ボクたちはみんな大人になれなかった』 燃え殻

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          『香川にモスクができるまで:在日ムスリム奮闘記』 岡内大三

          『香川にモスクかできるまで』…香川県にモスクを作るなんて、とても大変そう。「探検についてのブックガイド」として川内有緒さんが挙げていたリストの中の一冊。東京や横浜、大阪、神戸だったら多様な国籍の人がいそうけれど、香川?なぜ? 香川で溶接工として働く、長渕剛ファンのインドネシア人のフィカルさん。日本人の奥さんと娘たちと暮らす彼は、香川にモスクを作りたいと言う。 この本を読んで知ったが、香川県には、2022年時点で約800人のインドネシア系ムスリムからなるコミュニティーが存在

          『香川にモスクができるまで:在日ムスリム奮闘記』 岡内大三

          『僕はお金持ちの付き人』水川友樹/佐野晶

          「気晴らしがしたい…スマホばっかり見てしまうのやめたい…読みやすくてただ面白い本が読みたい…」と本屋を徘徊している時に出会った本。私はお金が大好きで、湯水のように持続的にお金を使いたい。お金持ちはどんな暮らしをしているのかテイストだけでもインプットしたい。興味津々。 一泊400万円のスイートルームに泊まる、総資産3兆円のお金持ち佐々井さん。彼は自分に賞金をかけて、世界各国を舞台にSNSで現在地を知らせ、鬼ごっこを実施していたという。その付き人になったのは、ディープなことで名

          『僕はお金持ちの付き人』水川友樹/佐野晶

          『とわの庭』小川糸

          その日、私はとても疲れていて、甘やかで優しい何かに包まれたくて、書店にいた。『とわの庭』小川糸。小川さんなら夢のように軽く、ふわっと優しく包んでくれるだろうと、本をレジに持っていった。 話はそう簡単ではなかった。主人公は盲目の少女 十和子。母親と二人っきりで暮らしている。家の外には出たことがない。私からしたら人生のリセットボタンを押したくなるような環境で彼女は成長する。 そんな彼女が、再生していく。彼女は決して自分を哀れんだりしない。世界に溢れる豊かな香りを味わい、喜びに

          『とわの庭』小川糸

          『メモリークエスト』 高野秀行

          タイの山奥で会ったスーパー小学生、セーシェルで古今東西のエロ画(日本は春画)を集めていたおやじ、留学中に出会ったユーゴスラヴィア人。その後ユーゴスラヴィアでは紛争が起きたけれど彼は無事なのか。 「旅先で会ったあの人は今どうしているだろう?」そんな案件を募って、高野さんが実際に探しに行くノンフィクション。 依頼者の記憶(場所すらあいまいなこともある)や写真といったわずかな手がかりと共にそのエリアに飛び、聞き込みと経験からくる推測などからその人を探していく。国境地帯等では様々

          『メモリークエスト』 高野秀行

          『ジョン・ウィック』1-3

          キアヌ・リーブスが伝説の殺し屋を演じる『ジョン・ウィック』シリーズと、インド映画『RRR』『バーフバリ』は似ていると思う。 殺し、アクションものなんて、普段だったら私は絶対見ない。グロいし面白くないからだ。どっちが強いかとか、何のために戦うのかということに全く興味がない。なぜ私がこれを3本も見続けているかというと目的があるから。そして普段なら目を背けるジャンルの映画でも見ていられるのは、キアヌが強すぎて死なないだろうと思っているから。キアヌは銃も肉弾戦も得意。カーチェイスも

          『ジョン・ウィック』1-3

          『ラブという薬』いとうせいこう+星野概念

          「こんな人が先生だったら、あの時、精神科に行けば良かった」と思った。 精神科医でミュージシャンの星野概念さんと、いとうせいこうさんの対談。星野さんはいとうさんのバンド「□□□(くちろろ)」のサポートメンバーであり、いとうさんの主治医だという。 精神科というと、私にはハードルが高く感じる。空に向かって支離滅裂なことを話している人がいるんじゃないか。拘束衣で縛られたりするんじゃないか。多大な偏見を持っていた私は、自分のメンタルが相当にやばかった時、そんな患者になるわけにいかな

          『ラブという薬』いとうせいこう+星野概念

          『両手にトカレフ』 ブレイディみかこ

          「この人の気持ち、わかる」と思ったら急激に惹かれていく。それが違う国の、100年前の人のことでも。 主人公はイギリスに住む14歳のミアで、母と弟と暮らしている。母の男は何度も変わる。もらったスマートフォンがあるものの、通信費を払えないので使えない。身長が伸びたけれど制服を買い替えられないのでスカートの丈は短くなる。生活保護費は母親のドラッグに消え、ミヤは弟との暮らしを必死で守っている。 そんなミヤがたまたま出会ったのは、カネコフミコの自伝。フミコの母親も何度も男を変え子供

          『両手にトカレフ』 ブレイディみかこ

          『ご飯の島の美味しい話』 飯島奈美

          料理・食べ物系のエッセイは心地よい。久しぶりに途中から読んでも登場人物やストーリーがわからなくなることはないし、たいていおいしいものについて書かれていて想像するとよい気分になる。つまらなかったとして無害、だいたいは有益だ。 『かもめ食堂』などのフードスタイリスト飯島奈美さんのエッセイ。撮影では役者さんの演技に合わせて揚げ物をあげまくること、「普通」の食器を見つけるのが意外と難しいこと、梅酢を商品化するときの準備の話など。 先日、旅行にいって宿とカフェにそれぞれあった平松洋

          『ご飯の島の美味しい話』 飯島奈美

          『FUTON』中島京子

          FUTON 寝るときにくるまると幸せになるあれだよね、おふとん。大好き。ふとんについての小説、ほっこりした話かな?と手に取った。 話はアメリカの大学から始まる。頭の悪いアジアンビューティである日系大学生とアメリカ人教授のラブアフェアから話が始まる。そして時に田山花袋の『蒲団』が混ざり、東京に住む100才近くのおじいちゃんのストーリーも絡まる。当初の自分の想定を外れ、アメリカから日本、現代から明治時代へと話がどこへ行くかわからない。 読み進めるうちにそれぞれが繋がり合ってい

          『そして誰もゆとらなくなった』 朝井リョウ

          『桐島、部活やめるってよ』で新人賞を受賞、現在、日本経済新聞でも小説を連載している朝井リョウ。彼のエッセイやラジオが本当にくだらなくて、私は大好きだ。 『時をかけるゆとり』『風と共にゆとりぬ』に続くエッセイの三作目。今回はウンコの話が多い。朝井さんは大変にお腹が弱い。(整腸剤メーカーがスポンサーになって、腹よわの星野源氏と対談などをしてほしい)私も幼少期から頻尿でトイレの場所を視界の片隅でいつもチェックしているが、朝井さんのそれは並外れている。人の糞便の話なんぞ普通なら聞き

          『そして誰もゆとらなくなった』 朝井リョウ

          『推し、燃ゆ』宇佐見りん

          『推し、燃ゆ』巨星墜つ、城燃ゆ、といったどっしりとした語感のタイトル。「推し」はアイドルとか、応援している人のこと?「燃ゆ」はネットで炎上すること?内容が浮ついているようでギャップに不思議な気持ちになる。 タイトル通り、推しているアイドルが炎上する話。主人公は燃えたアイドルではなく、彼を推している女子高生あかり。推し歴は長く、インタビューでどのように彼が答えるか想定できるくらいだ。ラジオの書き起こしを掲載するようなファンブログも運営している。学校やバイトや家族とずれてしまい

          『推し、燃ゆ』宇佐見りん

          『元彼の遺言状』新川帆立

          「僕の全財産は、僕を殺した犯人に譲る」という遺言を残して、かつて3ヶ月だけ付き合った元彼(御曹司)が死亡。主人公は丸の内にある有名事務所で働く若手敏腕弁護士 剣持麗子。お金が好きで、「お金がないなら、内臓でも何でも売って、お金を作ってちょうだい」とのたまうような女。彼女はクライアントを犯人に仕立て、成功報酬を得るべく奔走する。どうやって犯人として立証するのか。利害関係者の思惑は。そもそも元彼はなぜこのような遺言を残したのか。『このミステリーがすごい!』大賞作品。 この作品を

          『元彼の遺言状』新川帆立