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レビュー「米津玄師さん」

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米津玄師さんの作品に関する感想、妄想など。
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レビュー「DAOKO×米津玄師/打上花火」

レビュー「DAOKO×米津玄師/打上花火」

今回は、「打上花火」の感想&妄想を書いていこうと思う。

(※このレビューはあくまでも個人の感想(および妄想含む)です。)

岩井俊二監督の実写映像(テレビドラマ、映画)「打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?」をベースにアレンジして作られた同名のアニメ映画。
これの主題歌が「打上花火」。

どちらも観たことはないのだけれど、アニメ映画の方を調べてみると内容は酷評されている。ので、あまり内容

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追記。レビューと考察「米津玄師/馬と鹿」”馬鹿”とは?

追記。レビューと考察「米津玄師/馬と鹿」”馬鹿”とは?

先日、「馬と鹿」のレビューと考察(↓)を書いたが、少しばかり追記しておきたい。

馬と鹿。馬鹿の意味は…?

「どんぐりと山ねこ」

宮沢賢治の作品に「どんぐりと山ねこ」という童話があって、これが関係しているのかも?と思った。
簡単なストーリーを紹介すると、
大勢のどんぐりたちが一番偉い者を決める争いをしていて(頭の尖っていることが偉いというどんぐり、丸いことが偉いというどんぐり、大きなことが偉い

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レビューと考察「米津玄師/馬と鹿」

レビューと考察「米津玄師/馬と鹿」

今回は、「馬と鹿」のレビューと考察をしようと思う。
(この記事は、個人の妄想と感想です。)

この曲を初めて聞いたときは観念的で難しく感じたが、聞けば聞くほど心にグッと迫るものがある。
特に最後の方の感情の込め方。叫びというより慟哭(どうこく)に近い印象を受けた。

背景:米津さんトーク番組
ドラマ「ノーサイドゲーム」の書き下ろし曲。

米津さんのトーク番組(下に掲載)も聞いたが、わからない事だら

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【考察⑤】「米津玄師/灰色と青」 〜MV考察。地下道、喫煙の意味など〜

【考察⑤】「米津玄師/灰色と青」 〜MV考察。地下道、喫煙の意味など〜

今回は特にMVに注目したい。
私は映像に関しても知識がないので、一素人の見方で気づいたことを気ままに書いていこうと思う。

MVは映像作家 山田健人さん(↓)という方が手掛けているらしい。

公園で喫煙する意味(男性2)

公園でブランコに乗って喫煙している男性2。
古語で「かたみ」という言葉がある。
この「かたみ」になるものの一つとして、「二人で見た景色」があるという。
昔、二人でブランコに乗り

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(雑記)米津作品を通じて感じていること。

(雑記)米津作品を通じて感じていること。

雑記(ひとりごと。)

「月を見ていた」のMVを見て、衝撃を受けたのが3週間くらい前。それから米津作品にハマり、レビューを書いてきた。
どの作品にも言えるのだけれど、作品の中にたくさんの要素が散りばめられていて、丁寧に見ていかないとうっかり見過ごしてしまう気がする。それくらい緻密で繊細だ。(もちろん、あれこれ考えずに感覚的に聴くだけでも十分楽しめるけど。)

そういうふうに一つ一つの作品を堪能つつ

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【考察④】「米津玄師/灰色と青」 〜2人は”銀河鉄道”に乗っていた。そして、、〜

【考察④】「米津玄師/灰色と青」 〜2人は”銀河鉄道”に乗っていた。そして、、〜

今回は、何が言いたいかって、米津さんは天才ってことだ。
天才の上に天才がのった、天才ましまし丼だ(!?笑)
これを読んだ方には(いや読まなくても)、「灰色と青」のMVをループ再生していただきたい。

(※今回も、推測と妄想です。また、この記事では「銀河鉄道の夜」の詳しい内容解説はしません。)

(男性1=米津さん、男性2=菅田さん)

「銀河鉄道の夜」との関連性宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」。言わずと

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【考察③】「米津玄師/灰色と青」は恋愛の歌だった!? 〜服の色の意味とは〜

【考察③】「米津玄師/灰色と青」は恋愛の歌だった!? 〜服の色の意味とは〜

今回は二人が着ている服の「色」に注目して見ていこうと思う。

(男性1=米津さん、男性2=菅田さん)

「灰色」と「青」の意味って?

一説によると、レインボーカラー(6色または7色)の絵の具を混ぜると灰色になるらしい。
※虹色=レインボーフラッグはLGBTの尊厳および社会運動の旗の色。
また、あるサイトによると青色は異性愛者を指すという。

このことから、青色は異性愛者、灰色はLGBTと仮定。

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【考察②】「米津玄師/灰色と青」は恋愛の歌だった!? 〜言葉の意味&2人の関係性は「◯◯」と「◯」!?〜

【考察②】「米津玄師/灰色と青」は恋愛の歌だった!? 〜言葉の意味&2人の関係性は「◯◯」と「◯」!?〜

今回は言葉の意味を深堀りして見ていく。
(※少し強引なところもあるかもしれませんが、ご容赦ください(笑)。)

(男性1=米津さん、男性2=菅田さん)

言葉の意味を探る1.「袖丈が覚束ない」(男性1)

投稿済みのレビューで書いたが、
・成長している
・季節の変わり目(夏→秋)
の他に、このような意味があると思われる。

(1)離別した
袂を分かつ、という言葉がある。
着物でいうと袖の下の袋の部

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【考察①】「米津玄師/灰色と青」は恋愛の歌だった!? 〜2人のすれちがいとは〜

【考察①】「米津玄師/灰色と青」は恋愛の歌だった!? 〜2人のすれちがいとは〜

先日投稿した「灰色と青」のレビュー。

投稿したあとも「なんかスッキリしない、納得できないなあ」というモヤモヤを抱えていたので、自分なりにじっくりと考えてみた。

私がスッキリしない最大の点は、
「この2人はこんなにお互いを想っている(ように感じる)のに、なぜ疎遠になっているのだろうか」
という疑問。

同じ場所(ブランコがある公園)が出てくることから、引っ越しなどで遠い場所にいるわけでもない。死

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レビュー「米津玄師/灰色と青(+菅田将暉)」

レビュー「米津玄師/灰色と青(+菅田将暉)」

今回は、灰色と青のMVを見た感想などを書こうと思う。
(このレビューは、あくまでも個人の感想及び妄想です。)

昼間の公園  【米津さんが歌う部分。】※男性1

ささやく淡いハーモニー音。夜の残り香と朝焼けのグラデーションを想わせる。
そこにやさしく浮かぶうたかたのギター音。思い出が一つ一つ蘇ってくるかのように。

電車に乗って外を眺める男性1。冒頭は男性1にかかる部分が暗いが、歌い出しとともにだ

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レビュー「米津玄師/KICK BACK」

レビュー「米津玄師/KICK BACK」

今回は、KICK BACKのMVを見た感想などを書こうと思う。
(このレビューは、あくまでも個人の感想及び妄想です。)

アニメ「チェーンソーマン」のOP曲として書き下ろされたものらしい。
アニメも曲も全く知らなかった。

この曲を初めて聞いたときの印象は、イントロからギョッとしてこれはデスメタル!?と思ったが、聞いていく(見ていく)うちに全く違う感覚になった。
これは、何とも表現しづらいMVだが

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レビュー「米津玄師/春雷」

レビュー「米津玄師/春雷」

今回は、春雷のMVを見た感想などを書こうと思う。
(このレビューは、あくまでも個人の感想及び妄想です。)

この曲を初めて聞いたときの印象は、「切ない」。そして、「あれ!?懐かしい」というものだった。

一言で言うなら、この曲は「ザ・現代版和歌」だ。

MVは視覚的にはポップで現代的なイメージだが、聴覚的に感じる「雅」に魅了され虜になる。
日本人が先祖代々、愛でてきた花鳥風月、文化、その他(よくわ

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レビュー「米津玄師/毎日」

レビュー「米津玄師/毎日」

今回は、先日発表された新曲「毎日」のMVを見た感想などを書こうと思う。
(このレビューは、あくまでも個人の感想&妄想です。)

この曲も「LADY」と同じくコカ・コーラ社の「ジョージア」の書き下ろし曲。
インタビュー動画も見たところ、「CMのコンセプトは変わらず曲を作る」という生みの苦しみの末に生まれたようだ。
「LADY」は空想世界が出てくるのに対し、「毎日」は現実世界を誇張と皮肉で脚色し、アメ

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レビュー「米津玄師/月を見ていた」

レビュー「米津玄師/月を見ていた」

あまり流行りの曲は聞かないのだが、ひょんなことからこのmvを見た。
何だろう、この癖になる感じは。
米津さんそのものが天才でミステリアス。

絶妙なバランスで安定と不安定の空間を行き来している、幻影なのか定かではない、揺らめく炎が眼前に現れるような世界観。
それは生と死の間かもしれない。

運命の時を刻む振り子のようなリズムと重低音から幕を開ける、始まりなのに不穏な予感も漂う。
しかし勇み進むにつ

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