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Human Resource Logistics(HRL)

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『 海外事業要員確保は兵站(Logistics)である 』 これは最近私が見つけたメタファーです。 noteでは前向きにLogisticsを進める、特に中堅中小企業の事例をご紹…
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#グローバル

「行けばなんとかなる」のない世界

「行けばなんとかなる」のない世界

  今日は、当社のお客様向けのオンラインセミナー『グローバルビジネスとヘルスリテラシー ~海外赴任者に対する安全配慮義務の観点から』を開催しました。

  講師としてお招きしたのはベトナムで医師として活躍する中島敏彦先生。海外での豊富な臨床経験をもとに、海外駐在員が心身の健康を維持するために留意すべきこと、そして何よりも駐在員を送り出す日本本社が認識しておくべきリスクについて具体的、実践的に解説し

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日本企業の旧くて新しい課題

日本企業の旧くて新しい課題

 青山学院大学名誉教授で国際経営学をご専門とする林吉郎先生の著書『異文化インターフェイス経営』、1994年に出版されたものです。

  グローバル経営において課題となる異文化間のコミュニケーションギャップが、現地駐在員の異文化コミュニケーションの問題に変わってしまっていることを問題視し、そのギャップを、本社の問題と捉えて異文化インターフェイスをデザインすることで解決を図るべきであることを主張してい

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人事部に問われる安全配慮義務

人事部に問われる安全配慮義務

 コロナ禍の中でも多くの日本人駐在員が海外に派遣されていますが、様々なストレスからか、精神疾患が増加しているようです。

  シンガポールや中国、ベトナムなどで働く日本人ビジネスマンの診療に長年たずさわっておられる医師の中島敏彦氏による著書『グローバル人材に必要なヘルスリテラシー』は、海外の医療や安全に関する情報の入手方法や活用方法、そして渡航先で気をつけるべき病気や健康問題と、その対応方法などに

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隔月ルーティーン 〜思考の整理

隔月ルーティーン 〜思考の整理

  日経産業新聞に隔月で投稿しているコラム「HRマネジメントを考える」の13稿目です。(本日7/22掲載)

  新型コロナウイルスの影響が長引く中、今後の日系企業各社におけるグローバルビジネス要員需要がどのように変化するのか、現在実施中のアンケート調査から見られる傾向を過去と比較して述べています。

※現在実施中のアンケート調査「アフターコロナのグローバル人材需要」(日系企業の人事部門の方、ぜひ

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ご視聴ありがとうございました 〜東京商工会議所セミナー

ご視聴ありがとうございました 〜東京商工会議所セミナー

  本日は東京商工会議所主催イベント「アジアの人材市場、アンダーコロナの現地事情」にパネルディスカッションのモデレーターとして登壇させていただきました。

  商工会加入企業の進出先として最も多い中国、タイ、ベトナムから当社の現地拠点長がオンラインで参加。現在の人材市場や日本企業の事業活動状況について話してくれました。

  オンラインということで自宅やオフィスから参加していただける気軽さからか、

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アフターコロナで必要となる人材

アフターコロナで必要となる人材

  人事労務や事業承継などを専門とする立命館大学の守屋貴司教授のブログから、「アフターコロナで必要となる人材になる!」

  長年にわたり数多くの学生(日本人、外国人留学生)に対する就活指導を行なってきた守屋先生。グローバル化の潮流ととリモートワークの急速な普及によって企業が求める人材も変化していくとしています。

    対面に比べて非言語情報が伝わり難いオンラインコミュニケーションにおいて、相

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コロナ後に進むグローバル化とは

コロナ後に進むグローバル化とは

  隔月で連載させていただいている日経産業新聞「HRマネジメントを考える」への寄稿も、お陰様で丸2年続きました。

  今回は、過去の不況期に見られた国内回帰と反グローバリズムの動きと、一方で急速に普及するオンラインコミュニケーションによる物理的距離による制約の解消。この2つの潮流から今後の人事の在り方に関する愚見を述べています。

  巷間、中国からの撤退や海外進出計画中止などが相次いで報じられ

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自己評価が低い日本人、自己評価が高すぎる外国人

  President Online の最新記事「自己評価が低い日本人、自己評価が高すぎる外国人 〜海外ビジネスは英語力だけではダメ」。JT(日本たばこ)代表取締役の寺畠正道氏によるエッセイです。

  独力の英語学習によって念願だった海外赴任をアサインされ、その後も不断の努力で高い国際コミュニケーション力を身に付けた寺畠氏は、グローバルビジネスにおいてリーダーシップを発揮するためには、「考えてい

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アフターコロナの人材紹介

アフターコロナの人材紹介

  人材紹介ビジネスにおいて付加価値の高いサービスを志向するならば、資金力豊かで強い投資意欲をもった企業が成長分野へと進出するための即戦力要員を紹介することから逃げてはなりません。

   今日においてその代表格はデジタル分野と言えるでしょう。旧来のIT分野にとどまらず車、家電、サービスやモノ作りなどまさに“あらゆるモノがネットに繋がる”世界は、既成の業界枠を破壊して急速に進んでいます。

  そ

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国内回帰のリスク

国内回帰のリスク

 4月21日の日本経済新聞から。

 過去のどの経済危機とも異なる現状のコロナショックを「見えない敵と戦う第3次世界大戦」と表現する永守会長(日本電産)。

 不景気下では必ず巻き起こる「反グローバル化」に対して厳然と「No」の姿勢を表しています。

「自国にサプライチェーンを全部戻すのはリスクを増すだけだ。40カ国以上に工場を持ち、リスクを分散したと思っていたが部品のサプライチェーンまで思いが完

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国内回帰⇔グローバル化

国内回帰⇔グローバル化

 新型コロナウイルスは、世界中で多くの人々を不安と混乱に陥れるとともに、経済にも大きな影響を与えています。国際通貨基金(IMF)の試算によると、今年の経済損失は5兆ドル(名目GDPベース)にも及ぶとのことです。また国際労働機関(ILO)は、世界中のフルタイム労働者の2億人弱が仕事を失う可能性があると予測しています。

 では、今後コロナウイルス感染拡大は世界(社会)にどのような影響を及ぼしていくこ

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エースの代わりを務めるのは・・・

エースの代わりを務めるのは・・・

  今日は一日、とある地方都市で地元金融機関や自治体関連機関を次々と訪ねて情報交換。
  いつも感じることですが、他地域とも東京とも異なる、各地域ごとの問題意識があって非常に勉強になります。

  この地域には、2011〜14年頃の「進出ラッシュ」の時期にタイやインドネシアに進出した数多くの中小企業があります。
  ところが同時期に進出した企業(ライバル)が多いことや、ここにきて自動車の生産台数が

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