写真・短編小説・詩

2024年2月29日 18:39

あたしの靴

隣のみっちゃんの靴
いつもピカピカ綺麗だな
あたしの靴といったら
飛んで跳ねては水たまり
泥んこ乾いて黒茶色
もともと綺麗だったのに
あたしのせいでばっちっち
あたしに履かれたばっかりに
何だかとってもかわいそう
洗って明日乾いたら
もう嫌な思いはさせないよ
汚れないよう
ちゃんと遊んでみせるから

案山子の独り言

2024年2月28日 20:14

まだ間に合う

信号待ち　ふと懐かしい歌が聴こえてくる
歌は　突然私の心をつかんでは
あの日々に連れていこうとする
あの懐かしい日々に

温かな景色に包まれた
柔らかな匂いに包まれた
優しい人々に包まれた
そして
心許せるあなたに包まれた
あの懐かしい日々に

ドンッ　すみません

街角に一瞬蘇った日々
私が私に戻ってく

信号は青

あの日々がそっと背中を押す
まだ間に合う

案山子の独り言

2024年2月26日 15:44

涙雨

お山の煙突もくもくと
母さんお空へゆきました
お空はどんなとこですか
ひとり寂しくないですか
きっと母さん悲しかろ
こんなあたしら置いてって
悲しくなったら思いきり
ぼろぼろぼろぼろ泣けばいい
雨降りゃ母さん泣いてると
あたしそう思うから
普段は泣かずに我慢する
けれど母さん泣くんなら
あたしもぼろぼろぼろぼろと
一緒に泣こうと思うんよ

案山子の独り言

2024年2月23日 15:25

流れ星

時代の空の星は
止まることをしらない
止まって見える星もまた
遠く見えないだけで
止まってはいない
暗くなれば輝きだす星も
明るくなればまた見えなくなってしまう
時代の星はいつだって
流れ星
気付けばそう　消えてしまうもの

案山子の独り言

2024年2月22日 06:16

春化粧

涙は私の春化粧

さくらに映るあなたのせい

綺麗じゃない　けど仕方がない

あなたを想ってしまうのだから

案山子の独り言

2024年2月19日 14:47

春導く風となれ

暖かな日差しになれば
どんなに積もった雪も
ゆっくり溶かすことができる

温かな気持ちになれば
どんなに閉ざした心も
ゆっくり開くことができる

暖かな日差しは空が
温かな気持ちは心が
よく晴れているから

空よ　私の心よ
ゆっくりゆっくり晴れてゆけ
そして
春を導く風となれ

案山子の独り言

2024年2月17日 13:13

景色

耳の奥底に響いたあの声が
私を信じて疑わないように
心の奥底からわき出る涙はいつも
あなたへの想いを強くさせる

あなたはまだ　あの日の景色の中

もう二度と戻らない景色
もう二度と戻れない景色

私はあの声だけを頼りに
今の景色に生きている

案山子の独り言

2024年2月16日 15:30

坂道

坂を上って振り返ったら
いつもの街が小さく見えた
雑音しか聞こえない街
苦悩しか感じられない街

坂を上って見上げたら
いつもの空が大きく見えた
自然の音しか聞こえない空
自由しか感じられない空

坂は　自分の位置を知るため
心のありかを知るためにある

そう思えるなら
坂道も悪くない

案山子の独り言

2024年2月15日 05:45

ジョージ・エリオット　名言

案山子の独り言

2024年2月13日 04:26

ふと

力を抜くことがわからない
力が抜けているかわからない
何も考えないことがわからない
何も考えていないかわからない

力を抜いて何も考えない
そんな１日があってもいい
いや　あった方がいいのだろう

そんなことも出来ない
そんな１日も過ごせない

そんな私は
やはり生き急いでいるのかもしれない

そう思って空見上げたら
青く青く　澄み渡ってた

もう少しゆっくり生きよう

そしたら　ふと