カブトナリ

カブトナリ

記事一覧

【読書メモ】魚で始まる世界史

皆さんこんにちは。今日紹介するのは、歴史の教科書ではあまり触れられない、魚が西洋史に果たした役割にスポットを当てた越智敏之の著書『魚で始まる世界史』です。この本…

5

【読書メモ】『硫黄と銀の室町・戦国』

皆さんこんにちは。 『硫黄と銀の室町・戦国』は、日本が14~17世紀に採掘し、東アジアへ大量輸出した硫黄と銀の歴史に注目した著作です。この本は、鹿毛敏夫によって編集…

【読書メモ】国宝(下) 花道篇

皆さんこんにちは。下巻『花道篇』では、喜久雄が三代目花井半二郎として名を馳せてから晩年までの道のりを追います。彼は先代の実子である俊介との関係を再構築し、後進の…

2

【読書メモ】国宝(上) 青春篇

皆さんこんにちは。吉田修一の『国宝(上) 青春篇』は、歌舞伎という伝統芸能の世界を背景に繰り広げられる、若き歌舞伎役者・喜久雄の成長物語です。物語は長崎でのヤクザ…

4

【読書メモ】十戒

皆さんこんにちは。今日は夕木春央の『十戒』を紹介します。 あるきっかけで個人所有の小さな無人島に集まった9人のうち、1人が殺されます。犯人からのメッセージにより、…

【読書メモ】サイゴンから来た妻と娘

皆さんこんにちは。「サイゴン」とは、現在のホーチミン市であり、かつての南ベトナムの首都です。サンケイ新聞のサイゴン支局長だった著者は、その地で家庭を持ちます。彼…

カブトナリ
2週間前
1

【読書メモ】少年と犬

皆さん、こんにちは。今日は私の好きな作家の一人、馳星周の『少年と犬』について紹介したいと思います。これは彼の有名な不夜城シリーズのようなノワールとは異なり、一匹…

カブトナリ
2週間前

【書評】リーチ先生

皆さんこんにちは。『リーチ先生』は、バーナード・リーチというイギリス出身の陶芸家と、日本人青年沖亀乃介の交流を中心に展開します。この物語は、一人の外国人芸術家が…

カブトナリ
3週間前
1

DANKETSU(団結集会in金沢)

フードアナリストでありインフルエンサーのあすかりんさんが主催するチャリティーイベントに参加しました。能登の復興のために集まってくれた有名シェフが腕を振るいます。…

カブトナリ
1か月前
1

【読書メモ】僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

皆さんこんにちは。永田和宏氏の対談集「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」は、各界のレジェンドたちの軌跡を追う一冊です。山中伸弥氏(iPS細胞研究所所長)、羽…

カブトナリ
1か月前
2

【読書メモ】ウソはバレる

皆さんこんにちは。イタマール・サイモンソンとエマニュエル・ローゼンによる著作「ウソはバレる」は、現代向きにソーシャルメディアマーケティングの指針を示しています。…

カブトナリ
1か月前

【読書メモ】絶滅生物の折り紙

皆さんこんにちは。図書館の棚でひっそりとその存在を主張していた『絶滅生物の折り紙』は、一見するとただの趣味の手引き書のように見えます。しかしページをめくるごとに…

カブトナリ
1か月前
6

【読書メモ】スラムダンク勝利学

皆さんこんにちは。辻秀一氏の「スラムダンク勝利学」は、スポーツ心理学と自己成長について学べる一冊です。スポーツドクターとしての深い見識を背景に、自己実現のための…

カブトナリ
1か月前
3

【読書メモ】Harvard Business Review 2024年4月号

皆さんこんにちは。DEIを知っていますか? DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)は、多様性を認め、公平性を保ち、包括的な環境を実現することを目指す概…

カブトナリ
1か月前
2

【読書メモ】オールド・ボーイ

皆さんこんにちは。最近読んだ漫画「オールド・ボーイ」は、一言で言えば、読者を深い思索の旅に誘う異色のハードボイルド作品です。この漫画は、10年間もの間、理由も知ら…

カブトナリ
1か月前
3

【読書メモ】サブスクリプション

皆さんこんにちは。サブスクリプションモデルは、昨今のビジネストレンドの中で最も注目を集めている概念の一つです。このモデルがどのようにして現代の市場に浸透し、多く…

カブトナリ
1か月前
1
【読書メモ】魚で始まる世界史

【読書メモ】魚で始まる世界史

皆さんこんにちは。今日紹介するのは、歴史の教科書ではあまり触れられない、魚が西洋史に果たした役割にスポットを当てた越智敏之の著書『魚で始まる世界史』です。この本は、ニシンやタラなどの魚がヨーロッパの経済や文化の発展にどのように寄与したかを詳述しています。これらの魚がいかにして大航海時代の推進力となり、新大陸への影響を与えたかが興味深く語られています。

この本では、魚が単なる食料以上のものとして位

もっとみる
【読書メモ】『硫黄と銀の室町・戦国』

【読書メモ】『硫黄と銀の室町・戦国』

皆さんこんにちは。 『硫黄と銀の室町・戦国』は、日本が14~17世紀に採掘し、東アジアへ大量輸出した硫黄と銀の歴史に注目した著作です。この本は、鹿毛敏夫によって編集され、多岐にわたる専門家が共同で寄稿しています。硫黄と銀の採掘がいかにして東アジア全体の貿易構造に重要な影響を及ぼしたかを、生産から消費に至るまで幅広く探求しています。なぜ『硫黄と銀』という組み合わせなのかも、冒頭で語られています。

もっとみる
【読書メモ】国宝(下) 花道篇

【読書メモ】国宝(下) 花道篇

皆さんこんにちは。下巻『花道篇』では、喜久雄が三代目花井半二郎として名を馳せてから晩年までの道のりを追います。彼は先代の実子である俊介との関係を再構築し、後進の育成にも尽力する中で、芸の完成度を極めていきます。しかし、彼の周囲で起こる悲しい出来事や彼自身が経験する精神的な孤独は、彼の芸をさらに磨き上げる要因となります。

シリーズを通じて、喜久雄の芸術的な成長と人間としての深い孤独が巧みに描かれて

もっとみる
【読書メモ】国宝(上) 青春篇

【読書メモ】国宝(上) 青春篇

皆さんこんにちは。吉田修一の『国宝(上) 青春篇』は、歌舞伎という伝統芸能の世界を背景に繰り広げられる、若き歌舞伎役者・喜久雄の成長物語です。物語は長崎でのヤクザたちの新年会で組長が亡くなる事件から始まります。この事件で父を失った主人公・喜久雄は、その場に居合わせた人気歌舞伎役者・花井半二郎の元で面倒を見てもらうことになり、彼のもとで歌舞伎役者としての厳しい修行を積むことになります。

喜久雄は才

もっとみる
【読書メモ】十戒

【読書メモ】十戒

皆さんこんにちは。今日は夕木春央の『十戒』を紹介します。
あるきっかけで個人所有の小さな無人島に集まった9人のうち、1人が殺されます。犯人からのメッセージにより、残された人々に課された戒律は「決して殺人犯を見つけてはいけない」でした。

物語の主人公は、美大浪人生の里英です。彼女は父と共に、伯父が遺した無人島へ渡ります。この無人島でリゾート開発の話が持ち上がり、その関係者とともに視察を兼ねた息抜き

もっとみる
【読書メモ】サイゴンから来た妻と娘

【読書メモ】サイゴンから来た妻と娘

皆さんこんにちは。「サイゴン」とは、現在のホーチミン市であり、かつての南ベトナムの首都です。サンケイ新聞のサイゴン支局長だった著者は、その地で家庭を持ちます。彼の妻はベトナム出身で、連れ子がいました。

本書は、ベトナムの庶民の生活をリアルに描き出しています。昭和50年頃の話ではありますが、現代日本からは想像もできないような混沌としたエネルギッシュな街の風景が描かれます。特に、ベトナム人女性が「世

もっとみる
【読書メモ】少年と犬

【読書メモ】少年と犬

皆さん、こんにちは。今日は私の好きな作家の一人、馳星周の『少年と犬』について紹介したいと思います。これは彼の有名な不夜城シリーズのようなノワールとは異なり、一匹の犬とその犬が出会う人々、そして彼らの周りで展開するさまざまなストーリーを描いた作品です。

物語は東日本大震災後の東北のある町から始まります。主人公の男性は、コンビニの駐車場で賢そうだが少し汚れた犬と出会います。「男と犬」という章では、こ

もっとみる
【書評】リーチ先生

【書評】リーチ先生

皆さんこんにちは。『リーチ先生』は、バーナード・リーチというイギリス出身の陶芸家と、日本人青年沖亀乃介の交流を中心に展開します。この物語は、一人の外国人芸術家が日本文化に魅了されたという話ではなく、異文化間の深い理解と絆の形成を描いたものです。

横浜の洋食店で給仕として働いていた亀乃介少年。彼は偶然にも高村光太郎と出会い、その縁で光太郎の父である彫刻家・高村光雲の書生となります。この新たな生活が

もっとみる
DANKETSU(団結集会in金沢)

DANKETSU(団結集会in金沢)

フードアナリストでありインフルエンサーのあすかりんさんが主催するチャリティーイベントに参加しました。能登の復興のために集まってくれた有名シェフが腕を振るいます。ちなみにみなさん、日中は能登の被災地での炊き出しを行い、その後で金沢でイベントの開催です。
立食形式というと、動線が悪かったり料理の取り合いになったりで、空腹のまま帰ることもあったのですが、この会に関しては大満足、お腹いっぱいです。あすかり

もっとみる
【読書メモ】僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

【読書メモ】僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう

皆さんこんにちは。永田和宏氏の対談集「僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう」は、各界のレジェンドたちの軌跡を追う一冊です。山中伸弥氏(iPS細胞研究所所長)、羽生善治氏(棋士)、是枝裕和氏(映画監督)、山極壽一氏(京都大学総長)という、今やその分野の象徴とも言える人物たちとの深い対話を通じて、彼らが経験した失敗や挫折、そしてそれらを乗り越えた過程を綴っています。

この対談集は、ただ単に成功者の

もっとみる
【読書メモ】ウソはバレる

【読書メモ】ウソはバレる

皆さんこんにちは。イタマール・サイモンソンとエマニュエル・ローゼンによる著作「ウソはバレる」は、現代向きにソーシャルメディアマーケティングの指針を示しています。インターネットの普及による情報の透明性が高まり、消費者の製品やサービスに対する見方が根本的に変わった現代社会において、企業がいかにして消費者と向き合うべきかを説いています。

従来のマーケティング理論では、ブランドの構築や顧客との絆が成功

もっとみる
【読書メモ】絶滅生物の折り紙

【読書メモ】絶滅生物の折り紙

皆さんこんにちは。図書館の棚でひっそりとその存在を主張していた『絶滅生物の折り紙』は、一見するとただの趣味の手引き書のように見えます。しかしページをめくるごとに、この本がただものではないことがわかります。マンモスやドードー鳥、モアなど、この世から姿を消してしまった生物たちが、折り紙という形で蘇ります。もしかするとこの本は、絶滅した生物たちへのオマージュであり、生物多様性の喪失に対する静かながらも強

もっとみる
【読書メモ】スラムダンク勝利学

【読書メモ】スラムダンク勝利学

皆さんこんにちは。辻秀一氏の「スラムダンク勝利学」は、スポーツ心理学と自己成長について学べる一冊です。スポーツドクターとしての深い見識を背景に、自己実現のための具体的な手法を示しています。本書は、マンガ「スラムダンク」の魅力的なエピソードとセリフを用いて、目標達成のための心理学的概念を解き明かします。

意識、下意識、セルフイメージの探求

「スラムダンク勝利学」は、主人公、桜木花道が序盤で学んだ

もっとみる
【読書メモ】Harvard Business Review 2024年4月号

【読書メモ】Harvard Business Review 2024年4月号

皆さんこんにちは。DEIを知っていますか?
DEI(ダイバーシティ、エクイティ、インクルージョン)は、多様性を認め、公平性を保ち、包括的な環境を実現することを目指す概念です。このテーマについて考える機会を得たのは、ハーバード・ビジネス・レビューの最新号を通してです。

特集記事のひとつは世界最大のヘルスケアカンパニーであるジョンソンアンドジョンソンのDEIへの積極的な取り組みに焦点を当てています。

もっとみる
【読書メモ】オールド・ボーイ

【読書メモ】オールド・ボーイ

皆さんこんにちは。最近読んだ漫画「オールド・ボーイ」は、一言で言えば、読者を深い思索の旅に誘う異色のハードボイルド作品です。この漫画は、10年間もの間、理由も知らされずに謎の施設に監禁されていた主人公が、ある日突然自由を得て、自分をこの状況に陥れた犯人を追い求めるというストーリーを展開します。

深まる謎、複雑化する人間関係
物語は主人公の解放から始まり、彼が自身を監禁した人物の正体とその動機を探

もっとみる
【読書メモ】サブスクリプション

【読書メモ】サブスクリプション

皆さんこんにちは。サブスクリプションモデルは、昨今のビジネストレンドの中で最も注目を集めている概念の一つです。このモデルがどのようにして現代の市場に浸透し、多くの企業にとって不可欠な戦略になったのかを深く掘り下げたのが、ティエン・ツォの「サブスクリプション」です。本書では、サブスクリプションビジネスモデルの基本から、その成功要因、さらにはこのモデルを採用することの利点と課題までを詳細に解説していま

もっとみる