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【毒親連載私小説】ほどけない糸

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#親子関係

【毒親連載小説#77】成人後も続く毒親からの呪縛13 父の許しがたい行動④

【毒親連載小説#77】成人後も続く毒親からの呪縛13 父の許しがたい行動④

私は父には本気で
連絡したくなかったのだが、
母が泣きつくように
言ってくるので
本当に仕方なく、
形式的にだけ連絡をした。

日本に到着した時、
羽田空港の公衆電話で
私は父に手短に一言
「日本帰ったから」
と吐き捨てるように伝え
その電話をすぐに切った。

父は母と一方的に
別居をしたにも関わらず
一人暮らしで寂しくなったのか?
もしくは罪悪感を感じたのか?
私の帰国の電話を聞いてからは
いて

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【毒親連載小説#76】成人後も続く毒親からの呪縛12 父の許しがたい行動③

【毒親連載小説#76】成人後も続く毒親からの呪縛12 父の許しがたい行動③

私はこの時、父に対して

「結局、アボジは私に何が言いたいわけ?」
「二人の問題でしょ?
 なんで私にそんなこと言うの?」
「自分がそう思うんなら、
 じゃあ勝手にすればいいんじゃないの」

ときつい口調で突き放し、
電話をすぐに切った。

そして、しばらく父とは
連絡を取らなくなった。

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【毒親連載小説#74】成人後も続く毒親からの呪縛⑨

【毒親連載小説#74】成人後も続く毒親からの呪縛⑨

私が海外で生活を
始めてからのこと。

当時、私は
中国で生活をしていた。

年末に帰国すると、
そして父は私にいつも
こんな見下した口調で
こう言うのだった。

「お前はなんだって
 中国みたいな国に行ったんだ」

年に一度、
帰省し久しぶりに
顔を合わせても
こんな冷水を浴びせるような
言葉しかなかった。

また両親は私に
「お年玉はないのか」と
お金をせびったり、
私を気遣う言葉はおろか、

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【毒親連載小説#72】成人後も続く毒親からの呪縛⑦

【毒親連載小説#72】成人後も続く毒親からの呪縛⑦

親を拒否をすれば脅される。

受け入れれば、またずっと
両親の問題に巻き込まれ続け、
私だけが一人苦しみ続ける。

いずれにせよ
地獄には変わらなかった。

こんなにひどいことをされたのに、
こんなに散々迷惑をかけられたのに…。

それなのに、
私はNoをどうしても言えなかった。
何十年もずっとずっと言えずにいた。

それは、
父や母から認められたい、
愛されたい…。

潜在的に両親からの愛を

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【毒親連載小説#70】成人後も続く毒親からの呪縛⑤

【毒親連載小説#70】成人後も続く毒親からの呪縛⑤

両親には私という
「心のゴミ箱」が必要だった。

そして、私は私で
両親に愛してもらいたい
という潜在的欲求が
この共依存関係を
強く結びつけていた。

それはまるで、
もつれた糸のようだった。

この「もつれた糸」は
たとえ家出をして
一人暮らしをしていようが、
遠くの海外で生活をしようが
程度の差はあれど、
もつれていることに
なんら変わりはなかった。

私は命からがら家出をして
物理的な距離

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【毒親連載小説#69】成人後も続く毒親からの呪縛④

【毒親連載小説#69】成人後も続く毒親からの呪縛④

私はこの正体不明なモヤを
必死で振り払うかのように、
大学の時から覚えたタバコを
くゆらせる毎日だった。

家に一人でいると、
一体、何をどうしたら
良いのか分からず、
いてもたってもいられなかった。

そんな時はすぐに
まずはキッチンに立ち、
換気扇のスイッチを入れる。

そして、
タバコを一本取り出し、
ライターに火をつける。

そして、そのタバコが
吸い終わりそうになると、
また次のタバコを

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【毒親連載小説#67】成人後も続く毒親からの呪縛②

【毒親連載小説#67】成人後も続く毒親からの呪縛②

私は両親と
暮らしてきた生活の中で、
両親から精神的に
自立することは一生できない。

親の言ったことは絶対だと
思い続けていた。

頭ではそれを
受け入れたくないと
思っていても、
長年に渡る体罰や
精神的洗脳が私の体の髄まで
染み込んでしまっていた。

「親が生きるか子供が死ぬか」
「子供が生きるか親が死ぬか」

この二択しかなく、
最終的に子供だった自分を
殺すことを選んできた…。

自分を

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【毒親連載小説#66】成人後も続く毒親からの呪縛①

【毒親連載小説#66】成人後も続く毒親からの呪縛①

私は両親と
一緒に暮らしていた
あの20年余りの間、
この忌々しい
毒親の元を離れれば、
苦痛から解放されて
私は幸せになれる。

そう強く信じていた。

いや、そう信じないと、
とてもじゃないが
生命をつなぐことは
できなかっただろう。

実際に私は、
大学3年の頃に家出をし、
そこから20年以上、
両親とは物理的距離を
置いてきたはずだった。

それにも関わらず、
私はつい最近まで
両親からの

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【毒親連載小説#52】中国渡航編2-6〜リベンジへの道〜

【毒親連載小説#52】中国渡航編2-6〜リベンジへの道〜

この時、30代後半。

年下の彼も私の元を去り、
言いようのない孤独感に
苛まれていた。

「このままこの状態を
続けててもよいのだろうか?」
「私の人生はこのままで
よいのだろうか?」

そんな疑問がたびたび
頭をよぎるようになった。

異国で一人で生活を続ける
言いようのない孤独感。

私はこの気持ちと真正面から
向き合わざるを得なくなっていた。

私は毒親の下で育ちながら、

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【毒親連載小説#51】中国渡航編2-5〜リベンジへの道〜

【毒親連載小説#51】中国渡航編2-5〜リベンジへの道〜

当時、彼は学校に通うために
私の住む地域に住んでいて、
彼は河南省の実家へ
帰省することになった。

新年に日本に帰省していた私は、
日本から持ってきたお土産を
彼に手渡して見送ったのだが、
なんと彼とはこの時を最後に
音信不通で連絡が取れなく
なってしまった。

彼からの突然の音信不通。
私にとっては青天の霹靂だった。

私は一体、何が起こったのか
全く分からないショックで
二週間ほど仕事を休み

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【毒親連載小説#37】海外渡航前のこと 5

【毒親連載小説#37】海外渡航前のこと 5

そのアルバイトとは
実に突飛なものだった。

後にも先にも私は
こんなアルバイトをした
ことはない。

それは深夜とも言える
まだ辺りが真っ暗な時間に
築地市場に出向き、
マグロのセリに参加する。

100を優に超える
たくさんのマグロたち。

私の仕事は
その一本一本のマグロの
競り落とされた値段のデータを
記録することだった。

私はもう一人の女性と男性、
3人でその競りに足を運んだ。

当時

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【毒親連載小説#36】海外渡航前のこと 4

【毒親連載小説#36】海外渡航前のこと 4

その人物とは、
私のアルバイト先のコールセンターで
コンサルティングを担当していたS社長。

後からSさんから聞いた話だが、
彼はアメリカでトレーダーをしていたり
イタリアのシチリア島でマグロを釣り
築地に卸すまでの全ての工程を
ビジネスにしていたという
今こうして書いてみても
ビックリ仰天の人物だった。

私が働いていたのは
国際電話対応のコールセンターで
英語、韓国語、中国語などの
様々な言語

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【毒親連載小説 #27】気づけない父のモラハラ2

【毒親連載小説 #27】気づけない父のモラハラ2

父は昔も今も、
家庭内の問題が起きた時、
本人とは決して向き合わず、
とにかく逃げ回る。

この時も直接、
母と話し合うということから
ずっと目をそらしていた。

そして、父は母には何も言わず、
周辺にいる私たちにこそこそと
陰口のように本人の問題について
話しを始めるのだった。

それと同時に、
父は自分を正当化する「洗脳」を
私たちに始める。
私はこの今も昔も変わらぬ
父の卑怯な行動が
吐き気

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【毒親連載小説 #26】気づけない父のモラハラ 1

【毒親連載小説 #26】気づけない父のモラハラ 1

母はストレートに
怒りをぶちまける人だったのに対し、
父は巧妙な手口で私や兄弟を洗脳し、
見えないところでコントロールする
ような人だった。

それは「皮肉や嘲笑」
という見えづらい一瞬の否定。

時折、言い放つ
緩やかな脅し文句。

そうやって、
相手の様子を見ながら
罪悪感を植え付け、
人の感情を巧妙に操り
コントロールする。

そんなある種の狡猾さを
持っていた。

私が高校ぐらいの頃から、

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