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【毒親連載小説 #27】気づけない父のモラハラ2

父は昔も今も、
家庭内の問題が起きた時、
本人とは決して向き合わず、
とにかく逃げ回る。

この時も直接、
母と話し合うということから
ずっと目をそらしていた。

そして、父は母には何も言わず、
周辺にいる私たちにこそこそと
陰口のように本人の問題について
話しを始めるのだった。

それと同時に、
父は自分を正当化する「洗脳」を
私たちに始める。
私はこの今も昔も変わらぬ
父の卑怯な行動が
吐き気がするほど嫌いだった。

この時期も、
父は母に気づかれぬよう私に
「ご飯でも行くか?ちょっと話がある」
などと言ってこっそりと外へ連れ出される。

そして、
母のパチンコ依存症のことや
母の問題点について延々と話し続ける。

アルコール依存もある母は病気だ
といった口調で徹底的に母を叩く
のだった。

当時、私も単純で、
それをすっかり真に受けてしまい、
母がこの家庭の悪の元凶だと
しばらくの間、信じ続けていた。

私や他の兄弟が
父の母に対する批判に賛同すると、
途端に父の機嫌はよくなる。

きっと自分が正しいということを
私たちの同意を受けることで
認めてもらえたと感じたのだろう。

私たちからの賛同を受けた父は
自信を持ったのか?
母に対してあからさまに排他的な
態度を取るようになっていった。

(つづく)

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