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#プロレス

「それだけが正解じゃないよ」とささやいてくれる一戦

「それだけが正解じゃないよ」とささやいてくれる一戦

2016年の夏。

プロレスラー・鈴木みのる選手が経営するアパレルショップ「パイルドライバー」へTシャツを買いに行きました。

店番をしていたのは、佐藤光留(さとう ひかる)選手。当時彼は全日本プロレスで青木篤志選手と抗争を繰り広げており、世界ジュニアの王座戦を控えていました。

「自分と青木篤志の試合は、プロのレスリングなんです」

この一言、ずっと覚えています。

先日後楽園でおこなわれたエル

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ハードボイルド書店員が考える「ギムレット」の真意

ハードボイルド書店員が考える「ギムレット」の真意

全日本プロレスの若き王者・安齊勇馬選手が、新必殺技を披露しました。

その名もギムレット。肩車で抱えた相手を、捻りながらパワーボムのように落とす強烈な一撃です。

意味はふたつ。直訳の「錐」は技の外観を物語っています。

もうひとつ。ハードボイルドファンには言うまでもありませんね。

いくつかの訳で楽しめるレイモンド・チャンドラーの名作です。

試合を終わらせ、対戦相手とお別れをする切り札にこの名

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「末端からの一撃」と「あきらめの悪い男」

「末端からの一撃」と「あきらめの悪い男」

3月1日に、村上春樹さんと川上未映子さんが書き下ろし短編を朗読するイベントが開催されました。

会そのものが画期的だけど、最も衝撃を受けたのは春樹さんの何気ない一言。ゲストの小澤征悦さんが「風の歌を聴け」の一節を読み上げ、それに対して「僕が生まれて初めて書いた小説なんですよね」とコメントしているのです。

初めて書いた小説でデビュー。

知っていました。しかし改めて活字で読むと愕然とします。

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「一番自分を評価してくれた人」の思い出

「一番自分を評価してくれた人」の思い出

4年前。

いまの職場に来てしばらくは棚を任されず、雑誌の手伝いをしていました。正直「またか」です。最初に入った書店で長く雑誌担当を務めたせいか、以後の職場でも「じゃあやって」となるケースが多かったのです。

しかしある日、店長に「雑誌をやらせるつもりはないから」と告げられました。そしてビジネス書や専門書の棚を作るコツをイチから教えてくれたのです。時間をかけてじっくりと。

同僚の非正規に「ここは

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「レッスルユニバースの価格改定」と「子どもの頃のプロレス観戦事情」

「レッスルユニバースの価格改定」と「子どもの頃のプロレス観戦事情」

レッスルユニバース、値上げですか。

900円から1298円。「うっ」となりました。最低時給で働く非正規の書店員なので。

でもREAL ZERO1やみちのくプロレスの試合を見られるようになるのは嬉しい。なので私はこのまま利用を継続します。プロレスリング・ノアは元々好きな団体だし、DDTももっと堪能したい。男色ディーノ選手とか。フェロモンズがめっちゃ好きでした。

去年読んだ↓も素晴らしかったです

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