井上智洋

無知なリアリストが〈可能性〉をつぶす

無知なリアリストが〈可能性〉をつぶす

書評:松尾匡 編『「反緊縮!」宣言』(亜紀書房) 現在の「安倍晋三 自民党政権」の酷さは目に余るものであり、戦後最悪の政権と呼んでも、決して過言ではないだろう。 『女性セブン』誌2020年7月23日号所掲の記事「安倍政権、7年半の不祥事を振り返るとこんなにあった」のまとめによると、概ね次のようなことになる。 ● 2012年12月26日 第二次安倍政権発足 ● 2013年9月7日  五輪招致「アンダーコントロール」発言が物議 ● 2013年12月6日 特定秘密保護法の強行採

井上智洋が提言する「脱労働社会の可能性」

井上智洋が提言する「脱労働社会の可能性」

〈資本主義の終わりより、世界の終わりを想像する方がたやすい〉  アメリカの思想家フレドリック・ジェイムソンによるこの言葉は、スロベニアの哲学者スラヴォイ・ジジェクやイギリスの批評家マーク・フィッシャーを筆頭に世界中で引用されてきた。自己破壊的な資本主義システムは終わりを迎えるまで世界を喰いつくすのであり、かといって資本主義に取って代わるオルタナティブはないのだ、という諦念がそこにはある。  こうした「出口なしの資本主義」に対して、脱出を試み、敗北を喫してきた論者はかねてから数

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松尾匡が読みとく「国の債務も消費者の債務も帳消しにする意義」

松尾匡が読みとく「国の債務も消費者の債務も帳消しにする意義」

 一方が提示する条件をそのまま受け入れるしかない契約を「付合契約」という。条件に異議がなければよいが、フランチャイズ契約にしろ労働契約にしろ、実質的に契約=命令となってしまっているケースが現実には存在する。交渉の余地がなく、「嫌なら辞めろ」と言われるだけの場合がそうである。さらに本人が頭では納得していても、心身の奥底では悲鳴をあげている場合もあるだろう。これを松尾さんは「考える私/感じる私」という二分法で表現している。  債権債務関係は通常、お互いの自由意志に基づく正当な契約

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高橋真矢が考える「安心な生活が私たちから失われた理由」

高橋真矢が考える「安心な生活が私たちから失われた理由」

税や社会保険の負担が増加し、雇用が不安定化し、人びとの所得が減少していけば、私たちにどんな未来が待ち受けることになるのでしょうか。また、所得や資産の格差は、どんな社会を生み出すことになるのでしょうか。日本経済は、これまで長い停滞を続けてきました。そこに追い打ちをかけたのがコロナ禍です。本書では、立命館大学経済学部教授の松尾匡さんと、駒澤大学経済学部准教授の井上智洋さんという経済学の論客2人と、不安定ワーカーである高橋真矢さんがタッグを組み、これまで常識と考えられてきた経済学の

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気鋭の経済学者とまえだ順一郎さんの講演会を聞いてきました。〜ポストコロナの経済政策〜

気鋭の経済学者とまえだ順一郎さんの講演会を聞いてきました。〜ポストコロナの経済政策〜

昨夜は日本維新の会の東京11区(板橋区)の支部長のまえだ順一郎さん主催のセミナー『ポストコロナ経済政策』に参加してきました👍 まえだ順一郎さんと・・ 明治大学准教授の飯田泰之さん そして、駒澤大学准教授の井上智洋さん の3人によるパネルディスカッションと討論会になります👍 まえださんのツイートによると、3人の共通点は下記のようです。 6番に『政策を語りはじめると時を忘れる』とあるように、かなり白熱した議論になりました。 3人がお一人づつ経済政策の提言をされた後で

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日本社会は慢性的な酸素(お金)不足だから、低所得者だけではなく全員にお金を配らなければ生き返らない。

日本社会は慢性的な酸素(お金)不足だから、低所得者だけではなく全員にお金を配らなければ生き返らない。

年末までお金を配ろう!というキャンペーンをしている。 年末までに追加現金給付!コロナ収束まで継続を!http://chng.it/mjj2sM5qJH そうするとこんな意見が出てくる。 「収入が少ない人に優先してください、収入が多い人には配らなくてもいいです」 確かに一理ある。しかし逆にその善意や、その視点が、日本経済復活の阻害要因になるという話をします。 【高所得者も失業する可能性ある】 まず、いつの時点での収入をベースに試算するんですかという話。2019年に高

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ベーシックインカムは何が問題か

ベーシックインカムは何が問題か

ベーシックインカムとは ベーシックインカムとは、簡潔にいえば、すべての個人に無条件で一定額を継続して給付するという政策です。 いまの社会保障制度を維持した上でさらに一定額の給付が継続される #半ネオリベ型 なら、とてもありがたい政策のように見えますが、そのような虫のよい話ではありません。竹中案は導入することにより #社会保障システム 全体を見直して財源など多くのことを考え直さねばはならない #ネオリベ型 だったりするので批判がでています。また #ベーシックインカム そのも

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「集まるのが大事」第一回合宿勉強会の記録+(政治的・宗教的)自己紹介

「集まるのが大事」第一回合宿勉強会の記録+(政治的・宗教的)自己紹介

 以下は七月三日から五日にかけて「集まるのが大事」と銘打って行われた合宿勉強会の記録である。  主催者は、自粛の圧力に抗してバーを開きつづけた松山孝法氏、共栄主義者、ファシストのトモサカアキノリ氏、そして現代アートの文脈で渋家(シブハウス)というネットワークないしシェアハウスを制作した齋藤恵汰氏の三名。大阪某所で行われた。日程は以下の通り。 七月三日 「技術と経済」 松田卓也: コロナとシンギュラリティ 井上智洋: 最強国家日本の作り方 七月四日 「芸術と批評」 大野左紀

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井上智洋氏×島倉原氏 対談会 『MMT (現代貨幣理論)とは何か』 をレビュー

井上智洋氏×島倉原氏 対談会 『MMT (現代貨幣理論)とは何か』 をレビュー

こんにちは、望月慎(望月夜)@motidukinoyoruと申します。 (blog「批判的頭脳」、togetter、noteマガジン一覧) (拙著『図解入門ビジネス 最新 MMT[現代貨幣理論]がよくわかる本』(秀和システム)(2020/3/24 発売予定)) この度、2020/3/8に開催された、井上智洋氏と島倉原氏の対談会 『MMT (現代貨幣理論)とは何か』(Facebookページ)を拝聴いたしましたので、その内容に関して、散発的かつ細かい論点についてばかりですが

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