「ルックバック」はアニメの技術的側面と創作者故の孤独や葛藤を大衆にも理解できるレベルにまでジェネリックした上で物語を成立させたその娯楽性は優れていると思う。が、娯楽性と芸術性は両立できるというのが私の理想なのでそういう意味では物足りない部分が多かったというのが正直な評価です。
私がなぜ、「聲の形」や「アリスとテレスのまぼろし工場」を評価するのかというと作品の中で描かれた思想やテーマへの作り手の批評的な視点が施された演出に垣間見ることができるから。つまり「観客にこう見てほしい」ではなく「私はこう考えます」という創作者の意思に触れることが観る価値に繋がる。