感想「女であること」(川端康成)
川端康成には女が混じっている。
ジェンダー的な意味でなく、この小説を読んでの感性表現です。
いつまでも若くうつくしい「小母さま」市子の保護下に置くこととなった、2人の娘。
奔放で弱いさかえと、淑やかで強い妙子。
3人の女を軸にして、描かれる「女であること」すなわち「女という生き物」
彼女たちは決して理想的な存在でなく。
さかえの先進的な姿勢で覆い隠そうとする、自身の元気なメンヘラっぷりや。
妙子のおどおどと大人しい態度が剥がれて見える、男に喰らいついて放さない獰猛さ。
地雷女