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アイデンティティ

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日本人で韓国人な私の話
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#在日コリアン

日韓ハーフの最近のアイデンティティ事情

日韓ハーフの最近のアイデンティティ事情

こんにちは。

私は、大阪で在日韓国人3世の父と、日本人の母の間に生まれ、そのままずっと大阪で育ち、今年、就職を機に大阪から離れた、所謂「日韓ハーフ」です。

そんな私のアイデンティティはやはり複雑で、簡単に言えば「私は韓国人だ」というアイデンティティと「私は日本人だ」というアイデンティティと、さらには「私は在日コリアンだ」というアイデンティティがごちゃ混ぜになっています。 

100%日本人だと

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📺「オモニの島 わたしの故郷〜映画監督・ヤン ヨンヒ〜」を視聴して

📺「オモニの島 わたしの故郷〜映画監督・ヤン ヨンヒ〜」を視聴して

10月30日の朝5:00〜6:00にNHK・Eテレで放送された「オモニの島 わたしの故郷〜映画監督・ヤン ヨンヒ〜」という番組を観た。

ヤンヨンヒ監督は、私が今一番お目にかかりたい人物と言っても過言ではない。

ヤン監督のバッググラウンドは、私の家族と似ている部分が多くある。

ヤン監督は、朝鮮総連の幹部である父と、朝鮮総連を激しく支持する母の間に生まれた。

父親は済州島より戦時中に渡ってきた

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2022年8月15日、韓国と日本の間にいる私は。

2022年8月15日、韓国と日本の間にいる私は。

今日は2022年8月15日。

日本では77回目の「終戦記念日」

そして韓国では77回目の「光復節」を迎えました。

以前、こちらの記事にも書いた通り、私は、日韓の間にいる者としてこの8月15日という日が1年の中で1番複雑な心境になる日です。

日本では追悼モード、しんみりした日である反面、韓国ではお祭りモード、わいわいする日であり、そのギャップに混乱します。

私はこれまでずっと日本でこの日を

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ついに80年の時を超えて「故郷」済州島へ。~私の人生初済州島日記1日目~

ついに80年の時を超えて「故郷」済州島へ。~私の人生初済州島日記1日目~

2022年7月末、人生で初めて済州島へ行きました。

済州島は私にとって特別な場所であり、すごく大切な場所です。

それは、曽祖父母が生まれ育った場所であり、私にとってもうひとつの「故郷」だから。

曽祖父母は1940年代前半に済州島から大阪へ渡ってきたとみられています。

曽祖父母が済州島に居たのはもう80年以上も前の話です。

正直、もう済州島に親戚なんていないだろう…。当然のごとくそう思って

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実は、私も"離散家族"だった。

実は、私も"離散家族"だった。

離散家族(이산가족)とは。

一般的に、朝鮮戦争による混乱で韓国-北朝鮮、韓国(および北朝鮮)国内、あるいは韓国(および北朝鮮)-海外の間で離れ離れになってしまった家族のことを指し、その数は1,000万人以上にも及ぶと言われています。

しかし、日本にはもうひとつの離散家族が存在します。

それは、北朝鮮に渡った在日コリアンと、日本に住んでいる在日コリアンの離散家族です。

在日コリアンの"帰国事

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顔も知らない親戚の貴方へ✉️ (ルーツ巡りの旅に向けて)

顔も知らない親戚の貴方へ✉️ (ルーツ巡りの旅に向けて)

私はこの夏、済州島に行きます。

大好きだった曽祖父母が生まれ育った韓国・済州島へ。

目的は、自身のルーツ巡りをするため。

その旅に向けて、現在少しずつ準備をしている段階です。

そのひとつが曽祖父の除籍謄本の取得。

除籍謄本から曽祖父の弟たちの息子や孫、ひ孫たちが未だに済州島に、しかも私の本籍地(曽祖父が生まれ育った場所)に住んでいる可能性がかなり高いという事実が判明しました。

そこで、

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100円で自身のルーツを辿る

100円で自身のルーツを辿る

私はこの夏、ついに自身のルーツを辿るために済州島に向かいます。

曽祖父、曽祖母が生まれ育った済州へ。

ルーツ巡りの旅をするにあたって、親族の情報を集めたい!だけど祖母に話を聞く以外どうしたらいいのか分からない!という状況にあった私。

そんな時、「除籍謄本(제적등본)」を発行して貰えば、自身の親族について調べることができるという情報を目にしました…!

そもそも、21歳の私には「除籍」という言

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生活韓服を買いました✨

生活韓服を買いました✨

タイトル通り本日!人生で初めて生活韓服を購入しました👏🏻✨

生活韓服とは、伝統的な美を活かしながらも着やすく実用性を重視した新しい韓服のことです。動きにくい伝統韓服の不便な点を改良したという点で以前は改良韓服などと呼ばれていましたが、その頃のものとはまた違った、洗練された美しさがあるのが特徴といえます。
(KBS WORLDより)
http://world.kbs.co.kr/service

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祖父

祖父

私は父方の家族の話をする時、気付けば祖母の話ばかりをしているような気がする。

皆さんも私の記事を読みながら、もしかすると感じていたかもしれない。

祖父は?と。

祖父の話があまり出てこないのはなぜか。

それは端的にいうと祖父との関わりがあまりなかったからだ。

祖母は今も健在だが、祖父は私が小学校低学年の時にこの世を去った。私にとって最も早くに亡くなってしまった身近な人だった。

私が小さい

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📖「ぼくは挑戦人」

📖「ぼくは挑戦人」

私はあまり本を読む方ではありません。

大学生の今は恥ずかしながら、本当にゼミとか授業で提示された本くらいしか読んでいません。

そんな私ですが、どうしても読みたい、いや読まなければいけないと感じて、とある本を購入しました。

「ぼくは挑戦人」 著者:ちゃんへん.

ちゃんへん.さんの存在は、フォトジャーナリストの安田菜津紀さんがTwitter上で紹介していて知りました。

ちゃんへん.さんはジャ

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ハンマニと。

ハンマニと。

私は、成人の日には振袖を選んだ。

日本の行事には日本式で参加したいと思ったから。

だけど、私はチョゴリを着ることも選んだ。

「おばあちゃん!成人祝いに一緒にチョゴリ着やん?」

電話した時、おばあちゃんは照れながらもすごく嬉しそうだった。

私自身はチョゴリを何度か着たことがあるが、祖母の韓服姿は見たことがなかった。

それもあって一緒に撮りたいなと思った。

レンタルと撮影をお願いしたのは

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ハンマニへの恩返し

ハンマニへの恩返し

父方の家では、祖母のことをハルモニではなく「ハンマニ」と呼ぶ。

私自身は祖母のことを「おばあちゃん」と呼んでいるが(笑)

ハンマニという呼び方は全羅道の方言だそうだ。きっと一世からずっと伝わってきた呼び方なのだろう。

そんな私の祖母は、小さい頃から私をすっごく可愛がってくれた。

祖母にとって私は初孫で、自分で言うのもどうかと思うがそりゃ可愛くて仕方なかったと思う。

私の両親は共働きだった

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継承への気持ち

継承への気持ち

「子供の名前を韓国っぽくしたいとかないん?」

時々聞かれる質問だ。

私は在日韓国人4世にあたるわけだが、そこそこ色濃く韓国の文化が残っている方ではないかと思う。(「わたしの文化」という記事を見ていただければ分かると思う。)

父を朝鮮学校に通わせるかどうかや、日本に帰化させるかどうかでもかなり揉めたと聞いたから、きっとひいおばあちゃんみたいな上の世代の人たちは、韓国の文化を継承したいという気持

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実は留学を諦めることにしました

実は留学を諦めることにしました

読んで字の如くですが、私、韓国への留学を諦めることにしました。

以前から何回か記事でも述べてきた通り、私は2020年の春学期から1年間、韓国に留学する予定でいました。

でも、国籍の問題、そしてコロナの影響を受けほとんど無期限延期状態になっていた私…

先月、行けるかどうかは分からないけど、2021年の春学期からの留学を希望するかどうか教えてくださいと学校から連絡がありました。

正直、すごく悩

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