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求職リアル‼

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人生何度目かの求職活動。 生活の大半を占める仕事という、生きて行くための居場所探しは、社会に出て働くという現実の難しさと厳しさをまざまざと見せつける。 働くことは生きることなのか…
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#自分

12月17日

 母の離職票が届いたので、ハローワーク行きに便乗した。応募したい求人があったわけではないが、求職者マイページが三ヶ月の利用期間を経て無効になって久しい。有効化してもらうには再度訪れねばならず、それだけのためにわざわさ片道三十分以上かけなければならないのが、時間もガソリンも勿体なく思え、不便さに苛々しながらも放置していたのだった。
 ハローワークは閑古鳥であった。こんなに空いているのを見たことがない

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10月3日

 10月に入って、求人数がドッと増えた。といっても、惹かれるものが皆無なのは変わらない。
 月初めはいつも、有り得ない量の求人が入る。それはほぼ毎月の常で、珍しい事では無い事にいい加減気付いている。私にとっての〝求人〟が無いことにもそろそろ慣れてしまったが、それを「仕方ない」と思ってこの先の人生を生きて行けるわけではないので、もどかしい。
 最近、自分に暗示をかけることを忘れていた。
「なるように

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9月25日

 今日、最後の認定日を迎えた。コロナによる救済措置のお陰で、60日伸びた給付期間だったが、与えられたチャンスは無駄に終わった。
 認定日が近付く度に焦った。自分の道だと思える場所が見当たらず、100点満点など無いのだという諦めと、兎に角仕事がしたいという思いから、少しでも条件に引っかかればチャレンジは続けたものの、何ひとつ結果には繋がらなかった。その都度落ち込んだが、何処かでホッとする気持ちもあっ

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5月29日

 何の進展も無いのを良いことに、無職のだらだら生活に馴染みつつある。仕事が見付からないのはかなり心配なのに、この状況に危機感が薄れつつあるのは、緊急事態宣言が解除になったとはいえ、外が未だ静かだからかも知れない。
 以前、無職期間を過ごしていた時は、自宅の側にある学校から聞こえてくる子どもの声やチャイムの音、校内放送などに心を掻き乱された。自分が必要とされる場所がなく、自宅で悶々としている状況が恐

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5月11日

 コロナで思うようにならない中で、母の日のイベントを例年に近い形で迎える。テイクアウトのランチとティーとディナー。花とブランドバッグのプレゼント。外食でなく、テイクアウトというだけで、若干質素になった。
 無職でお金がないのをわかっている母から、再々「今年は良いで」と遠慮されたが、生きているからこそ出来ること。どちらかが旅立った後ではしたくても出来なくなる。預金が0にならないうちは、喩え困窮状態だ

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5月4日

 仕事が決まったのか…と、嫁と乳児を連れて日帰り帰省した弟に言われる。
「まだ。どうしたらいいと思う?」と、気軽に尋ねてみたら…
「そんなん、妥協するしかないんちゃうん?」と、呆れたように返された。
 バイクの宅配業でもやれと言う。
 バイクの宅配業が良いとか悪いとかではなく、何故その仕事が私の仕事になると思えるのか、まるで解らなかった。今までやってきた仕事でもないし、これからしたいと思っている仕

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4月25日

 同時期に求職活動を開始した犬繋がりの知り合いが、無事、再就職したと聞いた。世帯主で学生の子どもが二人おられる身。良かったね…と心から思う。
 一方で、何の進展も無い我が身と比べて凹む。比べるなと言う方が無理な話だ。
 私は世帯主では無いし、子どもがいるわけでもない。しかし一人で生きて行かなければならない身。今は実家暮らしで親と同居していても、順番通りだとしたらいずれ一人になる。そして当たり前だが

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4月17日

 朝から嫌な夢をみた。あらゆるトラウマが見せた幻だ。気になっていること、悔いていること、それらを挽回しようとしても、現実では出来ないので、夢に出てきたようだ。
 自分の力ではどうしようも出来なかったことが、時々リアルな夢として登場する。現実との見境が付かなくなって、それが遠い昔のことなら、実際に起こったことなのか、夢で見たことだったのか、わからなくなってしまったものも多い。このまま変わらなければ、

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4月15日

 すっきりしない一日。
 収穫も無し。
 因って希望が無い。
 先日の雨で畑の状態も悪いので、捗らず、達成感も無い。他所の畑のおじさん、おばさんが声を掛けてくれるが、彼らに比べて随分若い私が、毎朝畑に来ていることを不審に思っているのが手に取るようにわかる。そりゃ、そうだ。コロナショックに陥って外出自粛規制が掛かっているとはいえ、仕事に出掛けている人もいるのだから…。
 仕事を引き継いだ相手と連絡が

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