マガジン

  • 平凡非凡の狭間にて

    平凡な日々の中で、時折ほんのちょっと顔を出す非凡な刺激が、人生を面白くする。それに生かされ、今がある。そんな見逃しがちな命の糧について綴りました。

  • 求職リアル‼ 2

    終わらない職探しの日々、第2弾。 十ヶ月を経て再開。

  • 求職リアル‼

    人生何度目かの求職活動。 生活の大半を占める仕事という、生きて行くための居場所探しは、社会に出て働くという現実の難しさと厳しさをまざまざと見せつける。 働くことは生きることなのか、生きることが働くことなのか。 すったもんだの現在進行を、リアルに綴ります。

  • 出戻り小学生

    根っからの学校嫌いが大人になって、まさかの学校で働くことに…。 現場における謎と不思議、笑いと感動に溢れた日々の記録。 今でも、戻れるのなら戻りたい…。

  • コロナ日記

    コロナになりました。今更…。 基本健康体も流行に乗った、コロナ生活の記録。

最近の記事

警察にお世話になりました? ②

 仕事の帰り道、自宅まで残り数百メートル…という場所で火事があった。  住宅密集地で、車も通るが離合が難しい狭い道。消火活動のためこの先は通れないのだと、一人の警官が道を塞いでいた。車はダメだがバイクや自転車は通れるのだろうか…とそのまま進むが、「ここは通れません」と止められる。しかしここを通らなければ帰れないのですが…。この先の信号を渡らないと、住居へ続く道へは出られない。事情を説明し、何処をどう通ればこの先の信号へ出られるのか尋ねる。 「そんなんわかりません。自分でスマホ

    • 警察にお世話になりました? ①

       警官は日常的に見かけるが、積極的に関わるような場面は殆どない。と思っていたら、以前、珍しい形で声を掛けられたことがあったのを思い出した。  夜、例の十中八九行く大きめの公園に、犬と散歩に出かけた。  この夜は私たちしかいなかった。公の園のど真ん中で『よっこらしょっ』と腰を下ろす犬。彼の散歩には、半分くらい〝休憩〟が入る。休憩すると言い出したら押しても引いても動かないし、挙句の果てに身を横たえて寝だしたりするので、ある程度はこちらもお付き合いしなければならない。  公園のど真

      • 警察にお世話になりました ③

         二度書いて、『三度目はありませんように…』と思っていたのに、まさかの三度目が起こった。と言っても、全て自分から関わって行っているような事情。放っておけば関わらずに済んだのに、自分からって…これ、本当に必要だったのか?とそろそろ自らを疑い始めている。 〝出しゃばり〟とか〝お節介〟とか〝余計なお世話〟とか…。いずれも誰かに言われたことはないが、もしかしたらそう思われるようなことだったのかも知れないし、三度の間隔が一ヵ月半と短すぎるので、自分で自分に戒めを科す必要がある気にもなっ

        • 警察にお世話になりました ②

           夜、大きめの公園に犬と散歩に出かけた。毎晩十中八九行く。彼が刺激を求めて他の旅路を要求しない限りは…。  園内に外灯はあるが、殆ど暗闇。時々若者が集って騒いだり、カップルが密会していたりするが、犬と我は気にしない。だって此処は公園。公の園である。税金払ってるんだから利用させていただきますよ。ってな具合で、犬と人間は、夜遊びしている人々を気に掛けない。不審がって近付こうとしないのは我が母親の方で、ある意味気遣いが出来るとも言えるが、無頓着と言うべきか、娘の方が妙に肝が据わって

        警察にお世話になりました? ②

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        • 平凡非凡の狭間にて
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        • 小説
          2本

        記事

          警察にお世話になりました ①

           と書くと、とっても悪いことをして、頭を下げて出てきた感じだ。 〝二度あることは三度ある〟と言うし、三度目なんて無い方が良いと思うので、『三度ありませんように…』と願いつつ、こういうタイトルにしてみました。  とはいえ、お世話になるようなことをしたつもりはない。結果的にお世話になっただけなのだが、私の〝余計なお世話〟で〝お世話になった〟と言うのが正しい気がする。なんや、余計わからん感じもしますが…。  会議のため、たった一駅だが、電車に乗った。改札を出て階段を下っていると

          警察にお世話になりました ①

          承認欲求について調べてみた

           近年テレビで、【承認欲求】という言葉を度々耳にする。  あまりにも物事が上手くいかず、人並みに生きられていないと感じるばかりか、自分の存在価値に疑問を抱き始め、この世に私はいらないのではないか…と本気で考え始めている今日この頃。  一方、連日のように事件や事故が起こり、見知らぬ誰かの未来に突然幕が引かれてゆく。無駄に生きている私にはまだ明日という未来が残されているというのに、誰かから必要とされ、ありとあらゆる夢や可能性を秘めているかも知れない人々の人生が、突然無くされている

          承認欲求について調べてみた

          「就職氷河期世代」集中支援策

          【厚生労働省は二十九日、バブル崩壊後の就職難で安定した職に就けなかったり、引きこもったりしている「就職氷河期世代」の集中支援策を公表した。】  起き抜けの身支度中、朝のラジオで耳にしたのは数年前。  思いがけず浮足立ち、直後に早速調べてみた。  先ず、《就職氷河期世代》とは…  就職難に陥った一九九三年頃~二〇〇四年頃の約十年、就職氷河期と呼ばれた時期に高校や大学を卒業した、現在三十代半ばから四十代半ば頃の世代(支援策発表当時)を指す。  バブル経済崩壊後の景気後退で企業

          「就職氷河期世代」集中支援策

          〝比べる〟は愚かか?

           子どもは自分の親を選んで生まれてくるのだという。そうなのであれば、豊かな家庭を選んで生まれてくる子どもが多いことは当然とも思える。  では経済的に貧しかったり、親自身に課題が多すぎて不幸な末路を辿った子どもも、その親を選んで生まれてきたと言えるのだろうか?  一方、子どもを望んでいても、恵まれない家庭というものはある。望んでも、努力しても子どもを得られない親というのは、子どもに選んでもらえる価値がないということなのだろうか? 〝子どもは自分の親を選んで生まれてくる〟という話

          〝比べる〟は愚かか?

          愛と恋と死と

          『年下は何を考えているかわからない』  いつからか、そんな偏見が自分の中に沈むように潜んでいた。  年下といっても、何を考えているのか解らないのは、大人の男性に限る。必ずしも、すべての…というわけではなく、何の抵抗も無く心を開いて話をしてくれるタイプの人には当てはまらない。彼らは、私が決して苦手ではない子どもや年上の男性と大差がないからだ。年齢とは反比例して、ただ純粋に無邪気であるか、心が年齢以上に成長して、立派に大人であるかだから…。 〝年下〟というのには、我が弟も含まれる

          愛と恋と死と

          尽くす女 ②

           数ヶ月後、長らく連絡が途絶えていた友人二人と、約二年ぶりに再会して食事をする機会を得た。連絡が途絶えた理由が解らず、もやもやしていたのは私だけで、実際、それぞれ『おかしいな』とは感じていたらしい。唯、それ以上追及しなかったのは、一人は休日の度に恋人のところへ赴き、もう一人は思い立って起業。二人共、特に変わらずのうのうと生きていた私と違って、以前とは生活ががらりと変わり、多忙を極めていたせいであったのだと想像した。  恋人との関係が忙しい彼女は苦労人で、恋人が出来たことは喜ぶ

          尽くす女 ②

          尽くす女 ①

           先日出先で、少々理解に苦しむ光景を目にした。  この日は月に一度の観劇の日。駅から劇場へ向かう為、ショッピングビルを通って外へ出ると、丁度雨が降り始めた。  梅雨の最中、事前の天気予報でも雨マークを示していたので、傘は常備している。横断歩道の信号が赤だったこともあって、私は一旦、屋根のあるところまで数メートル戻ってから傘を差し、再び横断歩道まで進んで信号待ちをしていた。  歩行者の八割は女性。行き先も恐らく同じであろう。そこへ、大柄な男性が一人、女性の集団を掻き分けるように

          尽くす女 ①

          電車で足を踏まれた日

           都会に出掛けて行った帰り、電車内で足を踏まれた。  車内は平日夕方の帰宅ラッシュ。そこそこギュウギュウの、限りなく満員電車に近い状態。出入り口付近に立っていたら、慌てて飛び込んで来たマダムに…。  踏んだ自覚があったのであろうマダムは、慌てて「すみませんっ」と低頭平身に謝る。マナーが良かったからではなく、特に痛くも無かったので、ペコペコされて逆に恐縮した。  地下鉄が民営化されて、メトロという名前に変わってから、車内の座席が減り、車イスやベビーカーなどに無理のないようなスペ

          電車で足を踏まれた日

          人間断捨離 ②

           嘗て一緒に仕事をして、多少家の行き来もあった年下の友人からは、年末に喪中ハガキが届いてびっくりした。そもそもハガキでの連絡はお金がかかるため、メールで各所へ連絡することにしたらしいのだが、私のところへは連絡が着かなかった為、ハガキを出したのだと書かれてあった。  慌てて電話をすると連絡は着いたが、彼女から、「長いこと連絡取ってないから、アドレス替えたけど連絡もらえなかったんやと思ってました」と告げられ、大いに驚いた。  私はメールのアドレスを変えていない。  よくよく話を聞

          人間断捨離 ②

          人間断捨離 ①

          【断捨離】という言葉を知って、幾久しい。  嘗て親がゴミ屋敷に住んでおり、それを快く思わずに生きて来たので、物は大事に使う方だが、寿命と見限れば、自分は潔く捨てる方だと思っている。  かといって必ずしも物の少ない部屋に住んでいるわけではなく、そこそこ物は多い。特に衣類。  したい仕事を続けられない事情が出来て、更に雇ってくれる店等があるなら、服屋さんで働くというのも選択肢として無くはないと思っている。そんな考えすら頭の片隅に生まれるほど衣服というものが好きなので、実際箪笥もク

          人間断捨離 ①

          イヤリングが痛い

           子どもの頃、イヤリングに憧れた。大人が様々な貴金属で飾り立てる中、指輪でもネックレスでもなく、一途にイヤリング。落書きで描いた女の子にも、イヤリングを着ける。大人になったら素敵なイヤリングでお洒落するのが楽しみだった。  アクセサリーを着けても、イキっているように見えないくらいええ年の大人になった時、イヤリングに挑戦してみた。通販の安物だが、服装に合わせようと、気に入って買った物。友達4人で出掛けた京都の観光先にて速攻で落としたらしい。帰りの電車では、既に片方無かった。  

          イヤリングが痛い

          ある日の出来事 ②

           私は、両親の不仲をまともに見て育った長子として、子ども時代を複雑な心境で過ごした。幼すぎれば見過ごしていたであろうことも、僅かな年の差によって、ほんの少し分別がつくというだけで、見なくて良いものも見えてしまうことがあったのだ。  弟は感受性の豊かな子であったため、色々と気に掛けられながら育った。一方、自他ともに認めるぱっぱらぱーであった妹に対しては、ある種、放任的であったともいえる。かといって長子が構われて育ったかと言えば決してそうではない。  結局、二時間近く喋り、笑って

          ある日の出来事 ②