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礼儀正しさについて

読んだ本の内容をまとめておくと、アウトプットした結果として更なるインプットになりますし、本を読まない部下たちも、数ページであれば目を通してくれたりするので、いつの間にか習慣になってしまいました。

今回は、いつものコラムとは少しテイストが変わりますが、過去に読んだ本の備忘録の開示をさせていただきます。

本日の一冊はこちら。

テーマは、「礼節は自分も人も幸せにする」ということについて。

先ずは礼節の対極にある「無礼」について。

  • ある言動が無礼かどうかは、相手がどう感じたかで決まる。相手がその扱いをどう感じたかが重要。(ハラスメントと同じ)

  • 私たちは人と人とのつながりが重要と知っていながら、つながり方にさほど注意を払っていない。

  • 誰かが粗末に扱われている場面は、自分にとってのストレス要因ともなり、自分の体験が損なわれることと同じである。
    (言葉と同様に自分ごととして捉える)

そして、仕事において無礼や礼節はどのような影響を及ぼすか。

無礼な人がもたらす5つのマイナス要素

  1. 無礼な人は同僚の健康を害する

  2. 無礼な人は会社に損害をもたらす

  3. 無礼な人はまわりの思考能力を下げる

  4. 無礼な人はまわりの認知能力を下げる

  5. 無礼な人はまわりを攻撃的にする

  • 人、企業が無礼な態度によって被る損失は、一般に思われているよりはるかに大きい

  • 理不尽な扱いを受けた人は、精神状態を正常に戻すのに力を使うため、集中力、注意力を削がれる。

  • 企業内に無礼な人がいるとわかると、顧客はたとえそれを直接、見ていなくてもその企業との取引を避けるようになる。

  • 理不尽な態度は人の思考力を奪う。思考力を奪われた人は目の前にある情報に気づけなくなる。

  • 無礼な人が近くにいると、その影響を受けて自分も無意識のうちに破壊的、攻撃的な思考をしやすくなる。

礼節がもたらす5つのメリット

  1. 仕事が得やすい

  2. 幅広い人脈が築ける

  3. 出世の可能性が高まる

  4. 礼節ある上司のチームは高い業績を上げる

  5. 礼節ある経営者は従業員に安心感を与える

  • 人は尊重されると、自分に価値があると感じ、力を発揮することができる。リーダーの礼節ある態度は部下の気分を高め、その人が属するチームや企業の業績も上げることができる。

  • 敬意はほんの些細な態度に現れる。それだけで得られる結果は違ってくる。

  • 無礼な人が成功することもあるが、無礼なことが何か有利にはたらいたわけではない。

礼節ある態度とは

  1. 人に感謝する

  2. 人の話をよく聞く

  3. わからないことは謙虚に人に尋ねる

  4. 他人の良さを認める

  5. 成果を独り占めせずに分かち合う

  6. 笑顔を絶やさない

無礼は無礼を生み、礼節は礼節を生む

  • 誰かの言動の影響は、直接関わった人だけではなく、はるか遠くにまで広がっていく。あなたが誰かに無礼な態度を取れば、その影響は、態度を取られた人だけではなく、その人と関わった別の人にも伝わることになる。

  • 無礼な人を隔離して、他の人たちとの接触を断つのは有効な方法ではある。ただし、それで何もかもが解決するわけではない。

  • あなたが礼儀正しい態度を取れば、それによって周囲の人たちも礼儀正しくなるという好循環を生むことができる。

  • 相手を気遣わねば、相手が自分を気遣うことはない。

  • 人は、その人にどういう気分にさせられたかは決して忘れない。

自分の礼節をチェックする

  • 無礼さのテストを受ける。

  • 自分の欠点、改善すべき点を知るために、他人からフィードバックを得る。自分の盲点を知る。自分で気づいていない言動で印象が左右されてしまう。礼節を高める鍵は本人の自覚にある。

  • 自分の言動を具体的にどう変えるべきかを知るために、他人からアイデアを集める。

  • 自分を客観的に評価してくれる人を身近に見つける。または客観的な評価基準を見つける。言動を改善させる努力がどの程度、効果をあげているかをそれによって判断する。

  • 自分を大切にすることも必要。運動、睡眠、栄養を十分に取ることで、態度は改善され、他者との関係もより良いものになる。

礼節ある人が守る3つの原則

  1. 礼節ある人は笑顔を絶やさない

  2. 礼節ある人は相手を尊重する

  3. 礼節ある人は人の話に耳を傾ける

  • 礼節とは、根本的には、人間らしく相手と関わることを意味する。自分は他人と関わる時に果たしてどういう態度を取っているのかを確かめる必要がある。
    「お願いします」「ありがとう」

  • 礼節ある態度を取ると、温かい人間、そして有能な人間だと思ってもらえる可能性が高まる。

  • 礼節ある態度を取るためには、まず、微笑む、相手の存在を認める、話を聞く(話す:聞く=1:2)、という3つの基本動作を実践する必要がある。

無意識の偏見を取り除く(否定を無くす)

  • 誰もが無意識の偏見を持っている。それが思考や他人との関わり方に影響を与える。

  • 自分にどのような偏見があり、それが他人との関係にどう影響しているのかをよく考える必要がある。

  • 自分の職場内で無意識の偏見に対する意識を高める。誰かが誰かに対して誤った先入観を持っていることがわかれば、それについて遠慮なく話し合い、なぜそれが人を傷つけるのかを皆が理解できるようにする。

ワンランク上の礼節を身に付けるための5つの心得

あなたの行動がまわりを変える

  1. 与える人になる

  2. 成果を共有する

  3. 褒め上手な人になる

  4. フィードバック上手になる

  5. 意義を共有する

  • リソースは惜しむことなく他人と共有すべき。ただし、賢いやり方で。

  • 成果を独り占めにしない謙虚さが大切。貢献してくれたすべての人と手柄を分け合う。

  • フィードバックを与える際には注意する。フィードバックを受ける相手がどういう人かをよく知る必要がある。そのフィードバックによって相手がどういう気持ちになるかを理解する。

  • 個々の人に、自分のいる意味を感じさせることが重要。自分の仕事が実際に他人の役に立っているとわかれば、いる意味が感じられる。

礼節あるメールの作法を身に付ける

(相手が受け取るのは書かれた文字だけと認識する)

  • メールは非常に誤解されやすいものであると認識する。ユーモアや皮肉を盛り込みたいとき、誰か、何かを批評したい時は、何度も書いた文章を読み返し、本当に適切かをよく考え、問題がありそうならやめる。

  • 自分が今、伝えたいことがメール向きかをまず考える。自分の感情、相手の感情、目の前にある問題は、もっと情報豊かなコミュニケーションを必要とするのではないか。少しでもそう思ったら、メールはやめて電話をするか、スカイプなどで話すか、もしくは直接会うようにする。

  • メールの使用には一定の規則を設けるべき。どうすれば相手を尊重することになるのかを考えて規則を決める。まず、週7日、1日24時間、いつでもお構いなしにメールを送ることはやめるべき。

  • 自分がどのくらいの頻度でメールチェックをしているか確認する。メールチェック、返信ともに、1日に3、4回にとどめることが望ましい。まずは試しにチェックを減らして、自分の気分や生産性がどう変わるかを見る。

礼節ある人を見極める採用システムを作る

  • 無礼な人を入れないことが重要。

  • その人の人格がよくわかる質問をする。

  • 自社の価値観をあらかじめ明確に志望者に提示する。それをもとに志望者が自分で決断をするよう促す。その価値観が支配する組織の中で本当に働きたいと思うかを自分で考えてもらう。

礼節を高めるコーチングを取り入れる

(所内の礼節はあなた自身の態度から)

  • お互いの目を見る

  • 常に真実を話す

礼節のための規範

  1. 互いに対する挨拶とお礼の言葉を忘れない

  2. 「よろしくお願いします」と「ありがとう」を必ず言う

  3. どのような状況であっても、すべての社員を敬意をもって平等に扱う

  4. 自分の言動は必ず他人に影響を与えるということを自覚する

  5. 他人からのフィードバックを歓迎する

  6. 他人から見て接しやすい人間になることを心がける

  7. 率直で正直だが、思いやりのある態度を保つ

  8. 他人の仕事ぶりを認める

  9. 他人の時間を大切にする

  10. 無礼な態度を見過ごさない

誤った評価システムを改善する

(チーム内外の全ての人を尊重するルール)

  1. チームを守る

  2. 泣き言、不平を言わず、言い訳をしない(できない理由を言わない)

  3. 行動を早くする

  • 社員同士がどう接するかを謳っている企業はほとんどない。

  • 礼節のある行動を取った人を評価できるシステムを作る。間違いなく評価されるのだとわかれば、礼節ある行動を取る動機になるし、すでに行動の良い人はそれをさらに強化しようとする。それは、企業の業績にも好影響をもたらす。

  • 成果をあげることに貢献した人を見逃さずに評価することが大切。評価されれば、その人はさらに力を尽くそうとする。企業、あるいはチームが目標に向かって進むのに、誰が大きな貢献をしているのかをよく見る。そして貢献した人はすぐに評価する。

  • 仕事の結果だけではなく、過程が評価される文化を作る。成功を収めた人だけではなく、成功に向かって動いた人を高く評価することを皆が当たり前だと思うようにする。

無礼な社員とどう向き合うか

行動を改善させる4つのステップ

  1. 証拠を提示する

  2. 証拠の妥当性を確認する

  3. 悪い行動を続けた場合にどうなるかを伝える

  4. 改善を実行させる

  •  改善には周囲の協力が不可欠。(周囲からのフィードバック ⇒ 本人の自覚 ⇒ 周囲への謝罪 ⇒ これからの改善への協力依頼 ⇒ 成果の確認)

  • 社員の行動を矯正するには、そのためのフィードバックを与えることが必要。良くない行動が見られたら即座に、確実に矯正しなくてはいけない。

  • その社員がいかに優秀でも、態度が悪ければ手加減をしてはいけない。また、顧客、供給業者など、社外の人間が社員に無礼な態度を取ることも許してはいけない。

  • 辞めていく社員にも敬意をもって丁重に接する。社内の人間も見ていることを知る。

  • 辞めた社員へのケアも大切。半年後くらいに退職後面接をするのも有効。

無礼な人から身を守る方法

未来に目を向けるための7つの方法

  1. 目標を定め、進歩を実感する

  2. 自分を成長させてくれるものをみつける

  3. メンターの助けを得る

  4. 食事、睡眠、運動、マインドフルネスを活用する

  5. 仕事に意味を見出す

  6. 社内外で良い人間関係を築く

  7. 社外の活動で成功を目指す

  •  できるだけ多くの時間を、自分を笑顔にさせ、元気にさせてくれる人と過ごす。

  • 無礼な扱いを受けた時は、その出来事を何度も繰り返し思い出さないようにする。また、その時の状況をあまり深く分析しすぎないようにする。誰かに対するネガティブな思考に長い間とらわれると害になる。

  • 自分の仕事ができるだけ意味深いものになるよう努力する。自分の長所をできるだけ伸ばす。

  • 普段から適度に運動をし、正しい食生活をし、睡眠は十分に取るよう気をつける。そうすれば、無礼な扱いを受けても健康を害することは少なくなる。

あなたはどういう人間になりたいか

  • 変わるタイミングなんて関係ない

  • 感謝の気持ちを伝える

  • 礼節は人生に良い影響をもたらす

あなたに礼節があれば、仕事も、仕事を離れた人生も必ずうまくいくはずだ。

あなたが何歳でも、どういう環境にいようと、礼節を高める努力はできる。

あなたは今日会った人にどういう態度を取っただろうか。

もしかしてあなたが当たり前だと思っている態度はすでに時代遅れかもしれない。あなたは周囲の人たちを元気づけているだろうか、それとも意気消沈させているだろうか。それをよく考えてみよう。

自分をどういう人間にするか、私たちはそれを自分で選ぶことができる。良くなろうと決心することはいつでもできる。

礼節をもって接することを通して、部下たちに「自分の持っているものを職場に惜しみなく提供したい」と思わせる環境を整えていくことが上長の役割である。
クリスティーン・ポラス
「Think CIVILITY 「礼儀正しさ」こそ最強の生存戦略である」

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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