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唐揚げAI、メンチカツを買う

唐揚げAI、メンチカツを買う

午前1時、唐揚げ大好きAI午前1時、ラジオで呂布カルマがAIについて話していた。
「AIに仕事奪われるってよく言うけど、AIも膨大なデータからパターンを生み出しているだけ」「経験とそれを選ぶパターン、それだけをもって自我と言えるのか」「意思みたいなものと、選択パターンの間にいろんなものがある」「例えば、唐揚げが一番美味いのは知ってるけど、今日はメンチカツいっとこうか、みたいなことをAIはできないの

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或いは闇鍋

或いは闇鍋

最近、気が付くことがあって、記録のためにここに記しておく。

百合、または神についてこのところ作業量は大したことがなくても精神的に気を張らなければならない場面が多く、その所為か神経が摩耗している感じがある。日頃より神経細胞の集合体を扱っている身として「神経が摩耗」という表現を使うとどうにも痒い感じがして(i.e. 誤用とされている慣用句の使い方を敢えてしたときのような違和感)気持ち悪いのだが、他に

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キッチン

キッチン

その日は低気圧が来ていた。
僕は気圧が原因で体調を崩すほどやわではないと思っていたが、いくつか条件が重なると弱いらしい。前夜寝付けずに中華統一を目指す王様のアニメをだらだら見ていたら朝が来ていて、仕方なしといった体で布団を被り、目が覚めたら頭頂部が割れていた。恐らく睡眠中に何者かにバールのようなもので頭部を強打されたのだろう。黒卑村もびっくりの治安だ。

しかしながら現代は春秋戦国時代とは違い、大

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キューバリブレ

キューバリブレ

Netflixをはじめとした動画ストリーミングサービスは視聴内容に応じてユーザの好みそうなコンテンツを提示してくる機能を備えている場合が多い。Amazonのように商品そのものを売りつける目的であればなるほどこれは有益なアプローチであると得心するに容易いが、「こんな動画を見ているお前の同類はあんな動画も見ています」と提示されたところで「へぇ、そうなの」以上の感想はなかなか得られないのではないだろうか

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ただただ長いだけの話

ただただ長いだけの話

先週寝付けない日があって、ただ長いだけの退屈な話を書いた。暇ができるとすぐメモ帳を開いて頭に浮かんだことを書き留める癖がある。疲れるし目は冴えるしで良いことなど何もないがどうにもやめられない。こんなゲロみたいなものを投げつけることについて確かな抵抗はあるが出来てしまったものは仕方ない。どんなひどい出来の料理であっても調理してしまったなら口にしなければならないということと似ている。ゲロっぽい料理を好

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髭の対価

髭の対価

最近ハライチの岩井が書いたエッセイ本を買った。

僕は芸能人が本業の片手間に書いた本など買うタイプではないと思っていた。芸能人が書いた本というのは、まず前書きに「私の本業は物書きではないため自信はなく〜(中略)世間や出版社に促されるままに書いたまでです」といった内容の不必要なまでに謙った形式をとった尊大な序文が置かれがちである。芸能人の書いた本を読むのは恐らくこれが初めてなのに何故そんなことが分か

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「カッコ」つける

「カッコ」つける

「初対面の人と話すとき、なんかカッコつけた声で喋るよね」と彼女に言われた。
当方、全く自覚はない。たしかに僕は初対面の人と会話するのにあまり抵抗を感じない方ではあるが、だからと言ってあからさまにカッコつけて話しかけにいくような軟派野郎では決してない。ただ緊張していつもと違う発声方法になっているだけなんだ、いやほんとに、信じてくれ、と伝えたが半信半疑だった。

そもそもの事の発端は、最近彼女がハマっ

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悪癖

悪癖

何かに行き詰ったとき、特定の場所に出向くことで打開するという行動パターンをとる人は多い。

僕もそうしたテンプレートに違わず、嫌なことがあると研究所の屋上に行ってコンクリートの出っ張りを蹴りまくる悪癖がある。大体22時過ぎの場合が多いのでこの惨劇を誰にも目撃されない点が非常に良い。他の学生には温厚かつ冷静なキャラクターで通っている僕が、教員への悪態をつきながら非破壊オブジェクトを踏みつける残忍な一

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橙色の夜

橙色の夜

おしいれのぼうけん

オレンジ色の灯りが嫌いだ。
理由はわりとはっきりしていて、幼稚園の年長の頃読み聞かせられた「おしいれのぼうけん」という絵本が原因だ[1]。細かい部分は覚えていないけど、何か悪さをした罰として押入れに閉じこめられた男の子2人が、ネズミの魔女が支配する暗闇の世界に迷い込んで冒険するみたいな話だったと思う。その中で、オレンジ色の電灯が立ち並ぶ無人の高速道路を渡る場面がある。寒々しい

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ダイナになりたい

ダイナになりたい

ウルトラマンダイナになりたい

僕が語ったとされる将来の夢で最も古い記録によると、僕はウルトラマンダイナになりたかったらしい。つるの剛士が再ブレイクを果たして頻繁にテレビに出るようになった頃散々両親に蒸し返され馬鹿にされた[1]。別に中の人になりたかったわけじゃねえよ。

結局巨人化の夢は叶わなかったけれど、タイマーには追われる日々を過ごしている。忙しない免疫染色、合間を縫ってやる後輩の指導、迫り

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ゆるやかな自殺

ゆるやかな自殺

速やかな自殺

某人曰く、喫煙は緩慢なる自殺なんだそうだ [1]。

言ってることは分かるが随分甘い表現だ。喫煙に限らず、人生は悉く死へ向かう過程にある。生命の始まりから死に至るまでの放物線を微分したものに瞬間的な”人生”を見出しているに過ぎず、物質的には0から0へ移動しているだけである[2]。人生においては万象が緩やかな自殺に相当する。その中で喫煙は寧ろ相対的に速やかな自殺と言えよう。

こんな

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イングリッシュスコーンの幻覚

イングリッシュスコーンの幻覚

スコーンを焼きたい。

これだけ全国同じ状態になっていると、普通に考えるようなことは大抵やられていて、今スーパーからホットケーキミックスやら無塩バターやらが無くなっているらしい。
暇だし子供の菓子でも手作りしてやろうという気まぐれが同時多発的に起こると一時的な品薄すらも引き起こせるというんだから人間という種の冗長性は恐ろしい。
調べたわけじゃないけど、”日記もどきをネットに垂れ流し始める”というの

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