マガジンのカバー画像

GP会報2021〜

59
在外ジャーナリスト協会所属ジャーナリストたちが、様々なメディアに寄稿した記事を転載したマガジン 2021年度以前は、GPサイトから! https://www.global-pr…
運営しているクリエイター

#GlobalPress

クローディア真理:コミュニティガーデンの魅力とは?「友情」も「癒し」も育むニュージーランドの事例を紹介します

クローディア真理:コミュニティガーデンの魅力とは?「友情」も「癒し」も育むニュージーランドの事例を紹介します

ニュージーランドでは、人口の半分近くが過去1年の間に最低でも1回はガーデニングを楽しんでいるともいわれています。そんな人気のガーデニングは一時期下火になったものの、コロナ禍のロックダウンもあって人気が再燃。世界的な食料価格の高騰もあって、最近、野菜や果物を自分の手で育てようとする人が増えています。
一言で「ガーデニング」といってもいろいろあります。ニュージーランドでは、「野菜や果物を作る場」として

もっとみる
原美和子:学歴主義の韓国、芸能人の進学事情に変化? 背景にあるものとは

原美和子:学歴主義の韓国、芸能人の進学事情に変化? 背景にあるものとは

新年度がスタートして早1ヶ月が過ぎた。そんななかで今年度は特に芸能人の大学進学がクローズアップされている年ではないだろうか。今年大学に進学をした芸能人は子役時代から活躍しながらも学業と芸能活動を見事に両立させ慶応大学法学部に進学した芦田愛菜をはじめ、鈴木福や本田望結、谷花音、池田レイラなど以前と比較すると増えている印象を受ける。

 一方、韓国と言えば「学歴主義」という言葉が当てはまるほど、受験戦

もっとみる
岩澤里美:環境問題に意識高いヨーロッパは「昆虫食」を受け入れたか?

岩澤里美:環境問題に意識高いヨーロッパは「昆虫食」を受け入れたか?


<SDGsへの対応が叫ばれる一方で、コオロギをはじめとする昆虫食は炎上する日本。一方、欧州での取り組みは......>
栄養価が高い食用昆虫は、家畜類の飼育に比べて環境負荷がとても少ないことから、注目を浴びている。昆虫は成長が速いことから短期間での大量出荷が見込め、将来の食糧危機への良策だとも考えられている。
ヨーロッパでは、昆虫食はすでに10年ほど前から一部の大手スーパーや自然食品店が販売した

もっとみる
斎藤淳子:激変する若者の価値観 現代中国のシン・子育て事情

斎藤淳子:激変する若者の価値観 現代中国のシン・子育て事情

「人が多すぎる」と言い続けてきた中国に突然、急激な少子化の波が押し寄せる。中国の若者たちはなぜ、子どもから遠ざかっているのか?

近年、中国の出生人口は日本の数倍のスピードで激減を続け、2022年は956万人と総人口は前年比で85万人の減少となった。中国はついに長期的な人口減少時代に入った可能性が高い。 国連のデータによれば、、全国の合計特殊出生率は21年に1・16まで激減し、既に日本(1.30)

もっとみる
谷口輝世子:ブルージェイズの菊池雄星に聞いた。メジャーの現代的なコーチング体制とは?

谷口輝世子:ブルージェイズの菊池雄星に聞いた。メジャーの現代的なコーチング体制とは?

ブルージェイズの菊池雄星は8月8日の試合前までに9勝を挙げる活躍で、特に6月20日以降は、3勝1敗、防御率2・64と安定した投球を続けている。昨オフに取り組んだフォームの修正と日本とメジャーで積み上げた経験が結果につながっており、その土台の上に、今シーズンから投げ始めたカーブが効果的に使えていることが大きい。カーブを取り入れたきっかけは、チームの首脳陣にすすめられたからだ。

菊池の話には時々、チ

もっとみる
南田登喜子:「もんてびでお丸」ルソン島沖でついに発見 何年経っても捜すことをやめない人々

南田登喜子:「もんてびでお丸」ルソン島沖でついに発見 何年経っても捜すことをやめない人々

連合軍捕虜や民間人を輸送し敵国では「ヘルシップ」と呼ばれていた

 約81年前の1942年 7 月 1 日に、米軍の潜水 艦「スタージョン」の魚雷攻撃を受けて沈没した日本の「もんてびでお丸」が、フィリピ ンのルソン島北西沖の水深4000m余りの海底で発見された。 4 月22日付の国内外向けの プレスリリースを読んだ時に、真っ先に「どのくらいの日本人がこのことを知るのだろ

もっとみる
斎藤淳子:結婚談義談議で炎上?――激変する中国の結婚

斎藤淳子:結婚談義談議で炎上?――激変する中国の結婚

▼激変する中国の結婚シーン
比類なき中国独自のスピードを意味することばに「中国速度」があるが、驚異的変化は中国の結婚シーンでも見られる。

2021年の結婚率(人口千対)は2013年の9.9からたった8年で一気に5.4に激減した。平均初婚年齢もたった10年で約4歳増し、晩婚化が進んでいる。一方で、離婚率(人口千対)に至っては近年最も高かった2019年は3.4と日本(1.57、2020年)の2倍以上

もっとみる
中東生:サッカースイス1部「在グラスホッパー日本大使」川辺駿選手の軌跡 訴える「核廃絶」と「NoWar」

中東生:サッカースイス1部「在グラスホッパー日本大使」川辺駿選手の軌跡 訴える「核廃絶」と「NoWar」

***当初公開時に、編集の手違えで執筆者の表記に間違えがありました。正しくはスイス・チューリッヒ在住中さんの原稿です。申し訳ありません***

2021年7月にサッカースイススーパーリーグ「グラスホッパー・クラブ・チューリヒ」に移籍してきた川辺駿(かわべ・はやお)選手が4月21日、今シーズン2度目のベストプレーヤーに選ばれた。同16日に行われたマッチウイーク30週目の試合は川辺選手の活躍もありグラ

もっとみる
谷口輝世子:アイスホッケー北米プロリーグのNHLの2部に相当するAHLには2人の日本人選手がいる。

谷口輝世子:アイスホッケー北米プロリーグのNHLの2部に相当するAHLには2人の日本人選手がいる。

日本代表FWの平野裕志朗(カナックス傘下アボッツフォード・カナックス)と、小学生時代を日本で過ごし、現時点ではカナダと日本の2つの国籍を持つDFジョーダン・スペンス(キングス傘下オンタリオ・レイン)だ。

北海道出身で26歳の平野は、スウェーデン、米国のジュニアリーグを経て、新型コロナの影響を受けた昨季を除いて、2018-19年シーズンから3部相当のECHLでプレーしていた。もともとAHLに昇格で

もっとみる
寺町幸枝:現地とつなぐ、在日外国人主導のウクライナ支援の輪

寺町幸枝:現地とつなぐ、在日外国人主導のウクライナ支援の輪

記事のポイント
①ウクライナ侵攻が始まって6カ月が経過
②軍事費に充てられることから、大使館への寄付に抵抗感を示す日本人は多い
③在日ポーランド人シェフのドミニカ・ジョルダノさんは、食のチャリティイベントを実施

ロシアによるウクライナ侵攻が始まって6カ月が経過した。報道数の減少とは裏腹に、継続的な支援活動が日本でも続けられている。中でも在日外国人たちは、支援の手を緩めない。食文化やアートを通じ義

もっとみる
安部かすみ:夜中の地下鉄に2年ぶりに乗車。コロナ禍で治安悪化、NY生活20年で初めて感じたこと

安部かすみ:夜中の地下鉄に2年ぶりに乗車。コロナ禍で治安悪化、NY生活20年で初めて感じたこと

ここ最近ニューヨークの地下鉄では、突然見知らぬ者が銃をランダムに発砲するといった無差別の銃撃事件が起きている。銃以外の武器による傷害事件も後を絶たない。

今月22日、チャイナタウン手前のQトレインで、男が突然至近距離から48歳の男性に向け発砲し、男性は病院で死亡が確認された。日曜日の正午前という家族づれがもっとも多い時間帯の犯行だった。

犯人は25歳のアンドリュー・アブドゥーラ(Andrew

もっとみる
クローディア真理:シリア難民の生活調理コンロで救う

クローディア真理:シリア難民の生活調理コンロで救う

シリアでは2011年の内戦勃発以来、 660万人以上が国外に避難し、現在も 1340万人以上の人が支援を必要として いる。非公式の難民キャンプで暮らす難民 も多く、その生活環境は過酷だ。暖炉・野外 炉を専門に扱うエシア社は、持ち運び可能 な調理コンロを開発し、難民の生活を支援 する。(ニュープリマス=クローディアー真理)

エシア創業者のナイジェ ル・バンフォードCEOは以 前から非公式キャンプで

もっとみる
岩澤里美:全身重度の大やけどで見た目問題に苦しんだ女性は、どうして「自分は美しい」と思うようになったのか

岩澤里美:全身重度の大やけどで見た目問題に苦しんだ女性は、どうして「自分は美しい」と思うようになったのか

<変わってしまった自分をどうやって認めることができたのか......>

日本では「見た目問題」という言葉が多く聞かれるが、見た目でいじめや差別を受けている人たちはヨーロッパにもいる。

Changing Faces(顔や体のあざや傷、症状など目立つ損傷をもつすべての人たちが、その人らしく生きていけるよう支援しているイギリスの団体)によると、イギリスには先天的・後天的な理由で特徴的な外見の人が少な

もっとみる