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Global Press は世界各国に在住する日本人ジャーナリストNPO団体です。米国、アジア、ヨーロッパ、オセアニアなど世界各地で活動するフリーランスジャーナリストと日本のメディアをつなぐ窓口を務めています。新会員募集中。https://www.global-press.org

マガジン

  • GP会報2021〜

    在外ジャーナリスト協会所属ジャーナリストたちが、様々なメディアに寄稿した記事を転載したマガジン 2021年度以前は、GPサイトから! https://www.global-press.org/blog

最近の記事

GP書き下ろし企画:政府一丸の食品輸出大作戦~日本のおにぎり世界デビュー

日本が誇るファストフード、おにぎりが世界中で静かなブームを呼んでいる。仕掛け人は農林水産省とJETRO。日本政府の後押しによる日本食品の普及活動が始動した。 はじめに 農水省による2022年のレポートには、日本の農林水産物や食品の輸出割合がいかに低く、国内市場に依存しているかが指摘されている。 こうした状況を変えるべく、日本政府は2020年に「農林水産物・食品の輸入拡大実行戦略」を立ち上げた。海外市場の嗜好を考慮した製品を生み出し、省庁の垣根を超えて食材の輸出を推進しよう

    • クローディア真理:コミュニティガーデンの魅力とは?「友情」も「癒し」も育むニュージーランドの事例を紹介します

      ニュージーランドでは、人口の半分近くが過去1年の間に最低でも1回はガーデニングを楽しんでいるともいわれています。そんな人気のガーデニングは一時期下火になったものの、コロナ禍のロックダウンもあって人気が再燃。世界的な食料価格の高騰もあって、最近、野菜や果物を自分の手で育てようとする人が増えています。 一言で「ガーデニング」といってもいろいろあります。ニュージーランドでは、「野菜や果物を作る場」としてだけでなく、「友情を育む場」であり、「癒しの場」ともなるのが、いわゆるコミュニテ

      • 原美和子:学歴主義の韓国、芸能人の進学事情に変化? 背景にあるものとは

        新年度がスタートして早1ヶ月が過ぎた。そんななかで今年度は特に芸能人の大学進学がクローズアップされている年ではないだろうか。今年大学に進学をした芸能人は子役時代から活躍しながらも学業と芸能活動を見事に両立させ慶応大学法学部に進学した芦田愛菜をはじめ、鈴木福や本田望結、谷花音、池田レイラなど以前と比較すると増えている印象を受ける。  一方、韓国と言えば「学歴主義」という言葉が当てはまるほど、受験戦争が厳しいことで知られ、毎年11月に行われる大学入学試験の「修能(スヌン)試験」

        • 寺町幸枝:詐欺や悪徳商法の被害を食い止めろ。高校生に向けた「騙されない為の教科書」

          少年院や児童養護施設でキャリア教育を提供する一般社団法人「ハッシャダイソーシャル」(東京都港区)が、若年層をターゲットにした詐欺や悪徳商法被害に関するブックレット「騙されない為の教科書」を制作した。全国の高校を対象に、10 万部無料配布を開始。詐欺の手口が巧妙になったことに加え、成年年齢引き下げで未成年の契約取消権が行使できなくなったことも影響して被害は増加しており、消費者教育の必要性が高まっているという。 国民生活センターの調べによれば、近年10代、20代から寄せられる

        GP書き下ろし企画:政府一丸の食品輸出大作戦~日本のおにぎり世界デビュー

        • クローディア真理:コミュニティガーデンの魅力とは?「友情」も「癒し」も育むニュージーランドの事例を紹介します

        • 原美和子:学歴主義の韓国、芸能人の進学事情に変化? 背景にあるものとは

        • 寺町幸枝:詐欺や悪徳商法の被害を食い止めろ。高校生に向けた「騙されない為の教科書」

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        • GP会報2021〜
          59本

        記事

          岩澤里美:環境問題に意識高いヨーロッパは「昆虫食」を受け入れたか?

          <SDGsへの対応が叫ばれる一方で、コオロギをはじめとする昆虫食は炎上する日本。一方、欧州での取り組みは......> 栄養価が高い食用昆虫は、家畜類の飼育に比べて環境負荷がとても少ないことから、注目を浴びている。昆虫は成長が速いことから短期間での大量出荷が見込め、将来の食糧危機への良策だとも考えられている。 ヨーロッパでは、昆虫食はすでに10年ほど前から一部の大手スーパーや自然食品店が販売したり、学食やレストランでメニューに加えたりして、そのたびに話題になっていた。その後

          岩澤里美:環境問題に意識高いヨーロッパは「昆虫食」を受け入れたか?

          中東生:from スイス ロシアのウクライナ侵攻の影響

          中東生:from スイス ロシアのウクライナ侵攻の影響

          安部かすみ:映画『ターコイズの空の下で』がNYで上映 出演の柳楽優弥が渡米しファンの前に登場

          ニューヨークでは、北米最大規模の日本新作映画祭「JAPAN CUTS~ジャパン・カッツ~」が、現地時間の8月6日まで開催されていた。 7月26日から始まったこのイベントでは、『THE FIRST SLAM DUNK』『トーキョー・メロディー』『レジェンド&バタフライ』『朝がくるとむなしくなる』など29作品が上映され、ニューヨーカーが日本の作品に触れ合う機会になった。 映画『THE FIRST SLAM DUNK』北米で今日から上映開始。先行上映会は大盛況! センターピー

          安部かすみ:映画『ターコイズの空の下で』がNYで上映 出演の柳楽優弥が渡米しファンの前に登場

          岩下慶一:書評:Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」 (東洋経済新報社)

          日常、人は誰でも心の中で自分とChat(おしゃべり)をしている。いわゆる自己対話というものだ。「もう9時か、さあ仕事に取り掛からないと。ああ、昨日はよく眠れなかったな、お陰で頭がスッキリしない。最近いつもこうだ。10時半から会議があるな、A社の案件について聞かれるだろうから、答えを用意しておかないと。進捗が遅いと思われたらまずいからな。あれ?雨か。まいったな、傘持ってきてないぞ。またコンビニでビニール傘買わなきゃならんのか。今年になって何本目だ?ほんとに馬鹿馬鹿しい出費だよな

          岩下慶一:書評:Chatter(チャッター): 「頭の中のひとりごと」 (東洋経済新報社)

          斎藤淳子:激変する若者の価値観 現代中国のシン・子育て事情

          「人が多すぎる」と言い続けてきた中国に突然、急激な少子化の波が押し寄せる。中国の若者たちはなぜ、子どもから遠ざかっているのか? 近年、中国の出生人口は日本の数倍のスピードで激減を続け、2022年は956万人と総人口は前年比で85万人の減少となった。中国はついに長期的な人口減少時代に入った可能性が高い。 国連のデータによれば、、全国の合計特殊出生率は21年に1・16まで激減し、既に日本(1.30)を上回る「超少子化」が急速に進行している。 中国中央テレビ(CCTV)の分析で

          斎藤淳子:激変する若者の価値観 現代中国のシン・子育て事情

          谷口輝世子:ブルージェイズの菊池雄星に聞いた。メジャーの現代的なコーチング体制とは?

          ブルージェイズの菊池雄星は8月8日の試合前までに9勝を挙げる活躍で、特に6月20日以降は、3勝1敗、防御率2・64と安定した投球を続けている。昨オフに取り組んだフォームの修正と日本とメジャーで積み上げた経験が結果につながっており、その土台の上に、今シーズンから投げ始めたカーブが効果的に使えていることが大きい。カーブを取り入れたきっかけは、チームの首脳陣にすすめられたからだ。 菊池の話には時々、チームからの提案を意味する言葉が出てくる。昨年の負傷者リスト明けで勝利したときも「

          谷口輝世子:ブルージェイズの菊池雄星に聞いた。メジャーの現代的なコーチング体制とは?

          南田登喜子:「もんてびでお丸」ルソン島沖でついに発見 何年経っても捜すことをやめない人々

          連合軍捕虜や民間人を輸送し敵国では「ヘルシップ」と呼ばれていた  約81年前の1942年 7 月 1 日に、米軍の潜水 艦「スタージョン」の魚雷攻撃を受けて沈没した日本の「もんてびでお丸」が、フィリピ ンのルソン島北西沖の水深4000m余りの海底で発見された。 4 月22日付の国内外向けの プレスリリースを読んだ時に、真っ先に「どのくらいの日本人がこのことを知るのだろう か?」と、浮かんだ。  1926年竣工のもんてびでお丸は、国産の

          南田登喜子:「もんてびでお丸」ルソン島沖でついに発見 何年経っても捜すことをやめない人々

          岩下慶一:LGBT、トランスジェンダー、ターフ(TERF)―世界を読み解く用語解説

          自民党の法案提出によって多くの人に知られるようになったLGBT。しかし、言葉の正確な定義を理解している日本人は非常に少ない。Lはレズビアン、Gはゲイだということは知られていても、Bのバイセクシュアル(両性愛者―男性・女性の両方に魅力を感じる性的嗜好)についてはあまり馴染みがないかもしれない。ましてやT、トランスジェンダー (Transgender)に至っては、正確な認識を持つ人はほとんどいない。 トランスジェンダーとは、出生時に割り当てられた性とは反対の性別を持つことを自認

          岩下慶一:LGBT、トランスジェンダー、ターフ(TERF)―世界を読み解く用語解説

          安部かすみ:脱マスクから半年、NY市長「マスク外して」と異例の呼びかけをした理由

          ニューヨークでは昨年9月に公共交通機関でのマスク着用義務が撤廃された。それ以降、着用するか否かは完全に個人の選択となっている。 街中を見渡すと、現在多くの人がマスクを着けていない。 ただしマスク姿が皆無だったコロナ禍前の風景に完全に戻ったかと言えば決してそうではなく、店内でも地下鉄でも、ごく一部の人は未だマスクを着けて行動している。 マスク離れをしていないのはお年寄りだけでなく若い人もいる(冒頭の写真)。日によって異なるが、マスク姿は全体の1%ほどの割合だ。

          安部かすみ:脱マスクから半年、NY市長「マスク外して」と異例の呼びかけをした理由

          斎藤淳子:結婚談義談議で炎上?――激変する中国の結婚

          ▼激変する中国の結婚シーン 比類なき中国独自のスピードを意味することばに「中国速度」があるが、驚異的変化は中国の結婚シーンでも見られる。 2021年の結婚率(人口千対)は2013年の9.9からたった8年で一気に5.4に激減した。平均初婚年齢もたった10年で約4歳増し、晩婚化が進んでいる。一方で、離婚率(人口千対)に至っては近年最も高かった2019年は3.4と日本(1.57、2020年)の2倍以上に急増した。また、人口当たりの出生割合も中国建国の1949年以来最低を記録し、2

          斎藤淳子:結婚談義談議で炎上?――激変する中国の結婚

          クローディア真理:フンコロガシで土壌汚染を改善 〜世界のソーシャル・ビジネスオセアニア編 ニュージーランド〜

          ニュージーランドでは、牧畜業が年間物品輸出額のトップを占める。その一方で、牧畜業は農地の土壌汚染や河川の水質汚染を招き、深刻な問題を生み出す。そうしたなか、フンコロガシの輸入・飼育・販売を行うダング・ビートル・イノベーションズ(DBI)社は、フンコロガシを使って土壌と水質の改善を図る。 (ニュープリマス=クローディアー真理) DBI社によると、ニュージーランドでは約3700万匹の家畜が飼われ、それらが排泄するフンは年間1億㌧に上る。そのフンが土壌・水質汚染を招いている。

          クローディア真理:フンコロガシで土壌汚染を改善 〜世界のソーシャル・ビジネスオセアニア編 ニュージーランド〜

          森 摂:外形のガバナンス/内面のガバナンス/「5つのP」がカギ握る

          ESGの重要な柱を形成するガバナンス。その共通の指針として、日本でもコーポレートガバナンス・コード(CGC)が策定されてから7年が経った。2021年6月には2度目の改訂を経て、上場企業にさらなる組織改革や情報開示を迫る。だが、CGCが可視化できるのは「外形のガバナンス」だ。それと同等以上に「内面のガバナンス」が重要だ。(オルタナ編集長・森 摂) ■ガバナンス・コードは1992年に英国で生まれた コーポレートガバナンス・コード(CGC)を世界で初めて導入したのは英国(199

          森 摂:外形のガバナンス/内面のガバナンス/「5つのP」がカギ握る