Shuji

誰かに僕を、解ってほしくて

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振り向いて欲しいだけだった

今日は宅建士の資格試験を受けてきた。 宅建士は簡単に言えば不動産業に必須の免許で、毎年数十万人が受けて数万人が受かる資格だ。 数ヶ月前、父親は内定先の決まった自…

Shuji
2年前
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エンタメとしてのスポーツは?

このごろ、人生の楽しみにおけるスポーツ観戦の割合が高まってきたことを感じる。 プロ野球が大好きで昔からよく見ているが、それに加えてNBAにも手を出した。明日は8時か…

Shuji
3年前
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本は人間を形作るのか

数か月振りに読書をした。去年の初めの方は月に10冊近く読んでいたのだが、後半はほぼ読まなかった。 そんなわけで久しぶりの読書と相成ったわけで、読んだ本といえばもち…

Shuji
3年前
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データはどこに行ったのか

5年つかっているノートパソコン、32GBいっぱいいっぱいのUSB。どちらが良くなかったのか、論文の下書きとゼミ資料が飛んだ。数週間前にもファイルが壊れたので、コンピュー…

Shuji
3年前
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夏の終わりになったら、虫の音聴きに田舎にいこう

表題は彼女がLINEで送ってくれた言葉。 たまに自分の琴線に触れる言葉がある。内容というより響き的な理由で。 そういうのを書き留めていきたい所存。 田舎に行くって難…

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3年前

天は一体何を作っているのか

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。」 へえ、天は怠け者なんだね。少しは仕事したらどうなんだ。 …君は福沢諭吉のことが嫌いなのかい? ああ嫌いだね、僕…

Shuji
3年前

背負っているもの

GWは春フェスに参加した。 ライブ自体、2,3年前に初めて行った程度の浅い付き合いではあるが、それでも音楽の力のようなものは実感する。四月頭に行った対バンでは、それ…

Shuji
3年前
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Webライターはおしまい

本日付で、有給インターンとして行っていたWebライター業を退職してしまった。 自然と「してしまった」という表現になる。未練があるのだろうか。二つほど見つかる。 一…

Shuji
3年前

高度に発達した魔法は科学と区別がつかない

 西尾維新の超長編、「伝説シリーズ」の『悲鳴伝』にこんな一節がある。 「―――なんかSFっぽいアイテムがいっぱいあってびっくりしています。科学って、僕達の知らない…

Shuji
4年前
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成長の呪縛

人類資金福井晴敏、講談社文庫 資本主義は、成長し続けなければならない、という呪縛に囚われている。  経済や金融に疎い私は、『人類資金』を読んで初めてこの呪縛…

Shuji
5年前
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キューバ・リブレのない夜

「戦争とは、正義と正義が戦うものだ」 誰が言い始めたのかはわからないが、恐らく近年の創作物で生まれた言葉だろう。ともあれ、戦争を創作物の中でしか知らない私達世代…

Shuji
5年前
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振り向いて欲しいだけだった

振り向いて欲しいだけだった

今日は宅建士の資格試験を受けてきた。

宅建士は簡単に言えば不動産業に必須の免許で、毎年数十万人が受けて数万人が受かる資格だ。

数ヶ月前、父親は内定先の決まった自分に対して、宅建士の資格を取っておけ、その仕事が嫌になったときに役立つから、と言った。嬉しかった。自分のことを気にかけてくれて、なおかつ父親の仕事を勧めてくれるのが1人の人間として認められている気がして。

昔から、父親の期待を裏切って

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エンタメとしてのスポーツは?

エンタメとしてのスポーツは?

このごろ、人生の楽しみにおけるスポーツ観戦の割合が高まってきたことを感じる。

プロ野球が大好きで昔からよく見ているが、それに加えてNBAにも手を出した。明日は8時から試合があるなとか、それを楽しみにするようになった。

果たしてそれは良い変化なのだろうか。趣味に生産性を求めることはないけど、何か違和感がある。

もしかしたら代り映えのしない毎日を送っているからとか。プロ野球とかNBAは毎日日程が

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本は人間を形作るのか

本は人間を形作るのか

数か月振りに読書をした。去年の初めの方は月に10冊近く読んでいたのだが、後半はほぼ読まなかった。
そんなわけで久しぶりの読書と相成ったわけで、読んだ本といえばもちろん、心酔する西尾維新先生の新刊「掟上今日子の鑑札表」である。

びっくりするほど忘却探偵シリーズの謎に迫るわけだが、それより心に響くものがあった。語り部の厄介くんによる、読書体験の演説だ。
人間を形作るのは読んだ本の種類だけでなく、いつ

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データはどこに行ったのか

データはどこに行ったのか

5年つかっているノートパソコン、32GBいっぱいいっぱいのUSB。どちらが良くなかったのか、論文の下書きとゼミ資料が飛んだ。数週間前にもファイルが壊れたので、コンピュータの問題だろう。

あのデータはいったいどこに行ったのか。もうこの世のどこにもない。ただ破損したファイルがあるだけ。不変的に、恒久的に存在すると思いがちだが、別れは一瞬で永遠だ。牡丹なんかより諸行無常を感じた。

実体がない、情報が

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夏の終わりになったら、虫の音聴きに田舎にいこう

夏の終わりになったら、虫の音聴きに田舎にいこう

表題は彼女がLINEで送ってくれた言葉。

たまに自分の琴線に触れる言葉がある。内容というより響き的な理由で。

そういうのを書き留めていきたい所存。

田舎に行くって難しいな、何もないから田舎なんだけど、何もなければ選べないから行くことができない。そう考えると、ダーツの旅みたいなのは田舎に行くには良い手段だ。日本列島ほどダーツの的に不適な国もないだろうけど。

天は一体何を作っているのか

天は一体何を作っているのか

「天は人の上に人を造らず、人の下に人を造らず。」

へえ、天は怠け者なんだね。少しは仕事したらどうなんだ。

…君は福沢諭吉のことが嫌いなのかい?

ああ嫌いだね、僕がキャッシュレス化に踏み切ったのは、福沢諭吉の顔を見なくて済むからだ。ATMでは10千円と入れていたよ。

そんな理由でpaypayを使われてたまるか。

そもそもね、「ペンは剣よりも強し。」なんだあれは。キャッチーすぎるだろう。偉人

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背負っているもの

背負っているもの

GWは春フェスに参加した。

ライブ自体、2,3年前に初めて行った程度の浅い付き合いではあるが、それでも音楽の力のようなものは実感する。四月頭に行った対バンでは、それまで溜め込んだ大人の理不尽さが粉々になるのを感じた。

それだけに、フェスは自分にとって大きな割合を占めている。だから参加を躊躇わなかった。それでも後ろめたさや罪悪感、不安は確かにあり、足取りは重かった。

「みんなが背負っているもの

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Webライターはおしまい

Webライターはおしまい

本日付で、有給インターンとして行っていたWebライター業を退職してしまった。

自然と「してしまった」という表現になる。未練があるのだろうか。二つほど見つかる。

一つ目は、職場の人と全くと言っていいほど関われなかったことだ。Webライター業は完全に在宅で行われるため、一度も顔を合わせたことがない。最近になって、みんなの簡単なプロフィールがまとめられた。ネット小説を連載している人や、10年ノマドラ

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高度に発達した魔法は科学と区別がつかない

高度に発達した魔法は科学と区別がつかない

 西尾維新の超長編、「伝説シリーズ」の『悲鳴伝』にこんな一節がある。

「―――なんかSFっぽいアイテムがいっぱいあってびっくりしています。科学って、僕達の知らないところで進歩しているんですね」(中略)「『高度に発達した科学は魔法と区別がつかない』という奴だね。まあこれも、とあるSF作家の発言なんだが」
引用元:悲鳴伝、西尾維新、(2012)、p426

「高度に発達した科学は魔法と区別がつかない

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成長の呪縛

人類資金福井晴敏、講談社文庫

資本主義は、成長し続けなければならない、という呪縛に囚われている。
 経済や金融に疎い私は、『人類資金』を読んで初めてこの呪縛に気がついた。

国家も企業も個々の家庭も、右肩上がりを続けるという前提の下に組まれた資本主義社会には、もとより根本的な欠陥があったのではなかったか。(中略)
この世に永遠に成長し続けるものなど存在しない。(中略)
成長し、発展し続け

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キューバ・リブレのない夜

キューバ・リブレのない夜

「戦争とは、正義と正義が戦うものだ」 誰が言い始めたのかはわからないが、恐らく近年の創作物で生まれた言葉だろう。ともあれ、戦争を創作物の中でしか知らない私達世代にとっては、最もらしい言葉であるに違いない。
 私達はまず、幼児向け番組や日曜朝の番組で勧善懲悪を学ぶ。そしてライトノベルや深夜アニメ、はたまた映画や小説で、一歩進んだ視点である上記の定義がすんなりと入ってくる。
 この定義の是非を問う訳で

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