マガジンのカバー画像

coco kyoto magazine

22
京都(関西)のキッチュな出会い、子供のころの風情、かつての京都の街角に存在した風物詩、流れるような京風の中、走り回った時代。OLD/NEWな京都を多くのみなさんと共有し、コミュニ…
運営しているクリエイター

記事一覧

観光客に大人気の京都の清明神社。画像は厄除けの桃。古来から中国や陰陽道では桃は魔除け・厄除けの果物とされている。『古事記』、『日本書紀』にも魔物を追い払う様が描かれている。昔話の「桃太郎」もその意味があったのかも。厄年にはこの桃に撫で付けると、清々しい気持ちになるといわれている。

お昼にお値打ちな、京都の老舗料亭のお弁当

お昼にお値打ちな、京都の老舗料亭のお弁当

   京都吉兆嵐山本店
 菊乃井本店
 下鴨茶寮本店
 和久傳
 瓢亭本店
 中村楼
 たん熊来北店本店
 
 などなど、京都には名だたる老舗料亭があります。
でも、懐石料理をいただくためにお座敷に上がるのは臆します。
一番安いコースでも2~3万円。お任せとなると、10万円を超えてしまいます。
 
 そこで、オススメなのが、一流料亭のお昼のお弁当です。
 なにしろ夜のコースと同じ板前さんが作って下

もっとみる
神隠し?神社でいなくなった少年

神隠し?神社でいなくなった少年

子供の頃、唐橋西寺公園の北にある鎌達稲荷神社の前に、たこ焼きの屋台がきていた。小さな手に小遣いを握りしめて、たこ焼きの屋台へ。そのあとはその神社を探検するのが子供時代の日課だった。鳥居をぬけると、参道の左右に家屋、その先は薄暗く、こけむした灯篭や二対の狛犬を左右にみて、恐る恐る足を一歩ずつ先にすすめる。まだ午後2時だというのにどんより薄暗い。こんもりと盛り上がった小山に摂社ほこらが並んでいた。子供

もっとみる

794年に桓武天皇が遷都した際、東寺と西寺は平安京の守護寺として重要な役割を果たしたという。戦火や自然災害により、西寺の建物は失われたが、9世紀の廊下跡が出土した。先日、この界隈を散策して可愛い西寺のマンホールを見つけた。東寺に限らず、西寺も注目してほしい。いつか再建するために…

「33年に1度の秘仏公開へ 聖徳太子作の薬師如来像 病気平癒の御利益も/兵庫・丹波市」というタイトルの記事が掲載された。この薬師如来像は、飛鳥時代の皇族、聖徳太子が作ったものと伝わっている。~この記事をみて、あらためて関西地方はいわれるように、伝統文化の坩堝だと再認識しました~

京風うつくし図鑑-1  [音羽山 清水寺]

京風うつくし図鑑-1 [音羽山 清水寺]

京都旅行は相変わらずの人気があるが、京都観光は見るべきものが多く、季節によってプランが異なることも少なくない。そこで京風うつくし図鑑は、京都の季節ごとの特長を歴史、伝統文化、しきたり、京都の人のレコメンドなどをシリーズでお届けしたい。第一回目の今回は、その名も姿もうつくしい京都の名所中の名所、「音羽山 清水寺」をご案内したい。

音羽山 清水寺の概要

京都に数ある神社仏閣でその頂点に位置するのは

もっとみる
京風うつくし図鑑-2  [京のゆうれい話]

京風うつくし図鑑-2 [京のゆうれい話]

京都は国内外の観光地として人気を集めている。けれど本気で京都を見ようとすると、あまりにも多くの観光資源があり、どこから見ていけばいいかわからない。京都に長く住んでいる人たちでさえ、全体像をとらえられない。観光ガイドはある特定の地域に特化したものだ。全部をわかることなどできようもない。それが京都のいいところでもある。古いもの、新しいもの、愛らしいものや摩訶不思議なものが同居している。京都には神社仏閣

もっとみる

6月6日(木)に発表された『祇園祭』山鉾巡行の長刀鉾に乗る「稚児」と補佐役の「禿(かむろ)」。今年の稚児は西川雅基君(11才)、禿は小川門土君(7才)西淵一登君(8才)が務める。雅基君は「長刀鉾のお稚児さんとしてしっかり気を引き締めて頑張ります」と抱負を述べた。

日本三大祭りの1つ、祇園祭りに先駆けて「祇園祭-山鉾巡行の歴史と文化」と題する展覧会が2024年6月5日 から京都文化博物館の2階総合展示室で開催されている。平安時代初期に、疫神の退散を願った祭儀に由来する祇園祭。室町時代に今のような山鉾の姿となり、その伝統を今に伝えている。

桜のある暮らし

桜のある暮らし

桜は4月、入学式を思い出す人も少なからずおられるだろう。桜は年に一度、きれいではかなげなを見せてくれる。桜は年に一度、ある一瞬だけその優美な姿を見せてくれる。そのはかなさが時空をこえて、国内外に桜文化が根づきはじめている。桜の存在感こそ、京都の奥深さといえる。

京都の桜の名所にある銘木には語り継がれた美しい物語がある。名所にはつながる桜餅や桜茶などがあるのは、長い歴史とともに開発された商品の物語

もっとみる
桜のある暮らし(2)

桜のある暮らし(2)

京都らしさにあふれる桜商品

桜は4月、入学式を思い出す人も少なからずおられるだろう。桜は年に一度、美しくはかなげな姿で心を和ませてくれる。桜の木はただきれいなだけでなく、いろいろな効用があることが古くから知られており、人の暮らしのさまざまシーンを支えてきた。近頃はTVや情報誌で紹介されるようになった。桜の伝統文化にこそ、京文化の芯があふれている。

時空をこえて存在する奥深い京都の桜文化

わた

もっとみる
さくらは世界の言葉

さくらは世界の言葉

おばあちゃんの京都桜物語

京都では桜の花びらや葉っぱを塩漬けにして桜のお茶を楽しむ。もちろん、桜餅や花見団子といっしょにいただくことが多い。

さて、桜の花びらや葉っぱを塩漬けにするのは、塩漬けにすると桜の糖分が塩と反応して分離し、クマリンという物質が香りを出すからや、と祖母が語ってくれた。
 
しかもこのこのクマリンには鎮静作用・リラックス効果・睡眠促進の効果があり、万能的能力を感じる。桜の知

もっとみる
京都のおのまとぺ

京都のおのまとぺ

わいわい桜満開、どんどん京都へ

日本語の表現で便利なおのまとぺ。24年の桜シーズンは超過密な観光地、京都をあらわす表現にも、このおのまとぺが軽やかで心地よい。

そもそもおのまとぺは、物事の音や動き、感覚などを言葉で表現する表現形式のこと。日本語では特に多くのおのまとぺが存在し、文学や日常会話で広く使用されている。

物事の音や動きを言葉で模倣する表現形式がおのまとぺである。これらの言葉は、聞い

もっとみる
6基の神輿、西寺公園に松尾神社の祭り

6基の神輿、西寺公園に松尾神社の祭り

数時間にわたり夢中になっていた興奮が、          一気に潰えた幼いころの祭りの思い出

大勢の男たちの大声とともに、でっかい神輿6基が西寺公園にやってきた。幼いわたしは工事現場で働く人たちや、交通整理の警察官、祭りの準備をする男たちがざわめく様子を見るのが大好きだった。時間をかけて慎重に西寺公園の小さな山の上に、6基の神輿が並んでいた。わたしは朝から黙々と緻密に祭りの準備作業をする男たちを

もっとみる