作家・志賀内泰弘

著書に「№1トヨタ レクサス星が丘の奇跡」「なぜ、あの人の周りに人が集まるのか?」共にPHP研究所、「なぜそうじをすると人生が変わるのか?」ダイヤモンド社等多数。小説は有名私立中学の入試問題に採用。PHP増刊号に小説、毎日新聞等にエッセイを連載中。

作家・志賀内泰弘

著書に「№1トヨタ レクサス星が丘の奇跡」「なぜ、あの人の周りに人が集まるのか?」共にPHP研究所、「なぜそうじをすると人生が変わるのか?」ダイヤモンド社等多数。小説は有名私立中学の入試問題に採用。PHP増刊号に小説、毎日新聞等にエッセイを連載中。

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志賀内泰弘の             「京都あんなんこんなん案内」

「京都祇園もも吉庵のあまから帖」(PHP文芸文庫)シリーズの著者・志賀内泰弘が、毎週のように足繁く通う、京都の大路小路の社寺・スイーツ・飲食店・奇貨、ときに祇園のお茶屋遊びの出来事など、取材メモから、ほっこり、まったり、はんなりと紹介します。             毎話、主人公「もも吉」が、悩み事を抱える人々に、時にさりげなく、時に励ますような名言・至言を授けます。それが、それがこの小説の人気の源になってます。少々、ネタバレになりますが、例えば、8巻ではこんなセリフが。

    • 京都・仏光寺の掲示板に、弱き者、辛き者、苦しき者の心を慮る

       京都の地下鉄・四条駅からほど近いところにある佛光寺の壁に、巨大な掲示板があります。  目の前は、車がひんぱんに通る高辻通り。  そのドライバーも、通り過ぎる際に、ついチラリと目を向けてしまいます。 なぜなら、どの言葉も、心にグッと刺さるからです。    ある月の言葉。    「心を込めて   草花を植え   怒りを込めて   雑草を抜く   草花のいのち   雑草のいのち   どちらも同じ   いのちなのに」   ハッとしました。 私の中に、「草花」と「雑草」を思う二人の人

      • 「京都グルメタクシー」の岩間孝志さんに取材。もう話が機関銃のように止まりません

        拙著、「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズの第10巻が、来春、発売になります。 本シリーズはフィクションですが、実際に京都に存在する店やスイーツを描いています。 それだけではなく、実在する人物も本名で登場します。 例えば、金平糖の老舗「緑寿庵清水」の女将・清水珠代さん。 俳優の佐々木蔵之介さんの実家の造り酒屋「佐々木酒造」社長・佐々木晃さん。 300年以上の歴史のある麩の老舗「半兵衛麩」社長・玉置剛さんなどです。 もちろん、取材をして、掲載のお許しをいただいてのことです。

        • 京都オタククイズ「ここはどこのお寺の庭でしょう?」

            クイズです。 写真はどこのお寺の庭でしょうか。  京都市内のお寺です。    ヒントその1 左手、塀の向こう側に、小さく見える「塔」がポイントです。 どうやら、背の高さからして五重塔に見えます。 京都市内で、「五重塔」というと限られて来ます。  そうです。  仁和寺、醍醐寺、東寺、法観寺(八坂の塔)。  この四つの寺にある塔を望む近くのお寺を思い浮かべてみてください。   塔から見て、北北西の方角、250メートルくらいのところにあります。  「仁和寺の五重塔の北北西って、

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          室町時代創業の京都・北野天満宮の「長五郎餅」は秀吉が名付け親

            旅行者と京都人との、冗談ともつかないこんな会話が知られています。  東京のから来た旅行者が、西陣の呉服屋さんを訪ねた時の事。  「こちらのお店はずいぶんと古いんでしょうねぇ」  「そんなことあらしまへん、ついこの前です」  「でも、この柱は、あめ色に光っていて、歴史を感じます。老舗でいらっしゃるんでしょ」  「いえいえ、戦争よりずっと後です」  旅行者は、「戦争」と聞いて、「第二次世界大戦」を思い浮かべました。当然のことです。 「え? そんなご冗談を。いくらなんでも、6、

          室町時代創業の京都・北野天満宮の「長五郎餅」は秀吉が名付け親

          お土産は「祇園クッキー 万じセレクション」と決めています

            拙著「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズの舞台の祇園にあるいうこともあり、もう何回食べたかわかりません。  それは、「万治カフェ」さんのモンブラン。  友人も10組くらいは連れて行っています。  京都で、人と会う時にもモンブランを食べたさせてあげたくて、ここを 待合わせ場所にしています。    そんな大のお気に入りの「万治カフェ」さんのクッキーが人気です。  株式会社ぐるなびが運営する「こちら秘書室」公認『“接待の手土産”セレクション2020』の「入選」にも選出されま

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          京都祇園甲部・「一力亭」さんで、舞妓さんと思わぬ再会

           もう30年も祇園甲部で「お茶屋遊び」をしているという友人のお供で、歴史あるお茶屋「一力亭」を訪ねました。  なんと! 芸妓・舞妓さんが六人も!  さすが懐具合が温かい友人のこと、お大尽です。  (その後、彼から届いた請求書を見て目の玉が飛び出しそうに・・・)    さて、宴席が始まってからずっと私の隣で相手をしてくれたのが、「亜佐子」さんでした。宴もたけなわの頃になって、ようやく名刺を交わしたところ、私の名前を見て、  「以前にもお世話になったことがあります」 とおっしゃる

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          祇園のお茶屋の女将(おかあ)さんに教えてもらった喫茶店の玉子サンド

           世の中には美味しいものがたくさんあります。  でも、人によって好みはいろいろ。  朝食にパン派VSごはん派  白みそVS赤みそ  粒あんVSこしあん  コロッケにソースVSしょうゆ  コーヒーVS紅茶    私は幼い頃から玉子サンドといえば、潰した茹で玉子をマヨネーズで合えたものだと思い込んでいました。それが、ある日、厚焼き玉子をはさんだ玉子サンドを食べて、「こんな玉子サンドがあったんだ」とびっくり。  さらに、和食に出て来る出汁巻をはさんだ玉子サンドを初めて食べた時、あま

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          フランチャイズと侮るなかれ、京都の上島珈琲店には枯山水庭がある

           京都の街をぶらぶらしていて、ちょっと一服という時、「京都ならでは」というお店を探します。  庭を愛でつつ、お抹茶を振る舞っていただけるお寺もあります。  鴨川を眺めつついただくコーヒーやスイーツは格別です。  「よし!今日は、スマート珈琲店で、ホットケーキを食べよう!!」 と決意して向かいました。  ところが、です。  寺町専門商店街を歩いていると、遥か遠くから行列が見えました。  そうなんです。  スマート珈琲店は地元の人たちにも、観光客にも大人気のお店。  その日は、特

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          大混雑。京都・城南宮の落ち椿に、素直な生き方を学ぶ

             人混みが苦手です。  なので、花見の時期になっても、いわゆる桜の名所へは出掛けたことがありませんでした。  でも、自分ではわかっていました。  ただ、混雑が嫌なだけではない。  要するに「京都通」ぶって、  「みんなが押し寄せるところには行きませんよ」 と、見栄を張っていたのです。  ところが年を重ねると、「生きてるうちに、見ておきたい」と思うようになりました。 そうです、歳を取って少しは「素直な生き方」をするようになったのです。   清水寺、東寺、平野神社、醍醐寺、退

          大混雑。京都・城南宮の落ち椿に、素直な生き方を学ぶ

          京都・城南宮で忘れてはならない期間限定・松甫堂の「椿餅」

          よく、「三度目からの京都」なる類のタイトルの雑誌を見かけます。 まず一度目は、修学旅行で行く清水寺、東寺、二条城、金閣寺、伏見稲荷など。 二度目は・・・詩仙堂に東福寺、大徳寺に仁和寺というところでしょうか。 でも、三度目でも、なかなか城南宮を参拝する人は少ないに違いありません。   城南宮は、平安京が遷都された当時、都の南を守護し国の安泰を願って創建されました。引っ越しや工事、家相などの「方除(ほうよけ)の大社」として知られており、京都ではその際に祈願に参拝されています。  

          京都・城南宮で忘れてはならない期間限定・松甫堂の「椿餅」

          かつて、父親が願いを果たせなかった祇園のお茶屋遊び

            京都が好きです。 おそらく五百回くらいは訪ねています。 よく言われます。 「そんなに好きなら、引っ越せばいいのに」 真剣にそう思い、物件を探したこともあります。 でも、訪ねれば訪ねるほど、その歴史の重みを感じるととともに、とても風習や習わしについて行けないと、臆してしまうのです。 結局、自分は、生涯を「京都をこよなく愛する旅人」でありたいと思うのでした。   たしか小学六年生の時だったと思います。 やはり京都が大好きだった父に連れられて、「鍵善良房」さんの四条本店を訪ねま

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          京都・祇園甲部「吉うた」が火災に。女将の生き様に心震えました

          「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズを書くにあたって、版元のPHP研究所さんから紹介いただき、まずはお茶屋や遊びを体験することから始めました。 お世話になったのは「吉うた」。歌舞踊曲「祇園小唄」ゆかりのお店として知られ、アカデミー賞監督のフランシス・コッポラも訪れたことがあるという有名なお店です。 何度も通いつめるうち、「吉うた」の女将(花街では「お母さん」と呼ぶ)の「生き様」に惚れ込みました。そこで、了解をいただき、お母さんをモデルにして主人公もも吉を描くことを決めたの

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          学生時代の「大文字の送り火」の苦くせつなく、淋しい思い出

           拙著、「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズの第1巻で、8月16日の「京都五山送り火」にまつわるこんなシーンがあります。 室町時代創業の和菓子店「風神堂」の社長秘書のなった朱音と、京極社長の会話です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・   「どうしたんだね、泣いてるのかい」 京極社長が、突然、移動のタクシーの中で話し掛けてきた。 「いいえ、なんでもありません。ちょっと可愛がってくれていた祖母のことを思い出してしまって」 「そうだった

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          「京都五山の送り火」日帰り15分滞在弾丸ツアー

            8月16日は、京都では特別な日です。  お盆の精霊を送る伝統行事「京都五山送り火」があるからです。 東山の「大の字」、松ケ崎の「妙・法」、西賀茂の「船形」、大北山の「左大文字」、そして、嵯峨の「鳥居形」と、午後8時頃から5分ごとに順々に火が灯ります。 5つの送り火はすべて京都市登録無形民俗文化財です。 拙著、「京都祇園もも吉庵のあまから帖」シリーズでも、「京都五山送り火」を物語の舞台に取り上げています。   さて、昨年のことでした。 京都に住む友人から、 「送り火を見に来

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          祇園祭が始まった~!と気分が盛り上がる大丸京都店の『のれん』

            祇園祭が近づくと、街のあちらこちらから「待ちきれない」という声が聴こえてくるような気がします。  例えば、京都駅の新幹線コンコースに、  コンコンチキチン コンチキチン と、祇園囃子の音が流れます。    四条大通では、ショーウィンドーに山鉾のミニュチュアがずらりと飾られたり、山鉾のある町内の中学校では先生や生徒が浴衣で通学したり、と「ハレ」の雰囲気が町中に漂います。    そんな中、目を引くのが、四条通りの大丸京都店です。  大丸百貨店は、1717年に京都・伏見に創業。

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