異次元空間、おじいちゃんの実家
牛首という地名だった。祖父の実家だというところ。あれは2年生の夏休みだったと思う。電車でもよりの駅についたあと、古いバスに長々と乗ったように思ったが、実際の所要時間はわからない。印象的だったのは、バスが止まり、降りるところに川があり、そこで洗濯している数人を見た。あっ、あれだっ、声にださず、心の中で叫んだ。「おばあさんは川で洗濯」のホンモノを見て、ここは物語のところかと不気味に思った。父母と一緒に来たが、2人は「川で洗濯」を見ても、何も気づかない。わたしだけが真実に気づいたこ