kyotoK

京都生まれ。バイリンガルクリエーター。海外活動で人との関わり、その化学反応のおもしろさ…

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京都生まれ。バイリンガルクリエーター。海外活動で人との関わり、その化学反応のおもしろさを発見。自らのレーゾン‐デートル《存在理由》となった。長く離れた京都に戻ったわたしは「京都の異邦人」。これからわたしの京都発見の旅がはじまる。

マガジン

  • 最高のコミュニティができるまで

    わたしの記事、「ハミングバードのホバリング効果」にPFアキさんがスキとコメントをくださったのが起点。コメントに《ハミングバードというクリエーターがいる》にわくわくした。いくつもの偶然が重なって、アキさんのコーディネイトでハミングバードさんとつながった。アキさんとハミングバードさんのコミュニティに加えてもらって、異文化交流を味わい、noteを毎日楽しんでいる。

  • ちゃぴとわたしの5 years in TOKYO

    生きているといろいろなことがある。いいときは一緒に喜び、そうでないときは心に寄り添ってくれた猫ちゃん。人よりも人っぽく、だまってみつめてくれた。それがわたしの生命力、エナジーでした。

  • global scene

    global sceneは、秀逸なクリエーター作品を共有するマガジン。普段と違う顔、今まで聞こえなかった音、接近してみて気づいたことなどのコレクションです。こういう世界の共有、相互理解を経て、ゆるくつなぐコミュニティをめざします。

  • あねさん ろっかく

    京都のKYOTO、日本のNIPPON、まだ見ぬ京都や日本の古くて新しい姿を求めて、おじいちゃんやおばあちゃんが語る物語は過去でなく、普遍的な「何か」がある。こんなすばらしい発見は、国内、海外の多くの方たちと共感したい。そんな読み物のコレクションをめざしていきたいです。

  • coco kyoto magazine

    京都(関西)のキッチュな出会い、子供のころの風情、かつての京都の街角に存在した風物詩、流れるような京風の中、走り回った時代。OLD/NEWな京都を多くのみなさんと共有し、コミュニティとして国内外につながっていく。素敵ですよね。

最近の記事

たい焼おばちゃんのカーネルサンダース                    

〈前編〉 「みやこ市場に行ったら、わたしら、つい、たい焼き買うてしまうやん」、隣のおばちゃんのだみ声が近所一円に響いている。この辺りの住人は通勤やお出かけのついでにみやこ市場に立ち寄ることが多い。市場にはこの界隈で有名なたい焼きおばちゃんがいる。話し上手でつい話し込んで終いにはたい焼きを買う羽目になる。この百戦錬磨のたい焼きおばちゃんの前に、ある日、珍しいお客が現われた。この人物の存在が、たい焼きおばちゃんが長年培ってきた自信を揺るがすことになるのである。 新しい商材を求

    • 最高のコミュニティができるまで(3)

      #3 あまりにすばらしい、ハミングバードさんの人となり アキさんの再投稿に、ハミングバードさんの紹介文が添付されていた。あまりにもすてきなアキさんのフォローに感激。その紹介文が的確ですばらしい。《【紹介文】ハミングバード様は語学堪能、中国語を理解して、法律も分かるグッドパーソン。性格は温厚で、ユーモアのセンスが高い人。相手の気持ちを理解する人。傾聴力が高く、バランス感覚に優れた人。仕事とプライベートを分けてSNS活動が出来る人。個人情報、秘匿情報を大事にする人。コメント交流

      • 最高のコミュニティができるまで(2)

        #2 アキさんが「ハミングバード~」にコメントしたら、        ハミングバードさんがやってきた‼ ことの発端はわたしの投稿「ハミングバードのホバリング効果」にアキさんがコメントをくれたことにある。その時は正直いってハミングバードさんというクリエーターがいるというコメントはよくわからなかったが、ハミングバードさんがそのハンドルネームにした動機に惹かれた。アキさんはわたしのプロフィールコメントも気に入ってくれた。うれしいことに、ねこちゃんと同居しているので、わたしの猫シリ

        • 最高のコミュニティができるまで(1)

          #1 PFアキさんのコメントがすべてのはじまりだった わたしはnoteをはじめて5~6週間くらいだと思う。記事を読んでくれる人、「スキ」や「フォロー」をしてくれる人や、コメントで交流する人ができて毎日が楽しくなってきた。でもわたしが楽しくなったのは、ちょっとした理由がある。ちょうど「ハミングバードのホバリング効果」という投稿をしたあと、PFアキさんが「スキ」してくれて興味深いコメントをもらった。 >noteで親しく交流している「ハミングバード」というクリエーターさんがいる、

        たい焼おばちゃんのカーネルサンダース                    

        マガジン

        • 最高のコミュニティができるまで
          4本
        • ちゃぴとわたしの5 years in TOKYO
          7本
        • global scene
          3本
        • あねさん ろっかく
          6本
        • coco kyoto magazine
          8本

        記事

          ブラジル、アマゾン、叔父の足跡

          ブラジルで入植者の農業指導をしている叔父が一次帰国し、京都のわが家に一泊するという。叔父はわが家では大スター扱いだ。わたしは学校を休んで叔父を迎えるための準備を手伝いたかったが、母は許さない。各部屋の掃除にはじまり、叔父の好物を作るための買い物、帰国を歓迎するため叔父の好きな音楽をセレクトする父。わたしはもう一人前だから手伝えるのに。でも、いい。叔父さんはわかってくれる。 叔父がベレン、マナウスで、入植者の支援に決意したこと 叔父は台北帝国大学を主席で卒業した神童だったと

          ブラジル、アマゾン、叔父の足跡

          跳んだ、ひらいた、少女の未来

          今思い出すと実に不思議だけれど、それは跳んで現われた未来のドア。成功するまでは落ちることも多い。少女時代はそれでも何度も挑んだ。いろいろな挑戦があった。うまくいかないことも多い。うまくいった時、未来へのドアが現われた。 跳んで生まれた母とわたしの原風景 だれかに言われたわけでなく、いつも「跳ぶ」はめに陥る。人より遠くに跳んでかっこいいとことを見せたいではなく、自分自身に挑発されるよりも、「跳べないのか」と否定的な言われかたが悔しくて、つい挑戦してしまう。「跳ぶ」というのは

          跳んだ、ひらいた、少女の未来

          異次元空間、おじいちゃんの実家

          牛首という地名だった。祖父の実家だというところ。あれは2年生の夏休みだったと思う。電車でもよりの駅についたあと、古いバスに長々と乗ったように思ったが、実際の所要時間はわからない。印象的だったのは、バスが止まり、降りるところに川があり、そこで洗濯している数人を見た。あっ、あれだっ、声にださず、心の中で叫んだ。「おばあさんは川で洗濯」のホンモノを見て、ここは物語のところかと不気味に思った。父母と一緒に来たが、2人は「川で洗濯」を見ても、何も気づかない。わたしだけが真実に気づいたこ

          異次元空間、おじいちゃんの実家

          わたしとJAZZ横丁の日々

          隣同士の絆こそ、ジャムセッションだった それはオフィスの引っ越しの日だった。わたしはプランナーとして何とかやっていた。それは優秀だからではなく、不服をいわず、来るもの拒まずでやってきたからだと自分でわかっていた。そんなことで引っ越した日から締め切りに追われていた。引っ越しの日はそのまま徹夜した。その朝、空腹に耐えかねてモーニングを食べに行き、同じフロアの音楽事務所の人たちと顔見知りになった。この建物の1階の喫茶店、「ピッピ」がある。ここには録音スタジオはあるし、ジャズやポッ

          わたしとJAZZ横丁の日々

          味付海苔をできあい、しーま

          しーまは「新米ママの奮闘記」に登場したきっちゃんの愛娘。そして「ちゃぴとわたしの5 Years in Toko」に登場したちゃぴの姉で、これがわが家のきっちゃんファミリーだ。しーまはママと妹と同じく、美人猫。いつも涙目、憂いを帯びた目をもつ。チンチラの子でありながら、短毛猫として生まれた異色の子である。小さく、消え入りそうなかぼそいハイノートの声で鳴く「みーん」が特長だ。別になにかが起きたわけでもないのに、しーまは挙動不審なところがあり、見えないものをこわがる。そう表現すると

          味付海苔をできあい、しーま

          フランス人の日本大冒険

          松ヶ崎の外国人ビレッジは1人、2人と外国人が住み始め、最近は30~40人くらいが住んでいるという。出入りが頻繁で住人の数も詳しくわからない。仲よしのフランス人、クリスと一緒に住んでいる彼はK大医学部ドクターの秀才で、2人はこの外国人ビレッジの住人だ。クリスとわたしは、音楽や映画、アートの好みもぴったり。特に日本の民芸品や古い着物を取り入れたフランス風アレンジのきいたお洒落なファッションが好きだった。 ある日、小さな広告代理店の社長がラジオ番組の企画を持ち込んできた。企画内容

          フランス人の日本大冒険

          太秦、映画製作所の思い出

          エキストラに出演した祖父の縁で、撮影所見学 ある日、家を修理にきた大工さんが、作業の休憩時間に母と雑談しているのを小耳にはさんだ。「わしなんか撮影所の大道具でっしゃろ」の仕事をしていると聞こえた。「オ・オ・ド・ウ・グ…」は何かわからなかったが、何か惹かれる雰囲気を感じていた。そこでその人が帰るのを待って母に聞いてみた。母がいうには、その人は腕のいい大工さんで、映画のセットを作っている人らしい。「えっ、セットって何?」母に「映画の背景とか場面の道具のことや」と言われて、ますま

          太秦、映画製作所の思い出

          きっちゃん、新米ママの奮闘記

          寒い2月、しんしん冬が降る深夜、ガレージに車を入れているとゴミ箱の上に猫の声がした。数日前にも見たグレイヘアのあの子だ。寒さでブルブル震えている。抱き上げると、痩せてあまりの軽さに驚いた。栄養のあるものを食べないと、もたないかもしれない。部屋に連れていってミルクとソーセージの簡単な夜食を出すと一瞬で食べほした。お腹が満たされると、つんつんつんとわたしの体を山登りの要領で登ってきて、両手をわたしの首にまわし、グリグリと体をすりつけて、首にマフラーのように体を回し、ゴロゴロ喉を鳴

          きっちゃん、新米ママの奮闘記

          ついに《おこしやすSanjo》に出会った

          「おいでやす」のメロディ、わたしを発掘に駆り立てた 本当はよく知ったものをテーマに書くべきとわかっているが、どうしてもすぐに書きたかった。ここは京都市中京区の三条会という歴史ある商店街だ。母の実家の近くで、幼いころからなじみの商店街だ。当時はパチンコ屋や麻雀屋があり、映画館も複数あり、八百屋や魚屋、乾物屋、荒物屋などが肩を寄せあう。庶民的で活気に満ち、往来も多かった。当時は多くの自転車が走っていた記憶がなく、子供でも歩きやすかった。遠い昔で記憶に自信がないが、小さい時の思い

          ついに《おこしやすSanjo》に出会った

          6基の神輿、西寺公園に松尾神社の祭り

          数時間にわたり夢中になっていた興奮が、          一気に潰えた幼いころの祭りの思い出 大勢の男たちの大声とともに、でっかい神輿6基が西寺公園にやってきた。幼いわたしは工事現場で働く人たちや、交通整理の警察官、祭りの準備をする男たちがざわめく様子を見るのが大好きだった。時間をかけて慎重に西寺公園の小さな山の上に、6基の神輿が並んでいた。わたしは朝から黙々と緻密に祭りの準備作業をする男たちを最初から最後まで観察していた。途中で祖母がおやつの時間と、わたしを呼びに来てはじ

          6基の神輿、西寺公園に松尾神社の祭り

          ハミングバートのホバリング効果

          ギャップに壊れた、幻の水族館プロジェクト わが社は小さな広告代理店で、主要クライアントは日本を代表する著名な水族館だった。その会社の代表は無類の中国通だった。その頃、北京に水族館がないことを聞きつけ、高度な日本の水族館プロジェクトを提案した。すると中国政府は水族館の必要性を認識し、この件を行け入れるため、非常に迅速で積極的に検討した。ほどなく中国側から絶好の候補地を紹介され、すぐに現地視察することになった。 水族館の建設予定地は、京杭大運河の北端に位置し、北京にも近い、通

          ハミングバートのホバリング効果

          願いをかなえた折鶴

          きっかけはコーディネータの「オ・リ・ズ・ル」 ある夏の日、一番の仲良しが3歳の娘とともに姿を消した。夫は茫然とたたずんでいた。ちゃぶ台にはさっきまで夕飯を食べていたように、ご飯が半分茶碗に残っていた。持ち物を物色した様子があらわで、衣服やアクセサリーが散乱していた。嫁入りの民芸風箪笥の引き出しが開いたまま、着物や洋服が貝のベロ(舌)のように引き出しから垂れ下がっていた。この光景はこの出来事を思い返すと、時間の経過とともぼんやりとくすんでいった。 わたしは海外の街や村で、文

          願いをかなえた折鶴