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【詩集4】副流煙

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副流煙とは、気持ち悪くて、私が凄く嫌いなものです
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2024年1月の記事一覧

なんてことのない一日(裏)



曇り空と車たちの排気音で灰色のフィルターがかかる朝

ゴミ置き場に捨てられた少女にカラスがたかる

一羽が一つの眼球を大事そうに咥えて飛び立つ

二羽が顔に血を塗りながら腐り落ちた脇腹の肉を啄む



弱々しい日の光が伸びきる昼

公園の木についていた黒く変色した蛹を

亜実ちゃんが手でプチっと取って口に含んだ



無駄に多い街灯とネオンライトで埋め尽くされる夜

「だからそーゆー意味

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「乱気流」

擬似的縮小型地球に対する疑心暗鬼

杜若対立聡明楽章 薬草 桃太郎

ラディーヌにお願いしますそれはね

西陽に着床 略して西陽着床

貸せよそのイーゼル! ゼロヨン

花火に夢中 スムージーぐるぐる

灰汁森利他的丼大盛りとスパイス

ケスタ・ローゼ のたうち回る

麦向け猫トゥービー亞流湖理ズ夢

背中に着床 ビヴァ着床

ネグレクト嘆かわしお菓子小町

ビート員ダ小町 緊急来日

液晶用川獺

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なんてことのない一日

起きたらもう昼過ぎで草

どーしよw まぁとりま抜くか

ふぅ 歯ぁ磨くのめんどいからいいや

今日の予定はっと あ 何もねーわw

いつものことや 飯だ飯 カップ麺

カレー味にパックご飯を添えて

ラーメンカレーライス的な?

なんつって つまんなw

食ったらゲームしよ

もう夕方か 暗くなるの早すぎわろた

なんとなく公園散歩してくっか

そっか 帰宅ラッシュの時間か

みんな疲れた顔して

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嫌な事と生きること

嫌な事から 目を背けている

嫌な事から 逃げ続けている

これからの自分について 考えないようにしている

これからの自分について 嫌な事ばかり考えている

ガッカリされている 呆れられている そんな自分

私もガッカリしているし 呆れている そんな自分

そんな自分を癒やすため 睡眠欲 食欲 性欲を

はじめとした 生きている中で出てくる欲を

満たすためだけに 今日も時間を消費します

満た

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孤独について、何を今更

孤独とは、単に友達が少ないとかいないとか、そういったものではない。私が思うに孤独とは、誰にも頼ることができない状態のことである。家族、友達、仲間、人、人、人、そして、自分。そう、自分にすら頼ることができない、私。

信じることができないとか頼りにならないとかよりも、頼ることができぬ。不可能。行為が正しく入力できません、的な。そんな、自分と切り離された私、が沈んでいく闇は、闇という言葉ですら表すこと

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カラフル蓑虫夜の街 (Short ver.)

カラフルに包まる夜の街

まるで蓑虫 冷たい風を凌ぐ

次へ次へと急ぐ その足

一夜に集う 酒と友達

飲み屋 ガルバ クラブなどが

スクラム組む 外はうるさく

中は人の声と煙で全てが眩む

極彩色の蛾みたいで気持ち悪いよね

と目の前の女の子が言った

君もそうじゃないかとは言わなかった

しらばっくれた その手や目には

次の酒を求める仕種が

いちいち隠し切れてなかった

アルコールに

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そこに少女はいますか? いませんでしたね!

予約していた暖房の風で 揺れるカーテン

カーテンを開けると 白い世界

雪が舞っていて 雪が積もっていて

体温計くわえて「ゆひら」とさわぐ

少女が 

少女がいません!

少女はいますか? いませんでした!

あ あったかい風 暖房ありがと

少女が! 少女いない!

俺一人 俺一人だ!

あったかいのは俺と暖房だけ

暖房の風が 俺の髪をしつこく撫でる

雪うぜー このタイミングでかよ

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鉄格子と少女の太もも

今 目の前にある鉄格子の感触と

あのときの感触は 多分一緒だ

今日も日課として 鉄格子を触る

ひんやりとした 無機質な冷たさ

太ももと決定的に異なるのは

かたい ということだ

あちらはやわらかく こちらはかたい

やわらかい かたい

たったこれだけの違いで

あのときのような感動ができないという事実に震え

自慰の前に必ずどうしようもない悲しみに暮れる

射精にたどり着くまで 長いと

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卒論で本当に私が書くべきこと、あるいは吐瀉物

(本当の)おわりに

 こんにちは、もしくはこんばんは、先生。奥野田です。こんなにもどうしようもない私の卒論を最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。というか、大変申し訳ございませんでした。先生の貴重なお時間を奪ってしまって。そして、願わくばもう少しだけ私の駄文にお付き合いくださいませ。
 さて、これから書くことについて、簡潔に申し上げると「この卒論の中で唯一私が本当に書きたい、吐き

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拝啓 絵の中のあなたへ

拝啓

僕は これまで一度も

手紙のような自分の想いを伝える文章というものを

書いたことがありません

それでもこれから書く僕の文章は

すべて本気で 本当のことです

拙い文章ですが許してください

さて 単刀直入に申しますと

「申しますと」なんてよそよそしいですね ふふ

単刀直入に言うと あなたのことが大好きです

生まれてはじめて あなたを見たときから

ずっと好きだった

あなたの

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